2012年の忘年会

松本 知彦 for Private Time/2012.12.27/仕事仕事

今年も残すところあと少しですね。
明日は仕事納めです。
年が明けた後に去年のイベントの記事をアップするのも間抜けなので、今年のうちに忘年会の記事をアップしたいと思います。

今年の会社の忘年会は、お台場にある東京ベイコート倶楽部で行いました。
この施設、会員制のホテルで会員しか利用できないのですが、うちの会社はこの施設の会員なのです。
去年、社員旅行で行ったエクシブ箱根と同じ系列です。
エクシブも会員制の宿泊施設ですが、ベイコートの会員なので利用できたというわけです。

imgな、なんと会社からバスで送迎です。

さてベイコート倶楽部はお台場にあって、会社からは結構な距離があります。
忘年会に限らず、こうした会社全体のイベントには常に遅れて参加してくるスタッフがいて、なかなか時間通りに全員集まらない。
それが距離のあるお台場で開催ならなおさらだろうということで、今回はある企てをしました。
送迎バスです。
これに乗らない人は参加なしということにしました。笑
会社の前に停まったバスで、半ば強引に全員をお台場へ。

imgセンターに見えるのは、観覧車です(真横から見ています。)

バスに乗って40分くらいでベイコート倶楽部に到着。
アールデコで飾られたエントランスを通って、エレベーターで上階にあがると素晴らしい夜景が広がっています。
上階にある鉄板焼きのフロアを貸し切って忘年会スタートです。
しかしこういうところで大勢で会食というのも、なかなかない体験です。

img目の前で色々焼いてくれます。

img夜景と肉。この肉が最高においしかった。

このレストランには、ジャケット着用というドレスコードもあるし、バスでこんなに遠いところまで連れてきて、堅苦しくて楽しめなかったらどうしよう、という心配もあったんですが、、、、
とっても楽しめました。
来てよかった。
非日常な空間、おいしい料理、貸し切りなので騒いでも怒られない。
スタッフはみんな喜んでいました。
とにかく料理がおいしかった。

img鉄板焼きに舌鼓。

レストランには屋外の席もあって、夏には屋外でビールっていうのもいいですね。
そしてこの施設の最上階にはスパがあり、そこにも露天風呂があるのです。
東京にあるビルの最上階で露天風呂に入るなんて、これも非日常な体験ですね。
会社のスタッフなら誰でもすべての施設を利用出来るのですが、今のところ誰も利用してません 汗。。。
僕もベイコートに来たのは2回目でした。
もっともっと利用したいですね。
スタッフにももっともっと利用してもらいたいです。
そのための施設ですから。

食べ終わったらレストランで恒例のゲーム大会。
ゲームに勝ったスタッフは、ディズニーランドのペアチケットなどなどを各自ゲットしていました。
プレゼントの内容やゲームの司会進行は、毎年違うスタッフが行いますが、さすがクリエイティブの会社という凝り方で、今年もとってもよかったです。

img商品が当たった人(左2名)と今年の司会2名。

そのあと、さらに上階のバーで2次会を。
ここはピアノの生演奏で歌う黒人歌手の歌を聞きながらグラスを傾ける大人の空間でした。
そのあとは、、、新橋に移動して3次会。
とっても楽しい時間でした。

今までこのブログでも少し触れましたが、今年は色々あった年でした。
収穫もありましたが、うまくいかないこともたくさんあって、中期計画で組織を変えて行かなければいけないことが明確になったような気がします。
結果も出せませんでした。
でもこういう時こそスタッフに楽しんでもらいたいという、松本の企画でした。
今年はもう終わりですが、絶対に来年はいい年にしなければなりません。
スタッフとこうした時間を来年はもっと過ごせたらいいなと感じた夜でした。

またここに来れるようがんばりましょう。

img全員揃っていないけどホテルのエントランスで。

ESQUISSE 銀座 

松本 知彦 for Private Time/2012.12.26/食べる食べる

僕には20代の時からの親しい女子の友人がいます。
年は僕より下ですが、彼女も美大を卒業後、大手の広告代理店に新卒で入社して今もその会社のアートディレクターとして働いています。

