熱海 ふふ

松本 知彦 for Private Time/2011.11.30/旅

以前このブログでも紹介した箱根翠松園の姉妹旅館「熱海ふふ」です。
2007年12月にオープンしました。

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熱海は、古くは明治時代から栄え、昭和に入ると新婚旅行の名所として、そして70~80年代には企業の慰安旅行先としてなくてはならない保養地でした。
「オレが日本を作ったんだ」という世代のお父さん、お母さんには馴染み深い温泉街なのです。
しかし今では・・・・それは後述するとして、まずは「ふふ」です。

ここを訪れるのは2回目ですが、最初に行った時は、わかりやすいプチラグジュアリーの演出(もちろん悪い意味での)が、残念な印象でしたが、今回訪れた時は前回ほど感じませんでした。
なぜだろう?慣れてしまったのかな。。
自分の感度が落ちたのか?経年で馴染んできたのか?以前と比べると周りの経済状況が変化したからなのか、わかりません。
客室には全室露天風呂があって、翠松園と同じ設計者らしくインテリア、露天風呂のレイアウトが翠松園とそっくりです。

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今回は僕の誕生日ということで、シャンパンやケーキをサービスしてくれました。
とうとう僕もAKBならぬMTM(マツモト)48になってしまいました・・・用意してくれた4と8の数字のろうそくが泣かせます。

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全室に露天風呂がついているのですが、宿泊客用の大きな露天風呂もあります。
その脱衣所にはコーヒー牛乳が。
やっぱお風呂の後はコーヒー牛乳ですね。
このコーヒー牛乳は、室内に置かれたネスプレッソ同様、何本飲んでも無料です。
再生紙のキャップは昔から変わりませんが、開けやすいよう今はツメのようなものがついているのですね。
子供の頃は小学校でこのキャップを飛ばして遊んだものです。

紅葉の季節で、熱海の街も色づきはじめていました。
近くの熱海梅園を訪れると美しいもみじがたくさん。
しかし、、、熱海。
日本人のリゾートの原点のような温泉街ですが、今は廃墟マニアがこぞって訪れる場所となっているのです。

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新幹線が止まるとはいえ、かなりローカルな感じで老朽化は否めません。
そして駅前にはボーリング場。
温泉+ボーリング、射的・スマートボールという温泉街の王道な組み合わせですが、ボーリング場のビルはデザインも相まって今はただ無機質の巨大なコンクリートの塊に見えます。
ボーリング場から熱海サンビーチまで、相当な数の旅館やホテルがひしめきあっていますが、どれも60~70年代に建設されたと思われる建物、かなり昭和な雰囲気です。
中でも1964年に建築された巨大なニューフジヤホテルはザ・昭和。
箱根と違って、熱海は海まで急勾配の狭い場所に、ここぞとばかりホテルや旅館が乱立しているのですが、無計画に建てられた建物は、今見るとかつての盛況ぶりが容易に想像できて、悲しい感じに襲われます。

ビーチ前の一等地には廃墟群。
工事が途中のままで放置された大型ショッピングセンタ-、倒産して壊され、更地となっているホテルの跡、跡、跡。
これだけ巨大な廃墟を見るのは生まれて初めて。ものすごいインパクトです。
1990年代以降、社員旅行の衰退と大型宿泊施設を敬遠する顧客動向によって、次々とホテルは廃業に追い込まれました。
まるで空爆を受けたガザ地区のような熱海・・
http://www.funkygoods.com/hai/atami/atami.html

2006年には、熱海市長は財政危機宣言を出しています。
そんな熱海にもリーマンショック以降、東京から近い旅行先として人が少しずつ戻ってきていると言います。
「ふふ」もそんな中の1つでしょう。
また盛り返して、時代にマッチした新しいリゾートに生まれ変わって欲しいですね。

Meister  ZEBRAシリーズ

松本 知彦 for Private Time/2011.11.29/ライフスタイルライフスタイル

目黒通りにある古い民家を改装したマイスターというインテリアショップをご存知でしょうか?
インテリア好き、民芸好きなら知らない人はいないでしょう。
アクメ、モダニカと並んで古くから目黒通りのインテリアブームを支えてきたショップであり、2000年あたりからはじまるミッドセンチュリーブームを牽引する上でも大きな役割を果たしました。
イームズだけでなく、天童木工や柳宗理など、このお店を通して直接商品に触れたという人も多いのではないでしょうか。
特にこのお店とビームスが中心となって東京都美術館で開催したイームズ展は、当時大きな話題となりました(館内サインと作品集のデザインはグルービジョンズが担当)。
ミッドセンチュリー通過後、インテリアブームは中目黒にあるハイクを中心とした北欧スタイルに移っていきますが、今でも民芸を貫くマイスターの姿勢はエライと思います。

