アンディ・ウォーホル展 永遠の15分

松本 知彦 for Private Time/2014.05.09/クリエータークリエーター

あ~、ここのところ忙しかったり、GWだったりで、この記事をアップするのが遅くなってしまいました。。
GWで終わってしまいましたが、六本木で開かれていたアンディ・ウォーホル展に行ってきました。

img最近の展覧会のお約束で、グッズ売り場は充実でした。

本編と関係ないですが、ウォーホルは僕が高校生の時は、ウォーホールと表記していたのに、いつの間にか気が付いたら、音引きがなくなっていました。
長年の癖で、ついついウォーホールと呼んでしまいます。

さてウォーホルと言えば皆さんは何を想起しますか?
キャンペルスープの缶?
マリリンモンローやプレスリーなどのアメリカンヒーロー?
有名人の肖像画シリーズ?
ベルベットアンダーグラウンド?(あぁルー・リード、、合掌)
カツラ?
死のイメージ?

img会場の上階にはウォーホルカフェなるものも。

imgカフェで期間限定のウォーホルバーガーです。

img景色はいいけどね。カフェにも作品が展示されてて警備員が立ってました。

それまでのアートの概念を破って、世の中に新しい考え方を提示したという意味で、ウォーホルの存在は新しかったと思います。
彼は現在のアートにもつながる戦略や戦術を持ち合わせていて、それらはコマーシャル的でもあり、それまでの純粋ゲイジツだけをアートだと捉えていた人たちの概念を打ち破りました。
表現そのものよりも、戦略やパッケージの仕方が非常に優れていた。
それは彼が元々広告イラストレーターだったことと切り離せません。
写真を元にした複製可能な版画を印刷するということ自体がそもそも商業的であり、それをアートと呼び、さらにお金を払えば誰からの制作依頼も受け付けるという、アートは1点もので希少価値という価値観もひっくり返した。
しかも作品の制作は、本人ではなく、大部分をアシスタントが行っていました。

商業デザインは商品を売るための販促物=人の注目を引いて欲望を掻き立てるためのものですが、同じように人の注目を集める商業的な手法を取りながら、表現を少し変えてギャラリーに展示すればアートとなり、高価で売れるという。。。
商業ビジネスに身を置いていたウォーホルは、こうした消費の仕組みを熟知していたでしょう。
アートと商業デザインの境目をなくし、商業的視点をアートに持ち込んで作品の価値を問うというのがウォーホルだと思います。
そこには美術批評家を飛び越えて、美術の専門家でないコレクターたちの所有欲を掻き立てる、作品の価値=換金性という要素が見え隠れします。
なんだかこうした点は、現代美術作家のダミアン・ハーストが、作家になる前に投資を学び、金融の職業に就いていたことに似ていて興味深いです。
投資のノウハウを美術に持ち込み、投資家(コレクター)をターゲットにその投資対象を自分で作り出すという、表現の前にまずビジネスがあるってことです。
美術には市場があるわけで、その市場ニーズを知らなければビジネスが成り立たない、そして株のように時価が変動する作品の価値を引き上げる努力は、ディーラーと作家の戦略よって行われています。
現代美術っぽいですよね。
作品の換金性に重点が置かれていることは、もしかすると移民で貧しい家庭に育ったウォーホルの出自にも関係あるかもしれません。

imgウォーホルがペイントした車

僕はウォーホルが同じ時代にリアルタイムでその作品を見て衝撃を受けたという、ポップアートの作家、リキテンシュタインくらいまでが好きです。
ウォーホルも嫌いじゃないけど、スタイルが先行してビジネスのかほりがするのって高校生の時からどうなんだろ?って思うところがありました。
もちろんそれがあるからこそコンセプチャルなのであり、現代美術として成立しているのだというのは理解できます。
今の世の中、それがないとそもそも作家として成り立ちませんからね。
しかしながら、そうなる直前の時代の作家たちの、限られた枠の中で表現を追求しようとするやり方に魅かれます。
ポップアートは大好きですが、ローゼンクイストやロウシェンバーグ、イギリスならリチャード・ハミルトン、ピーター・ブレイクたちのアナクロなやり方の方に共感する部分があります。
ウォーホルの表現は現代に通じる要素を多く含んでいるけれど、ファッションやマスコミに接近している分だけ、そこに商機があると宣言しているような部分が、自分にとって違和感があるのです。
村上隆も同じですが・・・
でもそうした戦略が今の時代、はずせないのも事実であって、有名/有名じゃない、金持ち/金持ちじゃない、という差はその戦略の組み立て方にかかっているとも言えるのでしょう。
でも本来芸術ってそういうことではなかった気もするのです。

imgフランフランがクッション作ってました。

imgベルベットアンダーグラウンドのバナナのケースはこんな感じです。

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