imgエスキスのサイトはきれいです。

imgこちらゴージャスなビルのエントランス。

彼女とはものすごく仲がよいわけでも、しかしながら疎遠でもなく、なぜか毎年1度だけ会って食事をする仲なのです。
こういう関係、かなり不思議です。
20代の時には、もちろん一緒にあちこち遊びに行きました。
バブルはとっくに終わっていましたが、それでも都内のクラブは毎週末たくさんの人で賑わっていたし、毎回仲間たちとそこで朝まで飲んで騒いでいました。
彼女とその同僚たちは、もちろん僕よりたくさんお金を持っていて、遊び方もスマート、、
いえ逆ですね、他の人より忙しい分、とことん遊ぶみたいな、僕にはない抜け感みたいなものがあってすごいなあと当時思っていました。
30代になってもよく遊んでいましたが(彼女は朝まで遊んで個人タクシーを呼んで帰るという遊び方です・・・)、結婚を機に、彼女たちも仲間とクラブやレストランで朝までみたいな遊び方はしなくなりました。
その代わりではないですが、フィジカルな方に行ったり、海外に行ったり、株をやったり、相変わらずパワフルです。
そして40代。
近況を話したりして、彼女と2人で毎年食事をするのが恒例になりました。

img店内はベージュのシックなインテリア。

スカしたレストランに毎年1度、年末に行くという行事がここ数年恒例になって、今に至っています。
毎年お店を選ぶのは彼女ですが、いつも旬で素敵なお店をチョイスしてくれます。
今年は銀座のエスキスでした。
なんでも彼女の食いしん坊の女子の友人からのレコメンドだそうです(たぶんセレブな方だと思いますけど、、)

お店はビルの9階にありますが、エントランスからしてゴージャスです。
当然景色もよろしい。
大人です。

img

img蝦夷鹿の肉です。北海道の鹿を誰かがハンティングしてるってことですよね。

おいしいフレンチ料理を食べる機会って普段なかなかないものですよね。
でも感じることは、一緒に食べる相手が重要だということです。
そう、料理はサブで、時間を楽しみにきているのです。
だから相手が重要です。
彼女と1年ぶりにする話題の内容は、男女の話、流行の話、映像の話、ファッションの話、色々です。
でも共感する部分とか、何かに対して思うポイントが似ていて、だからまた会いたいと思うことにつながるのだと思います。
彼女が30代の頃、毎日のように朝までバリバリ働く姿を見ていて、ガッツがあるなあと感心して見ていました。
遊ぶのも一生懸命だったけど、働くのはそれ以上に一生懸命でした。
ゴールは1つしかないのだと信じて働く姿勢には、僕も共感したものです。
裕福な家庭に育ち、お嬢様学校として有名な女子校に下から通った後、なぜか大学で美大を選び、毎日徹夜して仕事をしている彼女(以前は)。
同じクリエーターとして尊敬しています。

2人に共通する点、それは物事に対するバランス感覚のようなものです。
破綻しているようで実は緻密だったり、流行っているミーハーな話のようで実はリサーチの視点の話だったり、いずれにしても根底にあるのは、どうやったって最後の真理は1つしかないだろうということに行き着くような気がします。

こんな食事は楽しいです。
これからもずっと会っていきたい大切な友人ですね。

そんな大人の夜に、エスキスはぴったりです。

img最後にフレンチらしく、マカロンのおみあげをいただきました。

タカミブライダル トータルブランディング2

松本 知彦 for Private Time/2012.12.25/仕事仕事

2つ前の記事の続きです。
京都に本社がある創業90年の老舗ブライダル企業、タカミブライダルがハワイに新しく作った式場、The Terrace By The Seaのブランド開発プロジェクト。

img出来たばかりのパンフレット

先週出来たばかりのパンフレットが事務所に届きました。
デジタルの仕事と違って、物質として残り、触感で感じられるのが紙媒体のよいところです。

関わったスタッフ全員が、今までにない新しいことにチャレンジした意義のある仕事だったことは前の記事で紹介しましたが、この仕事で僕はイラストを描きました。
これまた自分の得意分野ではないパース的なイラストで、ちょっと大変でした。
何しろ施設が完成していない段階で、建物を描くわけですから。
フリーハンドが好きな自分ですが、こればかりは定規を使って描きました。
しかし定規を使っているだけで、遠近法や正確なパースの手法を使っているわけではなく、やっぱりすべてフリーハンドです。
まっすぐな線を引くためだけに定規を使った、、と言う方が正しいですね。笑
昼間は通常業務、土日と平日の夜をイラストを描く時間に充てました。

imgこれらはすべてフリーハンドで描いてます。

img色を塗る前です。

img今回要望に沿って描きましたが、こういう絵は通常なかなか描かないですね。

imgWebだけでなくリーフレットにもこの絵が使われてます。

コンセプトを説明するイラストとしてWebページ用に描きましたが、最終的には印刷物にも使用されています。

imgこっちはまったくのフリーハンド

僕はイラストレーターではないですが、このブログを読んでいる皆さん、もしご要望あればリクエストしてください。
がんばって描きます。

Scanglobeの地球儀

松本 知彦 for Private Time/2012.12.21/ライフスタイルライフスタイル

子供の頃、僕にとって地球儀というのは特別な意味がありました。
世界の都市や国の場所を探すのはもちろん、地球儀を見ていると世界中を旅しているような気分になってワクワクしたり。
実感できないくせに、世界は広いんだなあと子供心に感じたものです。

