ユナイテッドアローズ お歳暮

松本 知彦 for Private Time/2011.12.14/食べる食べる

お歳暮の時期ですが、ユナイテッドアローズからお歳暮をいただきました。
オリジナルで作ったものと思われる箱のパッケージがかわいいです。
中身はおせんべいでした。

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味は5種類
・カレーせんべい
・なっとうつくね
・五穀せんべい
・たがねせんべい
・サラダ小僧

三重県にある山盛堂本舗という会社が製造、同じく美鹿山荘という会社が販売しているようですが、ここに束矢(ユナイテッドアローズの語源)を加えた3つのマークがパッケージの箱に銀で箔押しされています。

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お店の選択の理由はわかりませんが、5つの味の中ではカレーせんべいがおいしかったですね。
日本古来からの文化が次々と消えて行く中で、お歳暮は見直されるべき風習のように思います。
昭和の時代のように会社の上司と部下の間では必要ないかもしれませんが、売る人と買う人のリレーション作りとしては効果があるように思います。
いただくとそのブランドのファンを継続しようという気持ちが、少なからず湧き起こりますから。

ユナイテッドアローズは、古くは原宿マリナドブルボン時代から利用しています。
羽田空港をはじめ、銀座に文具の伊東屋とコラボショップを出したり、先日も高速の海老名インターチェンジ内に店舗をオープンさせたり、次々と打ち出してくる消費を牽引する戦略を傍から興味深く見ています。
アパレル全体が不況にある中で、今年最高益を出しました。スゴイですね。
見ていて感じるのは、以前から持っている感度の高いセレクトショップとしての編集力と、マス向けのオリジナル商品の展開力をバランスよく戦略化している点です。
洋服好きのマニアと独り暮らしの大学生どちらにもアプローチできることを目指しているのは他のセレクトショップも同じだと思いますが、拡大戦略を取る中で感性価値は往々にして失われ、提案の鋭さやエッジは薄れていくものです。
マニュアルやオペレーションとしてカタチにしにくい感度・感性というものを保ちながら、先を行っていたビームスを抜いて、現在に至るまでには相当な苦労があったはずです。
そして販売スタッフの人が全員人懐っこいのも、他のショップと大きく異なる点だと感じます。
これは教育なのかなあ。
参考にしたいですね。

おせんべい、おいしくいただきました。
原宿店のC島さん、A部さん、いつもお世話になります。
ありがとうございました。

RODA ロダ

松本 知彦 for Private Time/2011.12.13/ファッションファッション

RODA(ロダ)は、1995年創業のイタリアのブランドです。
元々はネクタイのセレクトショップでしたが、今は大判のスカーフブランドとして知られています。
スーツなどもあるみたいですが、見たことないですね。
オーナーのルカ・ロダ氏自らが広告塔となって、日本の雑誌にも出まくっているので知ってる人もいるでしょう。
この人、コテコテで僕は好きじゃないですが・・・

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この大判のストールは、カラーリングもいいと思いましたが、それより広げるとユニオンジャックになっているのが気に入って買いました。
イタリア人にも日本人と同様、紳士の国、イギリスへの憧れってあるのだと思います。
ナポリにある有名なサルトの名前がロンドンハウスですからね。
日本で言うと、銀座にある老舗テーラー英国屋とおんなじです。
素材はウールでもシルクでもない、MODALという指定外繊維の表記がある不思議な素材。
とっても柔らかくて気持ちがよいです。

自転車に乗るとき首にくるくるっと巻いて、街を走っています。

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img開くとイギリス国旗なのです。

Pantherella ホーズ対決

松本 知彦 for Private Time/2011.12.09/ファッションファッション

冬はホーズと呼ばれるひざ下までのハイソックスを履く、というのを先日記事に書きましたが、その続編です。

パンセレラは1937年にイギリスで創業された高級メンズソックスブランド。
紳士たちが愛用するホーズを世界に広めたブランドなのです。
シャツで有名な歴史あるターンブル&アッサーのお店にもパンセレラが置かれているそうです。
ジェントルマンなら英国紳士をお手本に、靴下も英国製を選びたいですね。