さて前置きはこのくらいにして、、、
日本の伝統技術を用いて美濃焼をモダンに仕上げたマイスターオリジナルの「ゼブラシリーズ」です。
以前、本屋でたまたまイギリスの雑誌Wallpaperを立ち読みしていたら、この商品が紹介されていてびっくりしました(もちろん広告ページではなく)。
西洋から見たジャパニーズモダンそのもののイメージでカッコいい記事でした。

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表面に施された紋様は「掻き落とし」という技法を用いたもので、職人の手によって一本一本丁寧に描かれています。
土の素材感と手仕事ならではの温もりが感じられる優しい逸品ですね。
カラーは、ブラック・ホワイト・ターコイズ・ピンクの4色があります。

花園神社 酉の市

松本 知彦 for Private Time/2011.11.28/東京東京

酉の市。
幸せをかき集めるという意味で熊手が売られる、江戸時代から続くお祭りです。
今年は3年ぶりに三の酉まである年でした。
最終日の三の酉に、新宿の花園神社に行ってきました。

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しかしすごい人です。
何年か前にも来ましたが、こんなに人たくさんいたっけなあ。
僕はこの近くで生まれました。
酉の市は毎年11月に行われますが、ちょうど僕の生まれた日も酉の市の日で、父親は病院からの帰り道、小さな陶器のウサギを花園神社で買って帰ったと言います。
ウサギ年だったということで、熊手ではなく小さなウサギというチョイスが松本家らしいです。
このウサギは4匹いましたが、耳が欠けたりしながらも、まだ家にあります。
そういえば今年もウサギ年でしたね。

img見世物小屋の入口で呼び込みをするお兄さん

酉の市には、毎年見世物小屋が出ます。
僕も5年くらい前、ちょうど東京に遊びに来ていた友達のスペイン人と一緒に見たことがあります。
今、日本中で見世物小屋を運営しているのは、この大寅興業社1つだけだそうです。
女の人が蛇を頭から食べて生血を飲んだり、油を口に含んで火炎を吐いたり、鎖を鼻から口に通して水の入ったバケツを持ち上げたり・・・。
今は小雪太夫という20代の女の子が演じていますが、僕が見た時はまだ小雪太夫に代わる前で、おばあさんが演じていました。
MCも年配のおばあさんで、見たあとはなんだかとっても暗く悲しい気分になって、、それ以来見ていません。
一緒に見たスペイン人も口数少なく(笑)
若い小雪大夫に代わってからは、ショーとして明るくなったと言いますが、やっぱり見る気はしませんね。。
しかし、小雪大夫はいったい1日に何匹蛇を食べているのでしょうか?
1回のショーは10分足らずですから、1日に100回は行われるでしょう。
それが3日間もあるのだから、身体だいじょうぶなのだろうか??

img飴細工屋のおじさん。人気の露天です。

imgこれはリスです。

img手間がかかってます。

酉の市には熊手以外にもたくさんの屋台が出ているのですが、その中でも人気なのが飴細工です。
他の露天と違って、リクエストに応えてゼロから作るので手間がかかる上に、一人でやっているのでずっと作りっぱなしです。
これは疲れるでしょうね。
技をウリにしている分、他の露天商より儲かりそうですけど。。
20種類以上の動物の中から好きなものを作ってくれるのですが、一番高い1500円の龍を頼んでみました。
さすが早い&上手。
涼しいところに置いておけば半年くらいはもつそうな。

ちなみに酉の市で買った熊手は、毎年毎年大きくしていくというのがルールだそうです。
保管場所に困りますね。

パパブブレ 中野 

松本 知彦 for Private Time/2011.11.25/食べる食べる

スペイン人って本当に飴が好きなんでしょうね。
スペインに行った時、飴の専門店が通りのあちこちに普通にあるのには驚きました。
お菓子屋じゃなくて飴屋です。
たくさんの種類の飴が置いてあってそこから選んで買うのですが、それが超安くて、これで経営成り立つの?って思いました。
スペインでは駄菓子屋感覚なのかなぁ。

imgこれは渋谷店のエントランスです。

さて、このパパブブレもスペインのバルセロナからやってきた飴屋さんです。
日本だと金太郎飴の名称で知られていますが、切り口に絵柄がついている飴です。
最初に知ったのは1号店の中野のお店でした。
試しに買ってみたらこれがおいしい。