img地図が印刷された透明プラスチックと支柱だけというシンプルな構造

img

地球儀にも色々なタイプがありましたね。
国境で国別に色分けされているタイプ、高低差で色がついているタイプ、立体的に凸凹しているタイプ、内部にライトが仕込まれていて光るタイプ(月球儀もあった)などなど。
学校の授業で地球儀を作ったこともありました。
白い半球を2つ組み合わせて接着し、そこに1枚づつ地図が印刷された紙を、北極と南極を起点に貼っていくのですが、何枚も貼っていくと最後の1枚でそれまでのズレのしわ寄せが来て、最初に貼った紙と少し重なってしまうんですね。
それまでせっかく苦労して貼ってきたのに、その重なった最後の紙が残念で、もう1度最初からやり直したい願望に駆られたのをよく覚えています。
あれは小学生の時でした。

今まで地球儀に対して僕が持っていたイメージは「学習」でした。
印象で言うと「学研」って感じ 笑
インテリアっていう認識は持ってなかった。
この地球儀はインテリアとしてリビングに置いています。
透明な海とメタリックシルバーの台地がプリントされた「Simplicity」
他にも海がカーボンのように黒いものや真っ白なデザインなど、同じブランドから色々なデザインが出ています。
今ではあちこちで売られていますが、これを買った数年前にはこんなモダンな地球儀は他にありませんでした。
支柱と台が一体化したシンプルな構造なのもいいですね。

img

ヨーロッパ最大の地球儀メーカーとして知られる、デンマークのスキャングローブ社がデザイナーコレクションとして発表したモダンなデザインの地球儀。
難点は、経年劣化で透明部分が茶色く変色してくることです。
うちのも既にちょっと茶色くなってきました。
ちなみに竹島、尖閣諸島の表記はありませんのであしからず 笑

タカミブライダル トータルブランディング1

松本 知彦 for Private Time/2012.12.19/仕事仕事

創業90年の老舗、京都に本社がある高見ブライダルがハワイに新しい結婚式場を建設しました。
自社でハワイに、土地から建物を建築するというのはすごいことですよね。
施設のオープンに当たり、紙のツールやWebサイト、スマートフォンサイトなどブランディング全般とシステム開発をdigでトータルに受注して制作することになりました。

img先日出来上がったばかりの印刷パンフレットの見開きページ

このプロジェクト、スケジュールがタイトな上に求められた要件の難易度が高く、担当したスタッフみんなが挑戦するプロジェクトになりました。

Web、カタログ、両方の構成案を固めて、それに沿ってハワイでロケを行い、最終的にWebと印刷物の両方に同じ感性価値をクロスメディアで落とし込む。
ブライダルなので当然、モデル、メイク、ドレス、カメラマン、コーディネーター、たくさんの人と一緒にモノを創り上げることになります。
海外挙式の分野は、紙媒体が顧客とのコンタクトポイントとして高いシェアを持っています。
そのため、イメージによる誘導を目的とした紙媒体のビジュアルがまず重要で、Webとスマホではマーケティングや問題解決、資料請求を行う機能を優先した作りが求められました。
撮影がクリエイティブの大きな比重を占めることは言うまでもありませんが、Webではコンテンツやコピーライトも、そして紙媒体からの流入を受けるメディアとしてのスマートフォンサイト、各デバイスを同時に更新できるCMS導入も重要な要件でした。
これらを限られた時間の中で、digがトータルに制作するという案件です。

imgThe Terrace By The SeaのPCサイト。

img

imgこちらは同時リリースのスマートフォンサイト

僕は20代の時からロケにはたくさん行きました。
事前にシナリオを書いて、撮影ディレクションの資料を作って、カメラマンと地方へ。
今僕たちが通常やっている仕事は、ロケは少なく、撮影から、いえ撮影の前からストーリーを組み立ててイメージを作り上げる仕事の割合は、そんなに多くありません。
この一連の流れを作っていくことは、広くクリエイティブディレクションの手腕が求められること、そのためにある程度のキャパとスキルが必要なこと、ロケにも行くので体力も必要なことは、経験上僕は知っていました。
しかし、今のスタッフにどうしても経験させたかった。
部屋の中にいてデザインすることも重要ですが、ゼロからストーリーを考えて色々な人と協力して、もしくは作りたい世界観を指示しながらモノを創り上げていくプロセスを、もっともっと経験してもらいたいと常日頃から感じていました。
素材が揃って最後に行う平面のデザインより、ゼロから考えたことを実現していく過程そのものこそがデザインだと僕は感じています。
1人のクリエーターとしてクリエイティブに正面から向き合う、非常に重要かつクリエーターには必要不可欠なスキルだと思っていました。

