アメトラの流れ FREEMAN'S SPORTING CLUB

松本 知彦 for Private Time/2014.10.31/ファッションファッション

さて、先日NYからやってきたトッド・スナイダーの世界初の直営店を紹介しましたが、今回もNYから去年上陸してきたフリーマンズスポーティングクラブを紹介します。
アメリカントラッドの流れに乗って東海岸のお店が次々東京に進出しています。
と言っても、彼ら自身が出店しているわけではなく、、、ライセンスでお金をもらっているだけだと思いますが・・・

imgファサード凝ってるなあと思ったら、シートが貼ってあるだけでした。笑

フリーマンズスポーティングクラブは、レストランやホテルを手掛ける建築家ターボ・ソマーが、2005年ニューヨークに1号店をオープンさせました。
取り扱うすべての商品を、店から10マイル以内で生産するというコンセプトのショップです。
まさにMade in USAというか、Made in NYなブランドなのです。
今のトレンドど真ん中です。

最近、トムブラウンが手掛けるブラックフリースも、一部の商品の生産地をNYからアジアに変えたことで、価格がかなりリーズナブルになりました。
しかしUSAの生産をやめたことで、マニアは離れたと思います。
シャツならアメリカントラッドの聖地であるサウスウィックで生産されたものじゃないとダメだ!というアメリカントラッドのマニアは多いのです。
デザインは同じなのに、マニアとはそういうことに物凄くこだわるのです。
僕はデザインと品質が同じならまったくこだわりませんけど。笑
自分の気分を上げるために、男子にとってはその手のウンチクが非常に重要なのです。

img味のある古いビルが丸ごと一棟ブランドっていうのがいいですね。

img最上階は床屋ですよ!

さてフリーマンズスポーティングクラブは青山にありますが、場所が相当にわかりにくい、そして行きにくいロケーションにあります。
トッド・スナイダー同様、ビル一棟が丸ごとお店なのですが、まず地下がレストラン、1階がカジュアル、2階がテーラーメイド、そして3階がバーバー、そう床屋なのです。
この場合、美容院というより床屋っていう方が適切でしょう。
サヴィルロウのテーラーもそうですが、バーバーを併設している店があるのは、やはりジェントルマンを完成させるためには内面はもちろんですが、外見も洋服だけじゃダメっていうことでしょう。
ロンドンに行った時に訪問したサヴィルロウのテーラー、ニック・テンティスの地下も床屋でした。(現在はもうありません)
そこで頼むなら、やっぱりバーバーカット、ポマードで固めた刈り上げ横分けスタイルでしょうねえ。

imgインテリアが超カッコいいです。商業施設じゃなく一棟だからできるのでしょう。

imgでも一番カッコいいのはテーラーの工房です。カッコいい!

インテリアは凝っててカッコいい!!
特に併設している工房は日本じゃないみたいで、かなりカッコいいです。
誰がデザインディレクションしたのだろう?
ビルの古さも相まって、とってもいい感じに仕上がっていますね。
トッド・スナイダーと違って、こちらは相当にアメリカにこだわってます。
スーツもアメリカ製。(オーダーシャツは日本製)
でもなあ、こだわってる分、相手はマニアになるので、ビジネス的には赤字なのではないかと。
ビル一棟丸ごとは厳しいんじゃないかと余計なこと考えちゃいます。
経営はアーバンリサーチ。
アーバンリサーチで得た利益をこっちに相当つぎ込んでいるんじゃないかな 笑

ユナイテッドアローズも同じくニューヨークのトラッドブランド、スティーブン・アランのショップを去年出店しましたが、それよりコンセプチャル、というかインディペンデントな感じが個人的に好きです。
でもこういうチャレンジがあるっていうのは、とってもおもしろいと思います。
東京にはこういうお店がないと面白くないですからね
がんばって欲しいです。

めっちゃわかりにくいところにありますが、皆さんも、特に男子は1度行ってみてください。
トッド・スナイダー、スティーブン・アランなどNYから次々オープンした店の中では、一番おもしろい場所なのではないかと思います。
心配は、いつまでお店が続けられるだろうか、、、ということだけです 笑

アメトラの流れ トッド・スナイダー

松本 知彦 for Private Time/2014.10.29/ファッションファッション

ここ最近、男子のファッションではアメリカントラッドが相当流行っていますね。
ポパイの最新号もNY特集ですし。
5年くらい前までイタリアクラシコでしたが、オリンピックによる英国ブームを挟んで、今やアメトラ全盛という感じです。
それに呼応して、都内のあちこちにアメリカのショップが出現しています。

img原宿と渋谷の間、明治通り沿いにあります。

アメトラは1818年に創業されたブルックスブラザースから始まります。
そう、アメリカントラッドの元祖のようなブランド、女子は知らなくとも男子なら誰でも知っていることでしょう。
ブルックスブラザースの創業はリーバイスより前、当時日本は江戸時代ですよ!
すごくないですか?