そのパパブブレが今年渋谷にもオープンしました。
渋谷と言っても松濤なので、会社から歩いて行けなくもない距離にあります。
フルーツMIX、バースデーMIX、LOVE MIXなどがあって、袋売、瓶売どちらか選べます。
個人的にはフルーツMIXがオススメです。

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imgフルーツMIX。切り口が味ごとにフルーツの絵柄になってます。

ここの飴屋さんでは、自分の好きな絵柄や文字をオーダーすることが可能です。
完成した飴は袋詰め、瓶詰めどちらでも選んで受取れます。
以前、クライアントへの贈答品としてよいなぁと思い、社名で2回オーダーしたのですが、2回とも抽選に外れてしまい、、、結局作れず、それ以来チャレンジするのはやめました。
抽選は月1回で、受付け期間は1週間だけ。
だから、はずれるとかな~り凹みます。
3回目、久々にやってみましょうか。。。

Spiel Raume, Room to Move / Baumann und Baumann

松本 知彦 for Private Time/2011.11.24/本

バウマン&バウマンは夫婦のデザインユニットです。

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シーメンスのCIや大英博物館のサイン計画など、写真などの複合イメージに頼るのではなく、タイポグラフィやアイコン、記号によって伝えたいことを直感的に伝達するビジュアルコミュニケーションを探求しているのが特徴です。
彼らの20年間の仕事を自身でまとめてデザインしたこの本は本当に素晴らしい。
結構高いので購入時に迷いましたが、この本は買うべきです。

http://www.baumannandbaumann.com/

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箱根 翠松園

松本 知彦 for Private Time/2011.11.22/旅

箱根は江戸時代に関所があった場所です。
こんな山道を徒歩で登っていたのかと思うと、江戸時代の人はすごいですね。

温泉で有名な強羅も、塔ノ沢も決して簡単に行ける場所ではありません。
こんな不便な場所なのに富士屋ホテルなど、明治時代から高級保養地として栄えてきたのはなぜだろう?と思います。
温泉宿場町としてなら山のふもとの箱根湯本の方がロケーション的にはずっと便利。
そこに施設を作らず、こんな山の上の不便な場所に施設を作った理由は、たぶん何か歴史的な背景があるのだと思います。
時間があるときに調べてみたいものですね。
今でもこの地に強羅花壇やハイアットリージェンシーなどラグジュアリーなホテルが点在しています。

img敷地はかなり広いのですが、客室は23室のみ。

さて行ったのは箱根小涌谷にある翠松園という新しい旅館です。
三井財閥が所有していた別荘を譲り受けて改造し、今はホテルとして営業している施設です。
敷地は広く、施設内のレストランは明治に作られた文化財の建築をそのまま利用しています。
宿泊施設は新しいですが、施設内にあるレストランだけはクラシックで風情があります。
聞いてみると、経営母体は六本木や新宿にある深夜営業で人気のうどん屋「つるとんたん」を経営する企業でした。
夏木マリがプロデュースして話題になり、今でも行列ができる有名店です。
「つるとんたん」・・・・これには少し驚きました。

imgここが施設内のレストラン。

img落ち葉が綺麗ですね。

ホテルというのは、ラグジュアリーで、非日常的な体験ができる場所であって欲しいという願望があります。
人たちが想像するラグジュアリーなイメージを、形にして提示することがホテルのビジネス戦略であり、作り手は投資によってそれを実現します。
加えて、外資のホテルなら外国という武器で非日常を、高級旅館は歴史という他社が手に入れられない老舗という武器で勝負をしてきました。
それが差別化につながっていたのです。
しかし今外資や歴史という武器がなくとも、ラグジュアリーは戦略として作り出せるようになったと感じます。
星のやなんかはいい例でしょう。
明治からそこにあるべくしてある富士屋ホテル、外資のハイアットリージェンシー。
「つるとんたん」が経営する翠松園はそれらと比較しても全く負けてはいないのです。
作り出された感性価値が、手の届かない歴史や外国に勝るケースもある、そんなことを感じた箱根でした。

img客室全室に露天風呂があります。そして湯上りサイダー。小瓶で可愛い&おいしい。

Cruciani for 3.11

松本 知彦 for Private Time/2011.11.21/ファッションファッション

今日は久々の大ヒット商品について、皆さんにお知らせしたいと思います。
ニットを得意とするイタリア・ペルージャのブランド、クルチアーニが発売するブレスレット。
四葉のクローバーをモチーフに、繊細なレースで作られたブレスレットです。