しかし普段から忙しくしているスタッフは、僕からのこの要請に難色を示しました。
普段経験できない大切な経験をさせようとする僕のリクエストよりも、目の前の業務の方を優先し、それを置いてまでしてロケには行きたくないというのです。
ある意味それは当たり前のことかもしれません。
わかっていました。
今までの僕なら、この仕事はすべて自分でやってしまったでしょう。
でも自分がやる番ではない。
会社のこと、組織のこと、そして一人のクリエーターとして育っていくために避けては通れないこと、この仕事をスタッフに経験させたいという想いが強くありました。
それを学んだ彼らが、それをまた誰かに教えていくようにならなければいけない。
それが僕が今まで社会で経験してきたこと、会社で学んだことでした。
経験しないと判断できないことが数多くあるのです。
人生には、仕事には必ずこういうシーンが繰り返しやってきます。
これを乗り越えていくたびに、自分が一歩階段を登っている、僕はそれを経験で知りました。
でも経験していく途上では、それなりの負荷が伴います。

今までのように僕がやってしまえば、スタッフに負荷はかからなかったかもしれない、でも非常に重要な機会を彼らから奪ってしまうことになる。
それは上に立つ者としてすべきことではない。
しかし業務負荷が高まった結果、彼らのモチベーションが下がり、最終的には退職に追い込まれてしまうかもしれない・・・・。
僕は葛藤していました。

今まで自分は何度もこうした局面を乗り越えてきましたが、今までそれが原因で去って行ったスタッフもいます。
しかし一方で、クリエイティブってそういうものだと思ってる自分もいます。
どうしても越えなければいけないことがあるのだと、自分は経験上感じています。
山を乗り越えたあと、水があふれそうだった自分のバケツが、振り返ってみると登る前より一回り大きいバケツに代わっている。
以前より、多く水が入るようになっているのです。
考える余裕ができるようになるのです。
これを知らなければ、難局を乗り切る的確な指示は出せません。
でもバケツが大きくなっているかどうかなんて、登っているときはホントに本人はわからない。
僕もそうでした。
過ぎたから言えることです。
どうやってスタッフに前向きに取り組んでもらえるようになるか、それが僕の課題でした。
でも・・・それを僕はうまく伝えられませんでした。
自分が苦労してきて身になったことを人にどのように説明すればいいのか、これは自分の課題ですね、むずかしい。。
しかし、このプロジェクトをがんばったスタッフは確実に一回り大きくなったと思います。

imgこちらもパンフレットの見開きページ

導入したCMSを利用したクライント社内で更新可能なWebサイト、スマートフォンサイトが先にリリースされ、先日印刷物であるリーフレットの納品も無事完了しました。
シナリオの組み立てから全体のストーリー構成、イメージコンサルティング、ページデザインとコピーライト、印刷物とWebのトータルデザイン、スマートフォンサイト構築、各デバイスに対応したCMS設計〜導入、そしてロケの日程調整や準備、カメラマンやコーディネーターなど関わるスタッフ全員の金額調整などなど。
業務は多岐に渡りました。
結果的に現在会社が持っている多くのナレッジをつぎ込んだプロジェクトになりました。
関わったスタッフみんなががんばって結果を出した、これは素晴らしい経験です。
この努力は担当スタッフの大きな糧となって、確実にバケツは一回り大きくなったと思います。
クリエイティブに従事する者なら仕事において、人生において経験しなければならないこと、そんなエポックメイクなプロジェクトだったと思います。

去年の忘年会

松本 知彦 for Private Time/2012.12.17/仕事仕事

昨年の年末、忘年会の時、スタッフ全員にハンカチをプレゼントしました。
ハンカチには、それぞれのスタッフの名前が刺繍されています。

img

刺繍は、女子は下の名前、男子はハンカチを持たない人もいるだろうから苗字にして、使わなければそのスタッフの家族が誰でも使えるように配慮しました。
すべてオーダーです。