フレッド・アステア、ジョンFケネディ、スティーブ・マックイン、1950~60年代のアメリカのスターたちの多くは、英国のサヴィルロウでスーツを誂えていますが、どこかにアメリカ製の製品を取り入れています。
たとえばフレッド・アステアがベルト代わりに巻いたスカーフはブルックスブラザースのもの、そしてケネディが暗殺された時に着用していたのもブルックスブラザースのコートでした。

その後、1960年代後半、アメリカントラッドに英国調を取り入れたラルフ・ローレンが登場し、アメリカントラッドは世界中に広がります。
ロバート・レッドフォードが主演した華麗なるギャッツビーの衣装はラルフ・ローレンが手掛けたものです。
日本でもDCブランドが台頭する80年代中ごろまで、トラッドが流行していました。
そして2001年にトム・ブラウンが登場。
Made in USAに注目が集まりはじめます。

imgアメリカ、かと思いきや色々なものがMIXされて売ってます。

そんな流れを受けて、半年くらい前に渋谷にオープンしたトッド・スナイダー。
トッド・スナイダーはGAPやラルフ・ローレンなどでデザイナーを務めたあと、2014年に自分のブランドをスタートさせました。
有名なのは、Jクルー時代に酒屋を改造したリカーストアを企画し、Jクルーの復活に大きく貢献したことでしょう。

img

img地下は、、、ちょっとおもしろいです。

img2階にあるコーヒースタンド。悪くはないけど、いつまで続くかな。

さてニューヨークから日本に初めてやってきたトッド・スナイダーのショップ、なんと世界初の直営店だそうです。
地下から2階まで、面積は狭いですが3フロアに分かれています。
地下はジムのロッカールームがコンセプトで、チャンピオンとのコラボ商品でスウェットなどのスポーツウェアがメイン、1階はカジュアル、2階はテーラードのスーツ、小さなコーヒースタンドもあります。

しかし、Made in USAを期待していくとそうでもないので、あれ?という感じも。
サンダースやトリッカーズなど、英国製の靴がたくさん置いてあるし、さらにマーガレットハウエルの商品とか置いちゃうのは、はなはだ疑問です。
しかもマーガレットハウエルは英国製じゃなく、日本製のライセンス商品だし・・・
えー、これでいいの?って感じ。
スーツも日本の工場で縫製されたものらしいです。

次のブログに書きますが、同じくニューヨークからやってきて去年オープンしたフリーマンズ・スポーティングクラブの方がコンセプトも一貫していて、建物含め断然カッコいい。
ちょっとトッド・スナイダーは残念な感じです。

ロンドンで学んだ「POSH」って何?

松本 知彦 for Private Time/2014.10.23/旅

僕が10~20代のころ、DCブームがあって、その中の1つにPOSH BOYというブランドがありました。
POSH BOYってどんな意味なのか当時は調べもしなかったけど、今回のロンドン旅行で久しぶりに「POSH」という単語を聞きました。
その意味はあるイベントに行って、よりリアルにわかることに。

imgLAPADAというアート&アンティークフェア。これが仮設テントなんですよ。

ロンドンにいると、結構みんなこの「POSH」という単語を使うのです。
「POSH」とは何か?
直訳すると「贅沢な、高価な」という意味のようですが、地元の人はその意味でも使ってはいますが、「POSH PEOPLE」という言い方をしたりして、本来的には上流階級の人を指して使う言葉のようです。
やっぱりクラスを指す単語だということです。
僕の知っているDCブランドのPOSH BOYは、安いTシャツとか売ってて、まったく「POSH」じゃなかったですけどね。笑

それで「POSH」な人ってどういう人なのか?
話す言葉やアクセントで、わかるようです。
具体的には話し方が優しくて上品っていうことになるのですが、単にジェントルマンとも違うみたいで、「POSH」な人のことをイギリス人は「違う世界の人」とも言っていました。
日本だとこういう感覚は、あんまりないですね。
幼稚舎から慶応で、親が外交官で、商社に就職する人たちでしょうか。
「POSH」は、その人の出自が重要なので、後天的な要素ではなれないようです。
単なる金持ちとかではなく、貴族出身であるとかそういうことが重要らしいです。
生まれた時から「POSH」なことは決まっている、要は家柄に大きく関係しているみたいでした。
そうすると「POSH」は「POSH」としか結婚しないでしょうね。
ワーキングクラスは一生ワーキングクラスのまま。
僕の祖父は学校の校長先生ですが、父はマンガ家ですからね、思いっきりワーキングクラスです笑
その話をしたら、「アートは別枠」という返事が返ってきて、ちょっとそのあたりのクラス設定は、イマイチわからない部分もあります。
そんなことを考えていたら、全編ロンドンロケで撮られた、スカーレット・ヨハンソンが出てるウッディ・アレンの映画「マッチポイント」を思い出しちゃいました。
アイリッシュのワーキングクラス出身の青年が、ロンドンで「POSH」な人と親しくなったことで起きる事件の話です。
この映画、ロンドンの名所がたくさん出てきて、ストーリーもおもしろいので機会があったら是非見てみてください。
スカーレット・ヨハンソンがめちゃめちゃエロイです。

imgスカーレットが麻のワンピースを着て出てくる冒頭のシーンからエロい!笑

街を普通に歩いていると、「POSH」らしき人はまったく見かけません。
前回も書きましたが、スーツを着ている男子はほとんどいないのです。(自分の行動範囲がたまたまそうだったのかもですが、)
女子はほとんどがレギンスです。
しかも日本人みたいにお尻を隠さない。
レギンス履いて尻のライン丸出しの人ばかり。
「POSH」な人とは関係ないかもしれないけど、「POSH」な人はそういう格好はしないだろうなあと笑

