松本正彦「花の新宿」英語版

松本 知彦 for Private Time/2012.11.05/私の履歴書私の履歴書

ある日、自宅に海外から大きな封筒が届きました。
何だろう?と思って封を開けると・・・中には大判の書籍が。
ガロの英語版でした。

img海外便で大型の書籍が届きました。

マンガマニアでない限り、今の時代にガロを知っている人は少ないでしょう。
60年代に創刊され、白土三平、つげ義春などの独立系の作家を積極的に取り上げ、その後蛭子能収をはじめとするヘタウマ系と言われる作品で、他にないサブカルチャー誌として広く知られていました。
少年ジャンプやマガジンなど大手の出版社が決して取り扱わない、あくまで作家性を重視した商業志向ではない独創的な作品のみを集めて編集することが、編集長の長井さんの方針でした。
送られてきた書籍は、このガロの精神を受け継いで、アメリカであえて日本語の同じタイトルで出版された本でした。
世界中から集められたオルタナティブ系漫画家の作品が掲載されています。
そのトリに収録されているのが・・・・
なんと父の作品でした。

img僕が父と二人でよく行った新宿のゲームセンターが描かれています。

img他の作品でも音が効果的な演出を担ってますが、アメリカ人にわかるのかなあ。

父の作品が英語版になり、日本だけでなく世界で、一人でも多くの人の目に触れる機会が増えるのは非常に嬉しいことです。
収録されているのは「花の新宿」という、1973年に発表された作品。
国内では、2010年に「たばこ屋の娘」というタイトルで、青林工芸社から再収録というカタチで出版されました。
そしてこの単行本「たばこ屋の娘」は、評論家、作家、書店員、漫画家などが、年間でベストなマンガ作品を選ぶ「この漫画を読め2010」で、なんと33位に選ばれました。
年に何百作品も出版される単行本の中から、33位に選ばれるなんて、、僕は本当にびっくりしました。

imgうちの父はオルタナティブ漫画の始祖・・・・なんですね。笑

マンガが好きな方、お時間あったら是非読んでみてください。『たばこ屋の娘―松本正彦短編集』

「花の新宿」が発表された当時、僕は10歳、父とよく新宿に映画を見に行っていた頃です。
僕が生まれて育った新宿、父にとっては身近なテーマだったのかもしれません。
今から40年前の作品ですが、そこには僕と父がよく行った場所が描かれ、その雰囲気が伝わってきて、息子としては懐かしいような何とも言えない複雑な気持ちになります。
来年、この「花の新宿」を含む、「たばこ屋の娘」の単行本の英語版がアメリカの出版社から出版される予定です。
今回「花の新宿」が収録されたのは、その単行本の出版予告でした。

img単行本「たばこ屋の娘」に収録されている「花の新宿」

imgフランス語で出版された単行本は「花の新宿」が表紙になっています。

既にフランス語版は昨年出版されましたが、英語版も出るなんて嬉しいことです。
本人が生きていたら、きっと喜んだことでしょう。
毎回、同じことを書いてしまって恐縮ですが、やはり父がいなくなった今も、こうして父の作品を出版してくださる方がいるということ、父の作品をよいと感じてくださる人がいるということに、息子としては本当に驚くばかりです。
それが日本だけでなく、フランス、アメリカまで・・・・
とっても嬉しいことなのですが、家にいた優しい父の姿だけしか知らない、作家としての父をまったく知らない僕は、ただただ驚いてしまうばかりなのです。
そして父を想う気持ち、その時間ばかりが過ぎていくのでした。

B&B Italia  LUIS

松本 知彦 for Private Time/2012.11.01/インテリアインテリア

B&Bは、1966年に創業したイタリアのモダンファニチャーブランド。
アントニオ・チッテリオのプロダクツを多く発表していることでも知られています。
中でもチッテリオがデザインしたソファ、チャールズは1997年の発表以来、現在でもヒットし続ける商品なのでご存知の方も多いでしょう。
今では同じブランドから、チッテリオのデザインでルイス、ジョージ、フランクなど色々なラインナップのソファが発表されています。

imgグレーのグラデーションで構成したソファ

それまでピエロ・リッソーニのソファを使っていましたが、白だったので汚れて汚れて・・・しかもカバーだけを外して洗えないという事実が発覚・・・・
カバーをはずさずに本体丸ごと洗う=ある期間あずけなければならない→クリーニング代が高い
本当に使えないソファだということが分かり、新しいソファを検討していました。

2年前、買い替える際には、アルフレックス、ミノッティ、カッシーナなど、色々なショップを見て回りましたが、なかなかズバリこれだっていうものが、見つからず。
ソファって世の中にたくさんあるようですが、求めるものってまったくないことに気が付かされました。
このくだりを書くとめちゃめちゃ長くなるので割愛しますが・・・・汗
最終的には、これに決めました。
2009年発表、アントニオ・チッテリオがデザインしたルイスです。
部屋のカタチに合わせて、色々なモジュールを組み合わせて使えるように設計されています。
モジュールは60種類もあるので、ホントに色々な形を組むことができます。
搬入時にはパーツごとにバラして運べるので、マンションの3Fにクレーンで納品、みたいなことがありません。
また引越があった場合でも、別のパーツと組み合わせて、部屋のカタチに合わせたレイアウトに変更できるので便利です。
ソファの奥行は60センチと78センチ2種類ありますが、使っているのは78センチの方。
座面の高さも低くデザインされていて、寝転がるように座る感じです。
奥行きが78センチもあるので、座って背もたれに寄りかかると、なかなか立てません・・・
身体の全体重を預ける感じなのでホントに立てません・・・・
ベッドのようなソファです。

チッテリオは以前、チャールズのように、人が座る体験そのものより、プロダクツの視覚的な佇まい=デザインを優先していましたが、このソファのコンセプトは違うみたいです。
座る~寝転ぶという、だらしないスタイルを促すLAZYなコンセプトのソファですね。
僕もここで何度も眠ってしまったことがあります。
しかしチッテリオがこういうデザインもするなんて、時代は流れているなあと感じます。

imgここで十分に眠れます 笑

img

imgシート部分は取り外せるようになっています。持ち運びが便利。

ソファのカバーは、家のカラーに合わせて、グレーを選びました。
クッションもグレーですが、トーンを若干変えてグラデーションに。
同じくチッテリオデザインのサイドテーブルは白を選んで組み合わせています。

B&Bのショップは、青山の骨董通り近くにあります。
以前はアルフレックスが輸入販売していましたが、今は直営店での販売となっています。
青山のショップは片山正道がインテリアを手がけたこともあり、オープン時は少し話題になりました。
2010年夏にはB&Bの姉妹ブランドMAXSALTが青山店の隣にオープンしました。

profile

recent entry

category

archive

saru

ページトップ
表示切替:モバイル版パソコン版