その人のキャラクターに合わせて生地の色と柄を選び、その柄にあった糸を選んで1枚1枚、名前を刺繍してもらいました。
布の端はハンドロールと言って、こちらも手縫いでお願いしました。
機械ステッチで均等に糸が見えるのではなく、味のある不揃いな手縫いでオーダーしてみたのです。

img

imgスタッフのキャラクターにあった色と柄を選びました。

昨年は忘年会を社員旅行にしたため、例年行っていたくじ引き大会ができないので、その代わりにハンカチをオーダーしようと思いついたのが、オーダーのきっかけでした。
しかし、そこには年が明けたら一人ひとりが今までの働き方ではないカタチで自主的に組織に貢献して欲しいという、松本の強いメッセージが込められていました。
そのためにこだわって一人ひとりの名前を入れたハンカチを作ったのでした。
年末へ向けて3ヵ月前から準備し、想いを伝えるために、当日一人ひとりに僕が手渡ししました。
名前入りのハンカチは、いわば僕から全員へのバトンでした。

img刺繍の糸も生地に合わせて選びました。

これからは一人一人が主役になって欲しいという僕の想い。
1年前まで、会社はすべて松本が仕事を作り、スタッフ全員が松本のアシスタントとして機能していました。
松本とそのアシスタントの組織は10人くらいが限界です。
それを超えてしまって、組織は機能しなくなっていると感じていました。
松本とアシスタントの集まりなら、それは個人事務所でしょう。
組織ではないのです。

僕が全員の前で今後あるべき組織の話をして、スタッフ一人一人に思いを込めてハンカチを渡してから1年。
何かが変わっただろうか?
組織の目標を全員に話し、あるべき姿を提示し、それを実現するために各自ができる目標を立てなさいという話をしました。
僕が押し付けるのではなく、来年1年間自分がどのように組織に貢献できるかを考えて、各自の口からその内容を全員の前で発表してももらいました。
そして1年経ってその結果は、、、、
組織の目標は達成できませんでした。
僕自身が14年間一度もやったことがないことをやろうとするのは、並大抵なことではないという厳しい現実に直面しました。
むずかしい。

このむずかしさは、全員で目標を達成することの難しさではなく、もっと手前の、各自が目標に対して努力する、目標を自覚することへの難しさです。
数字だけの目標ではありません。
各自が目標を自覚するという目標が達成できない、ゆえに目標を達成できなかったという自覚も、そこにはないと思います。
こんなことをオープンにここに書いていること自体が非常に恥ずかしいことですが、でも事実なのです。

今まで自分一人の努力でどうにかなると思ってやってきました。
それを組織の目標に変えた途端、機能しない。
しかしこの組織を作ったのは自分であり、すべては自分の責任で起きていると思います。
それを改善したいなら自分一人で葛藤していてはダメです。
もっとスタッフと向かうべき方向を摺合せて、常に目的意識を共有させなければ、来年の年末も同じような結果になってしまうでしょう。

前途は多難です。
しかしあきらめてはダメです。
僕がハンカチに込めた想い、伝わっていると信じたい。
今いるスタッフと一緒に乗り越えていきたい。
去年の年末から1年経って再び、いえ新たに強く感じているのでした。

月光荘画材店  スケッチブック

松本 知彦 for Private Time/2012.12.14/文房具文房具

月光荘は大正6年(1917)から創業している歴史ある画材店です。
わかりづらいですが、銀座8丁目の少し奥まったところにあります。

img通りから入った緑のドアがお店の入口です。描いた自分で言うのもなんですが、こういうタッチの絵もいいね。

このお店には包装紙というものがありません。
買った商品は、新聞の折り込み広告のチラシで包装されます。
マンションの間取り図とか、中古車販売とかのアレです。
少し大きなものを買った時は、他店の使い古しの紙袋に入れてくれます 笑
これには最初はかなりびっくりしました。
でも店のポリシーなんです。
今は時代が追いついたって感じですよね。

img何にでも必ずついているホルンのマークが可愛い。

img色々な色が販売されています。

img表紙の裏にはモノクロでイラストが印刷されています。

画材屋なので絵画に関するものはほとんど揃いますが、絵の具や筆などすべてを自社で開発して販売しています。
その中でも知られているのがスケッチブック。
皆さんもきっと知っていることでしょう。
色鮮やかな表紙、色々なサイズがあって、紙質も数種類から選べます。
表紙の裏にはユニークなイラストが墨一色で刷られていますが、これは不定期で内容が変わるそうです。

これらの自社製品には、すべて楽器のホルンのマークがついています。
このホルンが月光荘のトレードマークなのですが、なぜ月光なのにホルン?とずっと思っていましたが、調べたところ、月光と直接関係はないみたいですね。
ホルンのコンセプトは、創業者の橋本兵藏さんが「友を呼ぶホルン」として考案したもののようです。

猪熊弦一郎や中川一政、小磯良平など日本を代表する画家が愛した、100年続いているお店。
これからもずっと続けていって欲しいです。
そのために僕はスケッチブックをこれからも買い続けます。