滞在中、カートゥンミュージアムで行った展示のオープニングパーティで、スポンサーになってくれたJAPAN GALLERYのオーナーに、明日LAPADAという展示会があるので来ませんか?とお誘いを受けました。
このイベント、イギリスでもっとも権威あるアート&アンティークフェアらしく、JAPAN GALLERYもそこに出店するとのことでした。
レセプションには「POSH」な人もたくさん来るよ、とのことだったので、話のネタに見に行くことに。
しかしフツーに「POSH」な人が来るっていうコメントがおかしいですけど。

imgテントの中にはたくさんのアンティーク商のブースかあります。

imgロイズアンティークのようなブースがたくさんありました。

たくさんのギャラリーが集まるメイフェア(銀座みたいなところ)近くのバークレースクエアに、でっかいテントが張られていて、その中に50くらいのブースが作られていました。
招待制で一般の人は入れないイベントでしたが、中にはまったく街で見かけない人々が。
ドレスアップした強力な方々ばかりでした。
そしてスタイルもよい。
レギンスは1人もいません笑
なるほどこれが「POSH」ね。

imgまさにこれが「POSH」! こういう人、街にはまったく歩いてません。

アンティークの時計やヴィクトリア王朝の家具、銀食器、マティスやコルビジェの版画まで、扱っているものは色々ですが、共通するのは貴族趣味のアンティークということ(高価!)。
そしてお誘いいただいたJAPAN GALLERYのブースへ行くと浮世絵と、なぜかジブリのセル画を売ってました。
そこでオーナーと親しげに話している1人の日本人女性を紹介されたのですが・・・
あれ???なんか見たことある人だぞ。
宇多田ヒカルさんでした。
紹介されたものの、あんまり僕らと話したくなさそうだったので、積極的には話しかけませんでしたけど 笑
なるほど、宇多田ヒカルも出身は「POSH」じゃないけど、アート枠で出場ってことか。

img帰りは美しい夜のリージェントストリートを通って帰りました。

ロンドン宿泊2 ホテルスタイル

松本 知彦 for Private Time/2014.10.22/旅

前回ブログに書いたイーストエンドの駅Stratfordからセントラルラインに乗って、少しだけセンターに来たところに、話題の街ショーディッチがあります。
少しだけセンター寄りというだけで、エリア的にはまだイーストエンド。
東京で言ったらどこだろう、、西荻?それとも横浜の黄金町?違うなあ。
それまで危険とされていた地区が、ここ10年くらいでホットなスポットに生まれ変わったエリアです。
今やショーディッチはファッションやアート、文化の発信地。
おもしろいギャラリーや家具屋、セレクトショップなどが集まる場所になっています。

imgショーディッチは可愛い街並。

imgACE HOTELは70年代風の建築。エントランスは花屋になってます。

img上がホテルのフロントですが、全然そんな感じはないです。

imgフロントの脇にはDJブース(上)、ロビーでみんな寝転がってます。(下)

さてショーディッチの駅を降りると、すぐ前に有名なホテルがあります。
アメリカのオレゴン州ポートランドで有名になり、今世界に増え続けているACE HOTELです。
オーナーのアレックス・カルダーウッドは残念ながら昨年、47歳の若さで亡くなってしまいましたが、コミュニティのような空間はロンドンでも健在。
東京で言ったらクラスカでしょうね。(つかそれしかない)
既存のホテルをリニューアルしたものですが、全然ホテルっぽくない笑
フロントで洋服売ってたり、人がたくさん床に寝転がってたり、隣でDJしてたり、3分間写真があったり(ラフトレードのショップにもあった)、これは旅行者同士が気軽に語らうユースホステルのシャレオツ版か?って感じ。
花屋と洋服屋、雑貨屋、カフェと食堂をミックスしたような場所です。

imgこちらは新しいビルが立ち並ぶ金融街。

imgアンダーズ内のレストラン。こういう照明ってロンドンならでは。

ショーディッチから1つセンター寄りの駅が、リバプールストリート。
ここはショーディッチと打って変わって、銀行や証券会社などの企業が集まる金融街です。
東京で言ったら丸ノ内みたいな場所ですね。
ここに今回泊まったアンダーズホテルがあります。
Air B&B、アーティストたちが集まる工場を改造したウェアハウス、そしてアンダーズ。
ホントに全然スタイルが違う。
1回の旅行で、こんなに様々なバリエーションの場所に泊まる人はいないでしょう笑
アンダーズは、今年東京の虎の門ヒルズにオープンして話題になっています。
ロンドンのアンダーズも同じくらいの時期にできたホテル。

