高橋真琴さんを知ってますか?

松本 知彦 for Private Time/2014.05.14/クリエータークリエーター

今、密かに計画していることがあります。
少女漫画イラストレーターの第1人者として知られる、高橋真琴さんの展覧会です。
それをSPACE8で開催することを計画しているのです。

img知らない人でも、きっと1度は絵を見たことがあるでしょう?

ご存じない方のためにちょっと説明しますね。
大阪で生まれの真琴さんは、自身のキャリアを貸本マンガからスタートさせます。
貸本マンガとは、今のように本屋で書籍を購入するのではなくて、お店で本を借りて期日までに返却するシステムを言います。
有料の図書館みたいなものですね。
安価に、一人でも多くの人が本を読めるシステム。
1950年代、貧しかった日本には、こうした貸本マンガ専門店が全国津々浦々にありました。
まだテレビも、大手が発行する少年漫画雑誌もない時代、貸本マンガは子供たちを夢中にさせる数少ない娯楽の1つでした。
それまで完全に子供向けだった漫画に代わる新しいマンガ「劇画」もこうした貸本マンガの中から生まれます。
その原点となったのが、大阪にある日の丸文庫が発行した「影」というオムニバス形式のマンガ雑誌でした。
真琴さんもここで最初はマンガを描いていました。
しかし上京後の70年代には、マーガレットやリボンなど少女漫画の表紙のイラストを手掛けるようになります。
大きな瞳の中にキラキラした輝く星を描いた可愛い少女のイラストで一世を風靡し、そのイメージを全国に定着させました。

img少女の瞳にキラキラ輝く星は真琴さんの定番です。

全国に広がったデコラティブでガーリーなイメージは、きゃりーぱみゅぱみゅのルーツと言っても過言ではありません。
ロリータファッションやゴスロリのルーツでもある気がします。
今や海外から引き合いが著しい日本独自のKAWAIIカルチャーはどこからスタートしたのか?その1つには真琴さんが作り上げた目のキラキラした少女のイメージがあると思います。
それは単なる少女漫画のイラストというジャンルを超えて、浮世絵と同じように日本独自のアートと呼ぶのに相応しい。

img真琴画廊にお邪魔しました。

img若き日の父と真琴さん。2人とも20歳くらいの頃。

img後列一番右が真琴さん、その隣が辰巳ヨシヒロさん、前列一番左が父、隣はさいとうたかをさん。

そんな真琴さんと初めてお会いしたのは、僕が中学生の頃、新宿で父と2人でいた時でした。
前述の日の丸文庫で、父と真琴さんは一緒に活動をしていました。
その後父は劇画へ、真琴さんは少女漫画へ、進む方向は分かれていきました。
そんなつながりがあって、父の知り合いである真琴さんにも、ぜひうちのギャラリーで展示を行ってほしい、と千葉にある真琴画廊までお願いに行ったのでした。
すでに大御所になっている真琴さん、果たしてOKしてくれるだろうか?

imgその場でサインをいただきました。

imgいただいたサインはなぜか父と連名で 笑

返事は・・・
松本さんの息子さんならぜひやりましょう!
松本(正彦)さんはちゃんとしていた、周りのマンガ家に比べてホントにきちんとした人だった。彼の息子さんなら大丈夫。協力させてください。
とのことでした。
嬉しかったですねえ。
父がいたことで、自分にメリットがあったことは、後にも先にもこれが初めてじゃないかな 笑
ちなみに現在持ち込まれる企画について、ほとんどのオファーは断っているとのことでした。

父の友人である真琴さんの展覧会が実現すれば、とても嬉しいです。
開催は9月になる予定。
近くなったらこのブログでもお知らせしていきます。
SPACE8で行う高橋真琴展、皆さん楽しみにしていてくださいね。

img最近出版された書籍。真琴さんは80歳ですが、本当にお元気。

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