新宿伊勢丹 リモデル

松本 知彦 for Private Time/2012.12.11/東京東京

新宿伊勢丹のリモデル(改装のこと)の第1期がほぼ終ったと聞いて、早速行ってきました。
メンズ館は8周年の時に3階のインポートフロアを、そして今年の9周年で8階のレジデンスにサロン・ド・シマジがオープンしたくらいで大きな改装はありませんが、本館は色々変化があります。

まず元々3階にあったヘアケアやアロマを専門に扱ったスペース、ビューティアポセカリーが地下2階に移動。
地下2階は以前から、BPQCの失敗、F1層を取り込もうとしたISETANガールもイマイチ、と鬼門になっていましたが、このビューティアポセカリーでやっと花開いた感じがします。
確かにB1の食料品より、さらに下のフロアに服を見に行くというのは、なかなかハードル高いです。
買い回りでなんとなくというくらいの動機では、食料品を超えて地下2階まで足を運ばないでしょう。
ビューティの専門フロアとすることで目的が明確になり、意思を持った顧客をエスカレーターに乗せることに成功していると思います。
しかし、食品売場から階段を降りるとコスメの香りが漂ってきて、食品からコスメの距離が近いのにはちょっと戸惑いますね。
ほとんどの百貨店は1階がコスメ、B1が食品売場ですが、気にならないのは香りが上に立ちのぼるためだと思います。
フロアが逆になると、階段にも下のフロアの香りが漂います。
ま、そんなこともありますが、とにかく鬼門であったB2はビューティのフロアにして、僕は大正解だと思いました。
制服も全員ロゴ入りの薄いブルーのワンピースになって、こちらも正解。
以前は白いムチムチのTシャツにパンツで、太った人とやせてる人が如実にわかってしまって、なんだか露骨な感じもしましたからね。
男子目線ですけど。

その昔シンデレラシティという名前がつけられていた20代前半をターゲットにしたヤングカジュアル専門の2階は、まだリモデル途中だったのでそこは飛ばして、ウワサの本館3階に行ってみました。
なるほど。
インテリアの仕事っておもしろいですね。
天井高、柱などの嶇体、エレベーター、エスカレーター、階段には手を加えることなく、以前とまったく同じ広さで、いかに印象を変えるか。
内装を変えるだけでこんなに変わるのですね。
別の百貨店みたいです。
なんだか、大人の遊技場、テーマパークのようで見ていて楽しいです。
ちょうど先週バレンシアガのクリエイティブディレクターに大抜擢されたアレキサンダー・ワンをフロントに持ってきたり、エッジの効いた旬のブランドが目立つところに集められています。

img1フロアに色々な戦略が詰まってます。

ゾーニングもそうですが、一番変わったのは天井と床だと思います。
各ゾーンはテーマごとに床が色や素材によって切り替えられていて、その異なる仕様がおもしろかった。
たくさんのスチールパイプがぶらさがる天井には、それを反射させるために敷かれた黒い石の床だったり、蛍光灯の照明で天井も床も白いエリアがあったり。
変化があって楽しいです。

imgさすがにプラダは並列ではなく、独立店舗。新しいインテリアは見やすく、カッコ良いです。

img元クロエのデザイナー・フィービー・フィロが手掛けるセリーヌは松本のオススメ。イケてます。

以前のリモデル時から積極的に行なっている、ブランドごとに区切らない並列の商品配置、直線的でない導線設計がここでも見られます。
そして3階での特徴的な戦略は、ReStyleのスペースをかなり広げたことでしょう。
フロアの3分の1くらいあるのじゃないでしょうか。
ReStyleは、まだ世間で認知されていないエッジーなブランドを伊勢丹の目利きMDが集めて販売するというコンセプト。
いわばセレクトショップです。
このスペースを広げることは、伊勢丹が他の百貨店のようにテナント貸しではなく、自らの編集力で勝負しようとしているのが、如実に伝わって来るフロア配置ですね。

img新設されたリスタイルギフトではスノードーム特集やってます。スノードーム好きです。

慣れないせいもあって、また人も多くて全体のロケーションがつかみにくく、キラビヤかな迷路のようでもありました。
それがまたおもしろいのかもしれませんが。

imgBISTRO CAFE LADIES & GENTLEMENは、今のトレンド満載です。

imgここを目指して来る人確実に増えると思います。フロアの一番の見どころだったりして。

そんな本館3階でのもう一つの見どころは、カフェ「BISTRO CAFE LADIES & GENTLEMEN」です。
このカフェスペースも、床と天井が他の売場と違っていて独自の雰囲気になってます。
天井にはアンティークの木、床にはモザイクタイルが貼られて、タイルは通路から店の中まで続いています。
もちろんカフェは屋内のフロアにあるわけですが、屋外の街角にあるような感じがするとてもよい空間を創り出しています。
インテリアが時代のトレンド感にあふれていてカッコよいです。
プロデュースはトランジットの中村氏。
やっぱりねえ。。
インテリアや料理に作り手側の戦略スキルの高さを感じます。
伊勢丹出身の中村氏を起用して、伊勢丹をさらに活気づけるなんて伊勢丹は懐深いですね。
フードプロデュースはフレンチビストロの第一人者である木下威征氏、ケーキプロデュースはパティスリー「パティスリー・サダハル・アオキ・パリ」の青木定治氏が担当だそうです。