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imgこのMADE IN ENGLANDというのがかなり重要です。惹かれます。

一方、先日紹介したイタリアのブランド、ソッツィ。
イタリア製だけあって、柔らかさとフィット感は抜群です。
このソッツィとパンセレラを比較してみましょう。

imgイタリア製のソッツィです。これはコットン。

両者とも履き心地はさほど変わりません。
しかし・・・・明らかに異なるのが靴下の長さです。
ソッツィの方が長い。
この長さが履いた時にどのように影響するかというと、ふくらはぎの一番膨らんでいる部位より靴下のリブ部分が下だと落ちやすく、ふくらはぎの一番膨らんでいる部位より上だと当然ふくらはぎがストッパーの役目をはたしてくれるので落ちにくい。
僕くらい身長があるとソッツィの方が落ちにくくてよい、という結論になります。
MADE IN ENGLAND表記にはかなり魅かれるのですが、、、、残念です。

img左がソッツィ、右がパンセレラです。

lavenham

松本 知彦 for Private Time/2011.12.08/ファッションファッション

寒くなってきましたね。
僕は会社へ自転車で通っていますが、この季節、上に羽織るものが必要になってきました。

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ナイロン製のキルティングジャケットで有名なラベンハム。
1969年にイギリスで誕生したブランドです。
元々は乗馬用に開発されたキルティングジャケットですが、同じような姿勢で乗る自転車にも当然機能的によいわけです。

突然、雨が降ってきた日などでもだいじょうぶです。
軽くていいですが、自転車に乗っているとキルティングの縫い目から風が入ってきて、防寒具としてはそんなに暖かくはありません。
サイドベンツ(腰の両脇に入ったスリット)で、乗馬や狩猟が文化であるイギリスらしいジャケットです。

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以前は3着持っていましたが、今は地味なグレー1着だけです。
街では、スーツのジャケットの上に着ている人をよくみかけますが、個人的にはあんまりカッコよくないなあと思います。
このアイテムはカジュアルで着た方がいいのじゃないでしょうか。
女子がホワイトデニムをブーツインで、ラベンハムを羽織ったり、子供がハンターのブーツに合わせて英国風にコーディネートしているのを見ると、ちょっと可愛いなあと思います。
男子より女子が着た方が可愛い商品なんですね。
そういえば、ブーツで乗馬している女子の姿はいいですからねえ。

サンクスカード

松本 知彦 for Private Time/2011.12.06/仕事仕事

以前このブログでも書きましたが、今までずっと続けてきた誕生日会を取りやめることにしました。
ここに至った経緯、理由については色々あるのですが、僕なりに会社をもっとよい方向に導くために、必要なことをやろうと考えた結果です。
他社から見ればこれが普通かもしれません。
今まで他社と自社を比較する機会があまりなかったので、他社はどうしているのかを知る意味で、今回知り合いの会社複数にヒアリングできたことはよかったと思います。
勉強になりました。

ヒアリングする中で、社内コミュニケーションに関するイベントで他社が抱える問題、会社が提供する機会とそれに対するスタッフ側からの意見など、色々なことが浮き彫りになりました。
立場だったり、世代だったり、色々なことで問題が起こるのだなぁということもわかりました。
そしてうちのスタッフも少なからずそう感じている人もいるのかなあなどと考えたり。
ま、うちの会社で問題が起きたわけでは今のところないのですけど。
他社から聞く問題は多くが共通しているだけに、ほとんどの会社で起きていることなのでしょうね、きっと。

さて話を戻しましょう。
誕生日の代わりというわけではないけれど、今年は忘年会を兼ねて旅行に行く、と社内で宣言しました。
でもそれとは別に誕生日の企画は、誕生日会をやめようと思い立った時から考えていました。
コンセプトは「お金はかけず、気持ちをかけて」です。
digは会社として「一緒に働く仲間を大切にしたいと思う風土作りをする」という組織目標を掲げています。
それを具現化させて、各自が行動するきっかけ作りになるものはないだろうか?誕生日を祝うとはそもそもそういうものだろう、と。