img部屋は、、、普通に快適です。

丸ノ内みたいな場所にあるだけあって、泊まっている人はスーツを着たビジネスマンばかり。
ロンドンを歩いていて思ったのは、スーツを着た人が全然街にいないということ。
BANK(駅名)などオフィスが集まる場所にしか、スーツを着ている人がいないのです。
これは意外でした。
たぶん東京より全然少ない。
アンダーズはとっても快適ですが、クリエイティブを刺激するような要素はあんまりないです。
その代わりコンフォタブル。
ロビーから吹き抜けの階段が、NYのグッケンハム美術館のようでした。

img1階のフロントから螺旋階段が吹き抜けになってます。

ロンドン宿泊1 イーストエンドとウェストエンドの違い

松本 知彦 for Private Time/2014.10.20/旅

一部の人にはお知らせしましたが、先月末展覧会のためにロンドンへ赴きました。
今回はその中で気が付いたことを簡単にお知らせしますね。
最初は宿泊事情から行きましょう。

img横につながっている典型的なヴィクトリアンハウス。この中に泊まったAir B&Bがあります。

僕が滞在したのは1週間ほどですが、その間に3つの場所に泊まりました。
1つ目はエアB&B。
もう1つがウェアハウス。
そして最後は、最近東京にもできた話題の新しいホテル。
3つが3つとも違う場所、違うスタイルで、これだけ多様なスタイルを1度に味わう人もいないでしょう 笑
でも人生で一番おもしろいことは、こういう振り幅にあると思います。
どっちかに偏らず、両方を知ることはとても重要なことだと思っているのです。

img普段は画家のおばさんの家 笑。1階なので中庭に出られます。奥にはキッチンとバスタブ。

img朝食はないので、ヴィクトリアパークの中にあるカフェに食べに行ってました。オシャレだった。

まずエアB&Bから。
B&BはBed and Breakfastの略で、朝食が付いた小規模で比較的安価な宿泊施設のこと、日本で言ったら、、、う~んビジネスホテルと民宿の中間みたいなものでしょうか。
イギリスでは、家の持ち主が不在の個人宅に宿泊することをAir B&Bと言って、一般的なビジネスになっています。
誰もいないので朝食は出てきませんが、キッチンや冷蔵庫、シーツやタオル、お風呂などその人の家のものを自由に使えます。
宿泊費も安くて、旅行者や短期滞在者にはいいシステムだと思うのですが、日本には馴染みがないですね。

ロンドン郊外の住宅は、ヴィクトリアンハウスと呼ばれる120年くらい前に建てられた建物が一般的で、街並みはほとんどこのスタイルの家ばかりです。
多くは3階建て(というか半地下があってそれを1階とみなしての3階建て)で、レンガでできた壁は隣家とつながっており、日本で言う長屋スタイルです。
各住宅の間取りはほとんど同じなので、多くの人が100年前と同じ間取りで生活していることになります。
これは日本じゃ考えられないですね。
ロンドンに住む友人に聞いたところ、友達の家に行ってもほとんど同じ間取りだとのことでした。
時々、つながっている長屋の一部だけが新しい建物になっているものがありますが、それは第2次世界大戦中にドイツ軍に爆撃でやられて(!)後から新しく建てたものだそうです。
僕が利用したAir B&Bもそんなヴィクトリアンハウスの1つでした。
場所はセントラルラインのMile end駅で降りて、しばらく歩いたヴィクトリアパークの真ん前。
かなり東寄りです。

imgウェアハウスの中。上がアトリエ、下にはベッドルームが2つ。キッチンとバスは右奥。

imgアーティストの集まる工場地帯。近所にはブリジット・ライリーのスタジオが。

ロンドンって市内の西側には上流階級が住み、東は移民やワーキングクラスが住む危険なエリアとされてきました。
でもだんだん都市が拡大して、アーティストは東へ東へ移動、それに伴って東側のエリアは音楽やファッション、アートの中心地に変化しています。
最近注目されている街ショーディッチも、以前は危ないと言われた場所でしたが、今は一番ホットなスポット(ロンドン在住のイギリス人に言わせると、もうピークは過ぎたそうですが、)になっています。
エアB&Bの次に宿泊した友人宅は、エアB&BがあったMile endからさらに東、Stratfordという場所にあります。
こちらは、元々は工場地帯で、ロンドンオリンピックが開かれたスタジアムがある駅です。
アーティストの友人は、アーティストばかりが集まるピーナツ工場を改造したウェアハウスに住んでいました。
でっかい工場を仕切った空間に、何人ものアーティストが集まって生活しています。
元々工場なので、風呂や水道はなかったはずだから、新しいオーナーがリノベーションして設置したのでしょう。
こんなウェアハウスで制作活動をしている友人は、なんだか恵まれているというか、羨ましいというか、自分も若かったらやってみたいライフスタイルでしたね。
このStratfordという場所は、古くからの工場地帯と新しい施設が混じり合う、高感度な人たちが集まる面白いエリア。
レタープレス(活版)のスタジオがあったり、お洒落なカフェが点在していたり(日曜のランチは40分待ち!)、Googleが撮影に使ったスケボーパークがあったり、かと思えばすぐ隣には昔ながらの工場やゴミ収集場があったり、今後益々開発されていくことを予感させるエリアでした。
東京でいうと、蔵前とお台場を足したみたいな感じかな。

