最後の日

松本 知彦 for Private Time/2011.08.05/仕事仕事

さて、このオフィスで働くのも今日が最後となりました。
2階にある自分のデスクで片付けをしていたら、スタッフが写真を撮りましょうと呼びに来ました。
呼ばれるまま外に出てみると、、、

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そんなことを準備していたんですねえ。
自分が号令かけて写真撮ろうと言ったわけでもないのに、自分たちで自主的にパネルまで用意して。
今まで働いてきた場所に愛着があったのですね。
う~ん。

少々寂しいですけど、人との出会いと別れのように、前に進もうと思えば、何かを捨てていかなければなりません。
この引越しを機に、みんなが普段は感じなかった何かを感じてくれればうれしいです。
ただの移転としてだけでなく、みんなの気持ちや心構えに影響を与えたり、これを機に僕が普段何を考えているのか、ぼんやりとでも感じ取ってもらえれば引越しは成功です。
スタッフが作ったパネルのように、NEXTでいきましょう。
自分たちに用意されたNEXTステージで、全員で答えを出していかなければなりません。
みんな、がんばっていこう!

引越4

松本 知彦 for Private Time/2011.08.04/仕事仕事

今事務所の中は大変なことになっています。
6年分(14年分)の荷物がすごい量で。。

imgスタッフ片付け中

廃棄する本や書類が相当に多く、こんだけ多いと、なぜ普段から整理して捨てておかなかったのだろうか?と思うのですが、こういう機会でもなければなかなか捨てられないものですよね。
マンガの仕事を長くしていたので、マンガ雑誌や単行本がたくさんありますが、今もスタッフが読んでいたりして、仕事なのか、プライベートなのかよくわかりません。汗
同時にグラビアの仕事もしていたので、グラビアの写真集もたくさん出てきて、、現在ではこういう仕事はしてませんけれど、その時を振り返って感慨にふけったり。
整理していると、ついつい見てしまいますね。(グラビアを見ている言い訳?笑)
ノスタルジーは捨てて廃棄しましょう 悲

img新しいオフィスの図面です。

さて新しい事務所では着々と内装工事が進んでいます。
床を通常の事務所のようにカーペットにするか、フローリングにするかで悩みましたが、フローリングを選択しました。
フローリングの方がコストが高く、配線もしにくく、レイアウトの変更にも対応できないという、、よくないことだらけなのですが(汗)、いわゆるザ・オフィスにはしたくなく、モチベーションのみで選択しました。

img結局1番上の色にしました。左にあるのが家具の色。写っている床は塗装前のナチュラルな状態です。

今回のテーマはグレーです。
パークハイアットの壁のように白く染められたグレーの床材が希望で、フローリングを塗装で仕上げてもらうことにしたのですが、もらったサンプルは、あれ?う~ん・・・・。
だいじょうぶかなあ。
これならナチュラルの方が美しいかも。。

img恐ろしい量の天井からの廃棄物・・・

高さを確保するため、天井も抜きました。
しかし予想外に色々なものが天井裏に隠されており、こちらも大変。

引き渡しまでの期間も短く、スケジュールもギリギリで、大丈夫なのか不安な状況、かなりの突貫工事になっています。
当日デスクがない、なんてこともあったりして。
そしたら屋上で働きますか。。。

引越し3

松本 知彦 for Private Time/2011.08.04/仕事仕事

オフィスを建築しようと思い立った6年前、設計はクラインダイサムアーキテクツに頼もうと、かなり早い段階から決めていました。
住宅とは異なり、オフィスには形容詞となりうるアイキャッチが必要です。
それを実現するためには、プロジェクトに賛同して一緒に取り組んでくれる才能ある設計事務所が不可欠です。
常にメディアの近くにいるクラインダイサムアーキテクツは、これらのリクエストに最適の建築事務所だと思っていました。
マークとアストリッドが10年来の友人ということも大きな理由です。
当時まだ全く有名ではなかった彼らに、自宅の改築を頼んでから10年、再び彼らに設計を依頼することになりました。

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imgDのカタチをした建物をCIに採用した名刺(現状とは異なります)

建築とインテリア、グラフィック、そしてWebサイト、これらをすべて連動させたトータルなクリエイティブワークの実現。
会社のCIは真上から見た建物のカタチに。
これは偶然、敷地がDのカタチであることに起因しています。

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imgレターヘッドやオープニングパーティの案内状

そしてオフィス内のインテリアをピンクと黒に。
グラフィックにもこのVIを採用しました。

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imgフィグの良い香りのする石鹸です。

オープニングパーティに来ていただいた方たちに配ったノベルティは、創業100年の老舗 玉の肌石鹸さんに協力いただいて、オリジナルで建物のカタチをした石鹸を作りました。
オフィスと同じカタチをした小さな箱を開くと、内装の色と同じ黒い石鹸が現れるように仕組みました。