そこで思いついたのがサンクスカードです。
誕生日といえばバースデーを祝うというのが一般的です。
でも会社でやるなら、ただおめでとうではあまり意味がありません。
仲間を思いやるという趣旨なら、普段なかなか面と向かって直接言えないこと、感謝の気持ちを伝える機会にできないだろうか?
単語帳のような小さいカードを全員に配って、そこに誕生日を迎える人へ感謝のメッセージを書く、ということを思いつきました。
バースデーカードではなく、あくまでサンクスカードです。
色をつけたり、イラスト描いたり、コラージュしたり、カードの書き方は自由。
誕生日を迎えた人が、次に誕生日を迎える人のカードをまとめるというルールにすれば全員に役回りが回ってくる。
これなら常に会社がお金を出して飲食する会とは趣旨が異なります。

imgはじめてのサンクスカードです。

imgクマはバースデイベアと言って生まれた日にちが足に刻印されています。

img僕は誕生日を迎える人のイラストを描きました。

しかし企画は誰からはじめればいいのか?
会社の掃除もそうですが、こういうのはまず僕から行わないといけないだろうと思っていました。
僕の誕生日の次の日、このことをみんなに話しました。
既に準備していたカードを早速全員に配って、当日を迎えてみると・・・
イラストあり、切り絵あり、飛び出す仕掛けあり、みんなクリエイティブ職に従事しているだけあって、バラエティに富んだカードのデザインが集まりました。
そしてみんなが自主的にケーキを買いに行ったり。
そう、僕が求めていたのはこういうことでした。
お金なんかかけなくたって、気持ちを伝えることが大事だってことです。
プロジェクトを成功に導くために、仲間を大切に思う風土を普段から作って行かなければなりません。
そして、この主旨に沿えない人は、今後退場してもらわなければなりません。
それが今の僕たちに一番必要なことだからです。
会社がお金をかけて毎回店を予約し、苦労してスタッフ全員を集めて開く会より、ずっとシンプルで気持ちの伝わる会になったと自分は感じました。
岸さん、誕生日おめでとう。
トップバッターでびっくりしたと思いますが、僕は人を驚かせるのが好きなのです。笑
今後この企画がみんなに浸透すればいいなあと思っています。

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img記念写真みたいで、なんだかポーズがカタいですけど。笑

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明治神宮 清正井

松本 知彦 for Private Time/2011.12.05/東京東京

いきなりプライベートなお話で恐縮ですが、うちの子供は幼稚園の時からずっとお華を習っています。
毎週1回、お華を自分で生けて、それをスケッチするというのが主な内容なんですが、昨日その発表会があったので行ってきました。

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img素晴らしい庭を持つ隔雲亭

今回、発表会場となったのは、明治神宮の中にある隔雲亭という古い邸宅です。
戦災で焼失したあと昭和33年に再建されたものだそうです。
先日、天皇陛下がここをご訪問されたとのことで、色のついたソックスで畳にあがることは厳禁でした。
天皇陛下が訪れたあとの神聖な畳に一般人があがる際には、白い靴下限定とのことです。
そういう感覚、時代錯誤のようにも思いますが、極めて日本人らしい考えでよいなぁと思います。
グレーの靴下の上に白いソックスを履いてあがりました。

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imgみんなのお華の作品です。

お華の発表会の際には、毎回同時にお茶会が開かれます。
多くの人たちが訪れるのですが、お華を発表する人たちは、この手伝いもしなければなりません。
息子の入れたお茶、おいしくいただきました。笑