imgStratfordにあるオリンピックのスタジアム。友人宅から歩いて行けます。

imgザハ・ハディット設計のプール。東京にも近々こんなのができるのでしょうね・・・

切り裂きジャックの事件があったことでも知られるロンドンの東地区(イーストエンド)。
シド・ヴィシャスとジョン・ライドンが出会ったのもイーストエンドにあるハックニーという場所でした。
モッズで言えば、ウェストエンドのWhoに対して、イーストエンドにはSmall Facesがいます。
以前音楽の評論などで、よく耳にした東vs西という構図には何の意味があるのか?今回行ってみて、それはクラスやカルチャーの違いを指しているのだということがわかりました。
ロンドンに住むイギリス人に聞けば、別の国くらい違うという言い方をします。
東地区は昔から、新しいストリートカルチャーが生まれるエリア。
今後益々おもしろいものが生まれると思います。

会社のBBQ 2014

松本 知彦 for Private Time/2014.10.20/仕事仕事

おとといの土曜に、会社のスタッフとBBQをしました。
場所は武蔵境から乗り換えて、少し先にある野川公園です。
天気もよくて、よいイベントになりました。

imgこの会場は、他のグループと適度に距離があってよいです。

img肉は牛、豚など色々。ジャガバタ、焼きそばも作ってました。

img焼いているのは、主に新人チームの面々。

前回は二子玉川の川べりで開催しましたが、今回は森の中。
二子玉川の時と比べると、そんなに人も多くなく、静かでマイナスイオンあふれるよい会場でした。
武蔵野って感じです。

imgどこかから持ってきたのかと思ったら、うちの会社のオリジナルだった笑

ホットドッグ用のパンとソーセージをあらかじめ購入しておいて、看板を作って現地でホットドッグを実際に作るという、、、
別に販売するわけではないので、看板なんて必要ないのですが、気分を盛り上げるためということで、こういうのが制作会社ならではなんでしょう。笑

よい時間を過ごしました。
楽しかったです。
もっともっと色々な企画をやってみたいなあと感じる会でした。

準備はとても大変だったと思います。
皆さん、お疲れさまでした。

img16時に終了。

img野川公園は、いいところでした。

中野 ブロードウェイ

松本 知彦 for Private Time/2014.10.16/東京東京

僕が育ったのは東京の新宿ですが、中学校は中野の中学を卒業しました。
そんなこともあって中野は昔から慣れ親しんだ街です。
高円寺の阿波踊り、阿佐ヶ谷の七夕祭りなどなど、子供の頃から通っていました。

img駅からブロードウェイへ続くアーケード。昔とあんまり変わってません。

imgブロードウェイのビル側面にある巨大なロゴ、カッコいい。

そして中野駅周辺。
中野は中央線沿線文化がスタートするディープな街。
中野から先の高円寺、阿佐ヶ谷、荻窪、西荻、国分寺などなど中央線カルチャーが顕著に見られる駅は中野駅から西に点在しています。
中野と言えばサンプラザ、丸井本店、そしてブロードウェイ、その中にある「まんだらけ」は最近の中野のイメージを決定している象徴的な場所でしょう。
ちなみに中野区民の成人式はサンプラザで行います。

僕が中学生の頃、中野には武蔵野館という映画館がありました。
たぶん新宿にある武蔵野館と同じ系列だと思いますが、よく友人と自転車で中野に映画を見に行ったものです。
この映画館、今はもうありません。
阿佐ヶ谷の駅前にもオデオンという映画館がありましたが、それもなくなってしまった。
確か今はスポーツジムになってます。
僕が中学生の時からブロードウェイはありましたが、今のようにサブカルの聖地ではありませんでした。
映画を見たあとはお約束のように、必ずブロードウェイの地下でソフトクリームを食べて、そのあとブロードウェイ脇のお店で今川焼を食べて帰りました。
そのソフトクリーム屋「デイリーチコ」は今も健在。
今も時々食べに行きたくなります。
ということで行ってみました。

img中学生の時と同じ場所、同じメニューで営業してます。

imgアイスの味は8種類

img注:倒しても巻き直しはしませんだって笑

8個重ねの特大ソフトクリームは、僕が中学生の時既にメニューにありました。
今はカルト的な人気があるようですね。
昔はそんなに有名じゃなかったですけど。
普通に食べるなら、3段重ねで十分です。

img大人は小の3段で十分です。250円は安い!

ブロードウェイの上階は、オフィスと住宅になっていて、ビルができた当初は六本木ヒルズや虎の門ヒルズのような最先端の複合ビルでした。
青島幸雄や沢田研二などの著名人が住んでいたことでも有名です。
屋上にはプールがあったりして、ホントに最先端のレジデンスだったんでしょうね。
上の住宅棟には行ったことがないですが、築40年経過しているので今はいい味になってるんじゃないでしょうか。