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イタリア本国では18万本を売ったという、驚異の大ヒット商品ですが、日本では新宿伊勢丹メンズ館で、昨日から販売が開始されました。
しかし、これがスゴイ。。
昨日の初日だけで、300本以上も売れているのです。
この企画が素晴らしいのは、東北地震のチャリティとしてハートと白のクローバーを組み合わせた限定ブレスレット「Cruciani for 3.11」を展開していることです。
この売上金は全額、石巻市漁業共同組合に寄付されます。
やるなあ、クルチアーニ。
みんながお洒落をすれば、チャリティになるなんていい企画だと思います。

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img僕もつい、まとめて買ってしまいました。

伊勢丹は、昨日の日経新聞で、このクルチアーニのブレスレットに関して5段広告を打っていました。
伊勢丹は定期的に日経新聞の日曜版に広告を打っていますが、いつもおじさん向けであんまり魅力的な広告とは思えず・・・。日経=おじさん読者想定だからかなぁ。
でも今回ばかりは少し若向けにした広告でした。
そもそもおじさんはブレスレットなんか興味ないでしょうし。
昨日たまたま伊勢丹に行く機会があったのですが、日経効果もあるのか、どんどん売れていくのを目の当たりにして、スゴイなと。
しかし不思議なことに、僕が売場にいた時間に購入していたのは、全員女子でした。
5人の女子が次々と。
女子たち全員が日経新聞を読んでいるとは思えないのですが、いったいどこから情報を仕入れているのでしょう?
1本1000円で手頃なこともあって、みんな何本も購入していました。
電話でも購入できるみたいで、ひっきりなしに電話もかかっていましたが。
売り切れのカラーも出ているみたいで、みなさんもぜひチャリティに参加しましょう。

柳宗理 バタフライスツール

松本 知彦 for Private Time/2011.11.18/インテリアインテリア

皆さんご存知、1956年に発表された柳宗理の名作チェアです。
ニューヨーク近代美術館の永久コレクションにもなっています。

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2枚の成形合板を合わせただけのシンプルな構造ですが、バタフライ=蝶が羽を広げたような有機的なフォルムを持っています。
50年前の日本の生活様式は、ほとんどの人が畳の上で生活していたはずですから、当然和室にも合います。
スケールサイズも昔の日本家屋を思わせますね。

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発表当時はプライウッドを得意とする製造元の天童木工の技術力がなければ、このバタフライスツールは実現できなかったと聞きます。
うちでは玄関で靴を履く時に座る椅子として利用しています。
クッションはあとから購入しました。
こちらも天童木工です。

Orobianco ペンケース

松本 知彦 for Private Time/2011.11.17/文房具文房具

オロビアンコは1996年、イタリア・ミラノで創業したバッグのファクトリーです。
フェリージと並んでナイロン製のカラフルなバッグなどをたくさん作っています。

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これは僕が仕事で使っているペンケースです。
ショップで見た時、革とナイロンの組み合わせで色々な種類がありましたが、型押しの黒革と紫のナイロンの組み合わせを選びました。
中身はステッドラーのシャープペンシル、モンブランの水性ボールペン、スタビロの蛍光ペン、ファーバーカステルのシャーペン用の芯などなど。

一緒に仕事をいつもしている可愛い子分なのです。
このシリーズ、使いやすいのかたくさんの人が使っているみたいで、時々色違いのペンケースを持っているクライアントの方を見かけます。
そんな時、「あ、同じですね!」とミーティング中で言いたくなるのをこらえるのでした。
とても親近感が沸きます。

白山陶器 湯呑み猪口 白磁

松本 知彦 for Private Time/2011.11.16/ライフスタイルライフスタイル

2002年より、白山陶器から発売されている湯呑です。
他の湯呑よりひとまわり小さくて、シンプル。
手のひらサイズにぴったり収まるこの湯呑は、使ってこそわかる逸品です。
2008年グッドデザイン賞受賞。

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同じ白山陶器から出ている陶茶托 黒炭釉とセットで、事務所、自宅、両方で使っています。
このセットでお茶を入れると、その佇まいがまた優雅で上品。
ただ茶托も陶器なので、落とすと割れちゃいます。

以前事務所では、柳宗理の土瓶とセットで使っていましたが、そっちは割れてしまいました。
このセットも結構割れてしまったものが多く、だんだん数が少なくなってきています。
事務所で来客用のカップ&ソーサーは、いいものを揃えたいと思いますが、割れてしまう確率が高く、ちょっと考えモノですね。
カタチあるもの、いつかは壊れるのですが、割れて補給する頻度が高くなってきたこともあって、事務所では徐々に無印の白磁の湯呑に変わりつつあります。
無印の湯呑も、森正洋デザインなので美しいですが。

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