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img当り前ですが、お茶は和菓子に合いますねえ。

近くには安土桃山時代に、ここに屋敷を構えていた加藤清正が掘ったと言われる清正井があります。
1年中水絶え間なく水が沸き出るということで、パワースポットとして知られていますね。
日曜で天気がいいということもあって、90人もの人が並んで井戸まで1時間待ちでした。。。
この井戸の写真を撮影して、携帯の待ち受け画像にすると幸運が訪れるのだとか。
はじめて訪れましたが、井戸と言うより湧水のように見えます。
上から覗けるような縦井戸ではなく、横に掘られた井戸で、高度な技術を要する特殊な井戸だそうです。
都会の真ん中で、100年以上も水が絶え間なく湧き出ると言うのは、不思議ですね。

img澄んだ水が綺麗です。

さて帰る頃には、街はすっかり暗くなっていました。
12月に入ったということで、表参道のイルミネーションがはじまりました。
今年もきっと混むのだろうなあ。

img両脇の歩道には既に人、人、人。

JILL SANDER 

松本 知彦 for Private Time/2011.12.05/ファッションファッション

ユニクロとジルサンダーがコラボした「+J」のコレクションが今期で終了だそうですね。
H&MとJimmy Choo(ジミーチュー)、 GAPとStella McCartney(ステラ・マッカートニー)のように、ラグジュアリーを手掛けるデザイナーとファストファッションのコラボレーションが一時期流行って、すごいなあ、いったいファッションは今後どうなっちゃうのだろうか?と思って見ていました。
そんな中、2年前ユニクロが組んだ相手がジルサンダーだというのを知った時はこれまたびっくり。

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既に自分のブランドから退いていたジルサンダーを表舞台に引っ張り出し、しかも低価格でそれを提供するなんて、ユニクロは偉いなあと思いました。
ジルサンダーのシャツを1/10くらいの価格で買えるなんて・・・
しかも現在のジルサンダーのブランドデザイナーはラフ・シモンズですから、ジルサンダー本人がデザインした商品はユニクロでしか買えないということになります。
しかし価格の差がありすぎです。
ブランドって何なの?ホントは安く作れるんじゃないの?と誰もが思ったことでしょう。
デザイナーが作るデザインに対してお金を払っているのではないと言うことが明らかになりましたね。
このカラクリがわかってしまうと、もう誰もファクトリーブランド(自社生産)ではない、ラグジュアリーブランドには、そう簡単には戻れないのではないかと思います。

imgかなりタイトで、襟も小さく作られたJILLのシャツ。モードですね。

img同じデザイナーによる+Jのシャツ。なんと1990円!

今、ブランドとしてのジルサンダーはオンワードに買収されて日本のブランドになっています。
なんだか悲しいですが。。
「+J」は、2010年にはNY の店舗で過去最高の単日売上高を記録するなど評判も良かったみたいですが、「+J」の終了はこうしたファストファッション×ラグジュアリー系デザイナーのブーム終了を意味しているのでしょうか?

いえいえ、ユニクロが次に組む相手は、、、な、なんとUNDERCOVER(アンダーカバー)。
日本人です。文化服装学院です。裏原です(古い!)。
そういえばUNDERCOVERの高橋ジョニオさんは、digが引越す前の事務所の3軒隣に住んでましたっけ。
そして無印良品はマーガレット・ハウエルとコラボ。
2ブランドとも組む相手はラグジュアリーではありませんが、まだまだ続くのですねえ、コラボ戦略。

デヴィッド・ホックニー  Secret Knowledge「秘密の知識」

松本 知彦 for Private Time/2011.12.01/クリエータークリエーター

とってもおもしろい本です。
著者のデヴィッド・ホックニーについては、画家として知ってる人も多いでしょう。
イギリスの現代美術家で、プールの絵やポラロイドを用いた作品などが有名ですね。

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しかし、この本は彼の作品集ではありません。
中世やルネサンス期における絵画の制作技法に関して、独自の調査によって謎を解き明かした本です。
1600年代中頃に活躍したフェルメールは、レンズを用いた光学機器を利用して、実物の映像をキャンパスに写し取り、作品を制作したことは既に知られています。
しかしホックニーは、フェルメールより200年以上も前、1400年代に既に光学機器を利用して描く手法が画家の間で知られていたという仮説を立てています。
この立証方法がとてもおもしろくて、読み進めるうちにどんどん引き込まれてしまいました。
現代ではもう使われなくなった光学機器を組み立て、著者である画家自身がそれを使って実際に作品を描き、証明しているのがユニークです。