ブロードウェイを抜けると早稲田通りにぶつかりますが、早稲田通りまで行かずにブロードウェイ脇に足を踏み入れると、そこにはかなりディープなエリアが広がっています。
小さい店が、ごちゃごちゃひしめき合って建っていて、まさに中央線。
大学の頃までここにビリヤード場があったのですが、探したら見当たりませんでした。
もうなくなっちゃったのかなあ。
両親も通ったクラシックという有名な喫茶店があったのですが、それも今はありません。

img黒木香の事件でこのホテルの名前を知った時は懐かしかったなあ。

うなぎのような狭い道の袋小路に建つホテルワールド。
一世を風靡したAV女優の黒木香が、売れなくなったあと90年代に飛び降りて自殺未遂をしたことでも知られるこのホテル、営業は既に終了しているようですが、70年代の姿のまま今もそこに建っています。
今はお坊さんが営業しているボーズバーなど、いくつかの飲食店がビル内で営業しているみたいですが、外観はちょっと不気味な佇まい。

そして夕方になると、たくさん道に立ちはじめる中国人の売春婦たち。
いやあ、、僕が育った中野も売春する街になっちゃったなんて、悲しいというか、時代が変わっちゃいましたね。

グローブトロッター スーツケースのオーダー2

松本 知彦 for Private Time/2014.10.14/ファッションファッション

英国ブランドのグローブ・トロッターのスーツケースをオーダーしたことは、以前このブログでも書きました。
待つこと3ヶ月半、オーダーしたスーツケースがイギリスから届きましたという連絡が。
ロンドン行きにギリギリ間に合うタイミングで完成しました。

img4ヶ月待って英国から完成品が送られてきました!

選んだのは一番大きい33インチのもの。
仕様はウィリアム王子とキャサリン妃の間にロイヤルベビーが誕生した際、限定発売されたロイヤルスイートコレクションと同じにしました。
長く使うので、いつ買ったのか忘れてしまっても、皇室の子供をテレビで見たらすぐに思い出すだろうという意図もあります。
カラーはユニオンジャックの白、ブルー、レッドをモチーフにしています。
オーダーってスーツでも何でもそうですが、選択肢が多いだけに、ついつい普段選ばない組み合わせを選んでしまう。
オーダーだから市場にない自分だけのものをって思いがちですが、それが失敗につながるのです。
冒険したり、遊びを入れすぎたりすると、完成が残念な結果になるのは経験上知っていました。
なぜロイヤルスイートコレクションの限定モデルと同じにしたか。
それは商品が出た際に、買おうかどうしようか、実際に手に取って悩んだ末に、それまで持っていたTUMIの続投を決めたので、細部やパーツ含めた全体の印象を覚えていたというのが大きいです。
ま、英国カラーっていうのもありますが。
(色々なボディの色がありますが、一番売れているのがこのアイボリーホワイトという色らしいです)

imgまったく同じスーツケースが2つ 笑

img外観はイニシャルの色が違うだけで他はまったく同じです。

imgでも開くと中身は違います。

そして同じスーツケースを2つ同時に作ったのでした 笑
どちらも同じサイズ、どちらもロイヤルスイートコレクションと同じ仕様にしているので、見た目は一緒です。
でもよく見るとMのイニシャルの色だけが違う。笑
1つは自分用、1つはリンタロ用に作りました。
子供が海外旅行に行く年齢に達したら、1つづつスーツケースをオーダーで作ってあげるっていうのはいいアイデアだなあと思っています。
でも、そんなこと今後できるかどうかわかりませんけど・・・・汗
イニシャルは袋文字になっていますが、1つは文字をバーガンディで外側をゴールドに、もう1つは文字をネイビーに外側をシルバーにしています。
文字もケースに合わせて英国カラーで。

imgこちらはバーガンディとネイビーで、ケースの外側に合わせた内装に。

imgもう1つはリバティの可愛い柄。リンタロが選んだ方がよかった・・・

imgMADE IN ENGLAND

外観はイニシャルの色が違うだけですが、中身の布の張地は変えました。
1つの内側はリバティ柄に、もう1つは外側と同じ英国カラーで揃えてみました。
でも結果的にリバティ柄の方が可愛かった。。
バンチ(小さな生地サンプル)で見た時は、リバティ柄はうるさい、男子ならストイックに無地だろ、と思ったのですが、いざ出来てみると柄の方がよいです。
こういうのは完成してみないとわからないですね。
生地の色やパターンもたくさんあるのですが、リバティ柄はその中からリンタロが選んだものです。

これを持って先月一人でロンドンへ行ってきました。
でも一番大きなサイズを選んでオーダーしたため、注意点があることがわかりました。
全部いっぱいに詰めると、空港で重量オーバーの追加料金を取られます。
行きも帰りの便も追加料金を取られてしまいました・・・・
1回6,000円です。
そんなに荷物を詰め込んだ覚えはないのですが。
30キロオーバーです。
紙でできた軽いスーツケースなのに・・・と思ってしまいますが、それだけめちゃめちゃ詰め込んでいるということです。
若い頃の貧乏旅行がクセで、手荷物を少なくするためについつい何でも詰めてしまうのです。
何でも入っちゃうからね・・・
ここは要注意でした。

imgやっぱりロンドンは雨。。。

グローブ・トロッター スーツケースのオーダー

松本 知彦 for Private Time/2014.10.08/ファッションファッション

皆さんは旅行に行かれる時、どんなスーツケースを使っていますか?
個人的に海外旅行に行くなら、スーツケースは大きければ大きいほどよいと思っています。
行く時はスカスカでも、帰りには必ず常にケースに入らないくらいの荷物になるからです。
そんなに買物をするわけでもないのに。
あれはなんでしょうね、おみあげかな。