img躯体の柱についてるカフェ専用のライトがカッコいいデザイン。

4階もちょっと見ましたが、ジュエリー専門フロアになっていて、ピカピカの床でこちらもまばゆい感じになっていました。
シャネルが3階と同じ場所にもう1店舗できてます。
やはり数字が取れるブランドの面積を広げているのでしょうか?

しかし伊勢丹は今回のリモデルに100億円を投資するそうです。
百貨店の売り上げは15年連続で減少、今後もさらに減り続けるのは確実な中で、これだけ勝負に出るというのは公算あってのことでしょう。
伊勢丹新宿の売り上げは11年3月期で約2194億円。
これは日本の百貨店で最大ですが、それでも前期に比べると約2%の減収。
このリニューアルによって売場面積は12%減るけれども、今後売上を毎年5%伸ばすと宣言していますが、この一見矛盾するような戦略が3階のフロアリニューアルのあちこちに見てとれます。

伊勢丹が掲げるスローガンは「毎日が新しいファッションの伊勢丹」。
伊勢丹新宿が終れば、やっぱりファッション全体が終ってしまう気がします。
この企業スローガンを守るべく、次の手を打たなければならないのだと思います。
がんばれ伊勢丹。

新宿歌舞伎町 ACB会館

松本 知彦 for Private Time/2012.12.05/東京東京

さて職安通り側からホテル街を抜けると、以前コマ劇場があった場所に出ます。
ここが歌舞伎町の中心ですが、今はすっかり寂れてしまいました。
コマ劇がなくなって、恒例だったサブちゃんの興業を見に来るおばちゃんたちの姿も見なくなってしまったし、たくさんあった映画館も今はほとんどが閉館してしまいました。

青春ドラマ「俺たちの旅」のオープニングで、中村雅俊が洋服を着たまま入った池も、今はもうありません。(コマ劇の前の広場にあった)
先週、日本で最初に映画館が発祥した地、浅草の最後の映画館が閉館したというニュースを見ました。
なんだか新宿も浅草のようになってしまいましたね・・・・
都市の宿命なのでしょうか。

img以前はこの白いタイルのスペースに池がありました。右側の映画館もすべて閉鎖。

僕は新宿で生まれて育ちましたから、歌舞伎町に来る機会は子供の時から多くありました。
子供の時は父親に連れられて、ミラノ座で映画を見たり(スターウォーズや未知との遭遇を見たのもここでした)、中学生の時はあんまり来ませんでしたけど、高校生になったら純喫茶マイアミでインベーダーゲーム、ミラノボウルでボーリング、夜遊びを覚えたらディスコの中心が六本木へ移る前の新宿で、ニューヨークニューヨーク、ツバキハウスのロンドンナイトで大貫憲章の選曲で踊ったり、大学生の時は3丁目にあったレゲエのクラブ69やニューサザエで朝まで飲んだり。
新宿にはたくさんの思い出があります。
父親に手を引かれて歩いた街、友達と遊んだ新宿の街の情景は、今もうそこにはありません。

そんなことを考えながら歌舞伎町を歩いている時、新宿にまつわるもう1つのことをふと思い出しました。
それは大学の時、そして卒業したあとも、よく出演したライブハウスACB会館です。
ACBと書いてアシベと読みます。
僕が大学でバンドをやってた頃は、渋谷のLa mama、takeoff7、新宿のACB、JAM studio、ルイード、吉祥寺まんだらなどなど、都内のいろんなところでライブを定期的にやってました。
あれから20年も経っているからもう建物自体がないかもしれない、、、探しつつ行ってみると・・・
ありました!
いやあ、まだあるんですね。
調べたら1968年がオープンですから、なんと50年くらい営業してるんです。
隣にあるキャバレー日の丸も健在でびっくりでした。
でも5年以内にはなくなりそう。。。なくなる前にコワいもの見たさで行ってみたい気もします。
内装のインテリアが見たい。