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まず、フランドル絵画から。
制作年は左から1300年、1365年、1425年、そして1430年。
1430年になったところで、作品の描写がいきなりリアルになり、それまであった不自然さがまったく消えています。
1425年から5年の間に何が起こったのか?
これは1420年後半~30年代にかけて、フランドル地方に起こった技術革新によって、画家が光学機器を用いてリアルな作品を描くようになったからだとホックニーは言っています。
それでしか説明のつけようがないと。

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同じくオランダの画家ファン・エイクが1434年に制作した有名な作品。
ホックニーは、この作品にも光学機器が利用されていることを指摘しています。
一例を挙げると、極めて写実的に描かれたシャンデリアは、本来画家の視点で見上げて描かれていなければならないのに、正面から描かれており、光学機器によって描かれたコラージュであると。
こうした本物らしい緻密な描写をひけらかすために、画家たちは光学機器を利用したとも指摘しています。

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描きたいモチーフを正面からしか写し取れないというのが、光学機器を使う際の制約条件でした。
そのため、正面から描いた部分の集積で1つの絵画を構成しなければなりません。
結果、近視眼的な複数の視点で、非常に奥行きの浅い空間がそこに生まれることになります。
上の右ページにある写真のコラージュのように。

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光学機器を用いて複数の視点を1つの画面に構成するコラージュの技法を、最大限に活用したのがイタリアのカラヴァッジョです。
カラヴァッジョが活躍した1500年代には、大きなレンズを用いた光学機器が登場していたと推察され、ファン・エイクの時代より、さらに自然な表現が可能になっていました。
この技法の導入によってカラヴァッジョの作品は大きな話題となり、その影響はたちまちヨーロッパ全土に広がります。
1594年に描かれた作品は、少なくとも視点の異なる4つの部分を、光学機器でバラバラに写し取って構成しているとホックニーは指摘しています。
本来、上から描かれていなければならないテーブルのフルーツも、ここでは正面から描かれています。

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レンズを用いると実像は鏡像としてキャンバスに左右逆に映ります。
そのため、本来グラスを持つ手は右手が自然なのに、左利きのモデルがカラヴァッジョの登場以降、たくさん描かれることになります。
カラヴァッジョの影響を受けながら、ベラスケス、ラファエロ、レンブラント、アングルなどの画家たちも、光学機器を使用して作品を描いていると、その証拠を挙げながらホックニーは証明しているのですが、この証明のくだりが非常におもしろい。
ダヴィンチのモナリザも光学機器による作品だという記述も出てきます。

この解明によって、ホックニーは評論家からバッシングを受けますが、あくまで実像を写し取るのであって、描くのは人間の手によるものだから、光学機器は画家の才能を否定するものではないと言っています。
しかし、巨匠たちがスライドのような投影技法によって作品を制作していたのが事実であれば、やはり画家のデッサン力を否定することにつながるでしょう。
画面の構成力や陰影における立体感の表現についてのみ、画家の力ということになります。
そして興味深いのが、ほとんどすべての画家が自分の作品の制作手法について他人には語らず、秘密にしていたということです。
だからこの本のタイトルも「秘密の知識」となっているわけです。

最後にホックニーは、空間の捉え方についてエジプトや東洋絵画を例に出しながら、また一方で1つのレンズによる光学機器で描かれた世界と、2つの目によって描かれたセザンヌの作品を対比させながら、リアリティとは何か?について言及しています。
そして、レンズの誕生以降、社会権力の中枢に位置する教会がレンズを秘密に管理していたことを挙げ、カメラの発明によって教会の権力はメディアに移り、今も映像が権力と結びついていることに警鐘を鳴らしています。

いやあ、久しぶりにおもしろい本でした。
謎解きのように、図版で読み進められるので楽しいです。
ヨーロッパの巨匠たちの作品に対する興味の扉を、別の角度から開いてくれます。
オススメ。

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