imgスーツケースのオーダーは初めての経験でした。

僕は20年くらいずっとTUMI(トゥミ)のスーツケースを使っていました。
このアメリカブランドのスーツケースは、革やアルミなどの金属製ではなく、ブランドの特徴である黒いナイロン製の布が全体に使われています。
この黒い布、実はアメリカで使われている防弾チョッキと同じ素材なのです。
頑丈なことがブランドの最大の宣伝文句にもなっていました。
しかも、仮にスーツケースを紛失した場合でも、ID登録システムに所有者を登録しておけば、見つかった際に誰のバッグかを特定されて連絡がもらえるという優れたサービスもあります。
色々な面ですげーなあと思って買ったのですが、最初に行った海外旅行でいきなりケースの下についていたプラスチック製の足がなくなってネジが飛び出し、その後何回か旅行に行くうち、ジッパー部分も割れて、鍵もつけられなくなってしまいました。
これだと空港で誰にでも簡単にスーツケースを開けられてしまうので、防犯上よろしくない。
エイジングを楽しむっていう文化もあるけど、20年使ってくたびれたスーツケースを直して今後さらに使い続けるのもなあ、と少し考えておりました。
というか、あれだけ頑丈を売り文句にしていたのに、初回の旅行でいきなり壊れたTUMIに対して、その時点でブランドの魅力はもう半減です。。

imgブランドのアイコンにもなっているトロッターを持ったチャーチルの写真。

imgロイヤルベビー誕生を記念して、昨年限定販売されたロイヤルスイートコレクション

今年の春くらいに、もしかするとロンドンへ行くことになるかもという企画が持ち上がり、それと同じタイミングでグローブ・トロッターのオーダー会が開かれることを知りました。
これはもう作るしかないかな、と。
グローブ・トロッターは1897年に創業されたイギリスのブランド。
革製の鞄が主流の時代にヴァルカン・ファイバーと呼ばれる特殊な紙でスーツケースを作ったのでした。
紙ですよ、紙!
だからものすごく軽いのです。
今もこの製造法は100年前と変わっていません。
あのチャーチル首相もグローブ・トロッターのアタッシュケースを持って、ロールスロイスで公務に向かっていたというのは有名な話。
そしてエリザベス女王は、ハネムーンの際にグローブ・トロッターを持って出かけています。
(今チャーチル生誕140周年を記念した限定モデルがグローブ・トロッターで売られてます。創業100年以上の英国ブランド、ターンブル&アッサーとのコラボ。)

さてそんな100年以上の歴史を持つグローブ・トロッター。
以前も定期的に開かれていたオーダー会の情報を知る度に、あ〜作ろうかな、どうしよう、いや待てよ、自分にはTUMIがあるじゃないか(すぐ壊れたけど)、あれが使えるのだから買うことはない、と自分に言い聞かせてきました。
しかし今回とうとう作ることに。

imgスーツケースのベースの色だけ決めても、その他のパーツを選ばなければならない。。

オーダーなので、すべてのパーツを選ぶことができます。
まずスースケースのサイズから。
前述のように、僕はスーツケースは大きいに越したことはない、大は小を兼ねると思っているので、一番大きいサイズ、33インチのエクストラディープを選びました。
次にベースとなるケースの色を選びます。
ブラウン、ネイビーなど全部で10色くらいあってなかなか最初の段階から悩みどころ。
四隅についている補強用の革、大きいサイズだけについている革のベルト、ベルトを留める革、2ヶ所についている持ち手、それらの革に施されるステッチの糸の色、鍵がかかる金属製の金具の色と素材、ケースの内側に貼られる布、などなど選択肢、組み合わせがたくさんあります。
これらを1つ1つ選んでいくのはかなり骨の折れる、時間のかかる作業です。
スーツのオーダーよりもバリエーションが豊富で、選ぶのに困ってしまいます。
たぶんイメージなしでゼロから選んでいったら、何時間もかかるでしょう。
僕は昨年販売されていたロイヤルスイートコレクションと同じカラーリングにしました。
ウィリアム王子とキャサリン妃の間にロイヤルベビーが誕生した際に、限定発売されたモデルと同じ組み合わせです。
アイボリーホワイトのボディに、ネイビーとバーガンディレザーという組み合わせ
そう、イギリスの国旗、ユニオンジャックに使われている白、赤、ブルーの3色で構成されたモデルなのです。
イギリス製のスーツケースを持って、まずイギリスに旅行に行くのだから、コンセプトはちょうどよいと思いました。
限定発売されていたモデルは、内側にキャサリン妃が結婚式前夜に宿泊したホテル「ザ・ゴーリング」のロイヤルスイートのシルクの壁紙が使われていましたが、僕はそこまで一緒にする必要もないので他の布にすることに。