デザインする上で最も重要なことは最終アウトプットではなく、そこへ至る思考プロセスにあります。
その意味でこうした取り組みは、少なからず現在の仕事につながっていると思います。
事務所建設はメディアへの露出を意図しただけでなく、トータルなデザインをすることによって学ぶことができる、自分たちへの投資でもありました。

imgオフィス外観

しかし時が経つにつれ、色々なことを感じるようになってきました。
これはどこへ行っても出てくることで、仕方のないことかもしれません。
上下でフロアが分かれていることによるスタッフ間のコミュニケーションの問題。
全員1フロアで仕事をしてみたいというスタッフからの声。
窓が少なく夏場は暑いオフィス(特に2階)
エントランスのウッドデッキや設備関連など経年による劣化。
その他、駅から遠い、近所にランチできるところが少ないなどなど、不満ではないまでも、不便を感じる意見が時折スタッフからも出ていました。
でも、、、吹き抜けの空間は気持ちが良い、
1棟なので誰にも気を使わず、伸び伸びと仕事ができる、
スペースが広い、
建物がユニーク、
そして何より建物で過ごした時間による愛着。
いいところもたくさんありました。

決断をしなければなりませんでした。
今よりスタッフが働きやすいことを第1に考えて、物件を探し始めたのは、今から1年近く前のことです。
当初オフィスを改築するプランも考えましたが、根本的な解決には至らず、最終的には代々木上原から徒歩1分のオフィスに移転することを決めました。
この決定は、組織を作る目標を考え、スタッフのことを考え、数字を含め会社の最良の選択を考え、熟考した上で至った結論でした。

これから新しい場所で次の目標に向かって努力していきたいと思います。
皆さん、よろしくお願いします。

引越2

松本 知彦 for Private Time/2011.08.01/仕事仕事

何人かの皆さんにはハガキ、もしくはメールマガジンでお知らせが届くと思います。
このオフィスも残すところあと1週間となりました。
なんだか少々寂しいです。

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移転ハガキにはヘタウマなイラストを描きました。
単なる引越のお知らせではありますが、ここには自分が、またスタッフ全員が今後やっていくべき目標や想いが込められています。
ですから、このハガキは自分たちの意志表明であり、宣言です。
この宣言に基づいて、僕は新しいオフィスで指揮を振わねばなりません。
それがみんなを幸せに導くことに他ならないと思っているからです。

img

img実際のハガキ。イラスト部分は銀の箔押しになっています

BUILT OFFICE
6年前にオフィスを建築しました。
それは企業のコーポレートブランディングこそが重要な課題であり、他社のその課題に向き合うなら、まず自社でコーポレートブランドを創り上げるプロセスを経験しなければ、他社へのコンサルなどできるわけがない、という理念の現れでした。
デザインが経営において果たす役割、もたらす影響を、自分で体現したいという意志の表明でもありました。

BUILD ORGANIZATION
それから6年、その間にリーマンショックや100年に1度の不景気、そして震災など周りの環境も次々と変化しました。
その中でみんなを幸せにするにはどうすればよいのかを考えるようになりました。
6年前にはそんなことは考えもしませんでした。
デザインとシステムでできることは何か?何をやりたいのか?それを外に発信することばかりを考えていました。
しかし考え方がこの6年で確実に変化しました。
また機会があればこの話も書きたいと思いますが、今は働き方/組織を作って、全員で答え/結果を出していきたい、それを強く感じています。
多くのデザイン事務所や制作プロダクションがあまり掲げないこの課題を、そして自分が14年間乗り越えられなかった、いえ乗り越えようとしなかったこの課題にあえて立ち向かわなければならないと考えています。
どうして?それがみんなの幸せにつながると考えているからです。

幸せとかいう表現はこっ恥ずかしいですが、これしか最適な言葉が見つかりません。
今までその手の本を見ても、何かウソ臭いとずっと思ってきた自分が、こんな考えに至るとは思ってもいませんでした。
そしてそれを口にするなんて愚の骨頂と思っていた自分、、、今でもあまり他人には言いませんが、自分に起きているこの変化について、いずれどこかの場面で話さなければならないでしょう。

大げさに聞こえるかもしれませんが、これは覚悟です。
決めたらやらなければなりません。
自分で決めたことをやれなければ負けです。自分自身に負けたことになります。
それは自分が独立した時と同じだと思います。
でも今度は自分だけではなく、ここにいるスタッフ全員でがんばりたいのです。
ですからこの覚悟を全員で共有していく必要があります。
引越を機会に、この目標に対して最大限に努力していかなければなりません。

なんだか今回はいつになく、自分の気持ちを書いてしまいました・・・汗
あまりこういう話、得意ではないのですが。

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