img夜の方がナイス!なんつってもしびれるキャバレーですからねえ。素晴らしいコピー。

3階がガールズバーになっているのは時代でしょうね。
僕らが出演していた当時はありませんでしたから。
しかしこのビルもいったいどういう構造になっているのか、外から見ただけではまったくわかりません。
築50年って耐震とかだいじょうぶなのかなあ。

imgACB会館の入口です。僕らが出演していた時にはガールズバーはもちろんありませんでした。

imgライブハウスへの階段。リリーフランキーたちと楽器を持って何度もここを降りました。

imgガールズバー、忍者屋敷、ビリヤード、ライブハウス、まったくコンセプトのない雑居ビル。

でもACBがまだあるのを知って、ちょっぴりうれしく感じました。
またバンドがやりたいなあ。

新宿歌舞伎町 ラブホテルとポンピドゥーセンター

松本 知彦 for Private Time/2012.12.04/東京東京

先月健康診断があって、今年も新宿に行ってきました。
健康診断を受ける場所は、東新宿の駅のすぐ近くにあって、行く時は電車ですが、毎年帰りはJR新宿駅まで歩いていくのが自分の中では恒例となっています。

帰り道は、歌舞伎町のど真ん中を抜けていきます。
もちろんそんな道を通る必要などまったくないのですが、こういう猥雑なところを見るのが好きなのです。
東京のリアルカルチャーがありますから。
変な趣味だと言われると思いますが。笑
久しぶりにホテル街のど真ん中を歩いてみました。
そうすると色々おもしろいものが。

imgずーっと向こうまでホテルが並んでいます。

歌舞伎町と言えば風俗、そしてラブホテルです。
(しかし誰がつけたかわからないですけど、ラブホテルってすごいネーミング。悪くはないけどね)
コマ劇場から職安通りへ抜ける区画にラブホテルは集中しています。
区役所通りを挟んた逆側のエリアにも。

そんな多くのラブホテルを見て、僕がおもしろいなぁと感じたのはエントランスのサインですね。
ザ昭和そのものです。
そこには、自然を取り込んだ箱庭のような風情があって、なんだか今は失われてしまった日本人の感性を感じることができます。
70年代まで普通に存在していた日本人の感性、今はどこへ行っちゃったのかなあ。
建物も老朽化してますが、いったい内装はどんなことになっているのでしょう。
しかし昼間からホテルを利用するカップルは、老若男女すごく多いのにも驚きました。
特に初老のカップルがたくさんいて、見てるだけでなぜかこちらがドキドキします。汗

img「清潔で上品なムード」「和洋王朝風 近代的設備」すごいナイスなコピー!

img休憩3,000円はかなり安いですね。

imgこちらは駐車場のような、ゲームセンターのような明朗な書体。ホテル名がカッコいい。

img一方新しいホテルは滝が流れてたり、仕掛けはあるけどおもしろくありません。〇〇風だったりして日本独自のカルチャーが感じられないからですね。

そしてホテルエリアのすぐ隣にはこんな場所も。
欲望うずまくホテル街から程近い場所に、いきなり周辺とまったくマッチしない近代的でハイテクな建物がこつ然と現れ・・・
そう、リチャード・ロジャースの設計したビルです。
リチャード・ロジャースと聞いてピンと来る人は、かなり建築好きでしょう。
関西国際空港やエルメス銀座ビルの設計者として知られるイタリア人建築家レンゾ・ピアノと組んで、70年代のパリに、あのポンピドゥーセンターを作ったイギリス人建築家です。

imgハイテク&派手な原色、ポンピドゥーセンターとの共通点がありますね。

img1977年開館。パリのレアールにある現代美術館、ポンピドゥーセンター。

ノーマン・フォスターと並びハイテク建築家として知られる彼、男心をくすぐるガンダムのようなハイテク建築は、この歌舞伎町のビルでも全開です。
すでに建築から20年が経過して、多少時代を感じさせるものの、圧倒的な個性を放っています。
設備を外側にむき出しにする手法もポンピドゥーセンターと同じ。
ポンピドゥーセンターを作った建築家が歌舞伎町のど真ん中に、こんなビルを建ててるなんて、みんな知らないんじゃないかなあ。
一見の価値ありです。

しかし同じ町に、かけ離れた要素の様々なものが存在する歌舞伎町は変な街です。
それもカオスなパワーが生み出してきた産物でしょう。
そのパワーもここ10年でどんどん落ちて、今後この街が全盛期のパワーを取り戻すのは、たぶんむずかしい状況・・・
色々なものが交じり合って生まれるカオスの魅力ってありますが、パワーが落ちればそれは無計画に作った廃墟になってしまうのです。
軍艦島や熱海のように。。
僕が生まれた街新宿、、、そうならないで欲しいですね。

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