img文字の書体を選んだらあとは色です。色は表札のような木に塗られたサンプルから選びます。

最後に、スーツケースにイニシャルやラインを入れることができます。
これは普通にスーツケースを買っても、限定販売の商品を買っても受けることができないオーダーだけの限定サービスです。
せっかくなので入れることにしました。
ゴヤールのバッグなどと同じですね(以前ゴヤールのバッグにもオーダーで入れましたが、、)
最初はT.Mにしようかと思いましたが、これは家族全員で使ったり、将来子供たちに譲ることも考えていたので、誰でも使えるようイニシャルはMの1文字だけに。
ラインは入れずにシンプルに英字だけにしました。
ここでも書体を色、文字のサイズ、そして入れる位置を決めなければなりません。
なかなか大変。。

img指定した書体を紙に出力して実際のスーツケースに貼って大きさや位置を検討・・・・

imgPCの画面上でオーダーサンプルが見れますが、それでもイメージが掴めません。

ゴシックも試してみましたが、鞄がクラシックなデザインなのでセリフ(明朝体)の方がしっくりくるなと。
指定した文字サイズと色を紙に出力してもらって、切り抜いたものを実際のスーツケースに貼って場所や見え方のシミュレーションを重ねました。
簡単に書いてますが、この作業も結構悩むところで時間がかかります。
PC上で、指定した色、イニシャルの場所や全体のバランスなどが見られるのですが、それでもなかなかイメージは湧きません。
完成しないとわからない部分が多いです。

イギリスの工場で作られて日本に送られてくるまで4ヶ月かかるということで、完成を待つことに。
それを持って英国に行くと言う、、、なんだかおもしろい流れになりました。

虎の門 ホテルオークラ ロビー

松本 知彦 for Private Time/2014.10.06/東京東京

東京で一番好きなところはどこですか?と聞かれたら、国立代々木体育館、新宿のパークハイアット東京、上野の不忍の池と並んで、僕はここを挙げるでしょう。
本当にカッコいい場所。

img流れる空気が好き

この場所が好きな理由はいくつかありますが、個人的には007からの影響が大きいです。
以前このブログでも紹介しましたが、1960~70年代に公開された初期007映画のインテリアを手掛けたドイツ人デザイナー、ケン・アダムのセットを地で行くようなインテリアが本当に魅力的。
「映画はB級でこっちが本物だ!」と怒られそうですが、海外から見たジャパニズム、日本様式をモダンに解釈し、和洋折衷で見事に表現したインテリアが本当にカッコいい。
子供の頃、そんなインテリアに映像で最初に触れた自分にとって、映画と同じ空間がリアルに実現されているロビーを大人になってから見た時はホントに驚きでした。

imgホテルの外観もカッコいい。ホテルのパーキングは玄関前の青空駐車場。

ホテルオークラのロビーの設計は谷口吉郎によるもの。
ニューヨークのMOMAの設計を手掛けたことでも知られる谷口吉生のお父さんです。
1962年、東京オリンピックに訪れる外国人を迎えるために建てられました。
やっぱり60年代に生まれたデザインは最高ですね。
007の劇中セットもそうですが、根底に流れるモダニズムの感覚が素晴らしいです。
オークラランタンと呼ばれる首飾りをイメージして天井から吊られた照明、
1つのテーブルにセットされた5つの椅子は、上から見ると梅の花に見えるよう計画された長大作のデザイン、
そして柔らかい光で美しい陰影を作り出す大型の障子、
本当に見事です。
SPACE8の展示のためにスペインからやってきた友人の現代美術作家たちも、ここは東京で必ず見るべき場所とのことでした。

img天井から下がっている照明が首飾りをモチーフにしたオークラランタン。

img障子から柔らかい光が漏れてきます

img上から見ると梅の花に見える椅子。そしてスペインチーム。

2階まで吹き抜けになっていますが、実際に座ってみると静かで落ち着いた空間です。
通常ホテルのロビーはラウンジ、カフェになっていることが多いですが、オークラはただ椅子が置かれているだけで何のサービスも機能もない広い空間で、美術館のようです。
建築主の大倉喜七郎は50年前、ホテルの設計を谷口吉郎に依頼する際、「藤原期の雅を建築によって再現せよ」と言ったそうですが、本当に素晴らしい空間になってます。
そして最後の貴族の意地として、帝国ホテルを超えるホテルを作るという意気込みがありました。
依頼者とそれに答える設計者の真剣勝負がここに結実しているのです。
本館より小さいですが、別館にも同じデザインのロビーがあります。

img世界各国の時間が見られるという60年代っぽい仕掛けのパネル。

しかし先日このホテルを壊して、新しく建て替える計画が発表されました。
2020年に開かれるオリンピックで多く訪れるであろう外国人向けに高層ホテルに建て替えるようです。
これは、、、、まったく残念でなりません。
このロビーだけは残して欲しい。。
壊されてしまうなんて本当に残念です。
せめてもの救いは、手掛ける建築家が谷口吉郎の息子、谷口吉生だということです。
もう取り壊しが決まってしまった今、あとは谷口さんがどこまで父親の仕事を残して再構成してくれるのか、その完成を待つしかありません。

こんなサイトもあります。
ホテルオークラの保存を訴える署名サイトです。
ホントにこのホテルのロビーを失うのは日本デザインの損出だと感じますね。
http://savetheokura.com/

img夕方も美しい。

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