進化するだまし絵 bunkamura

松本 知彦 for Private Time/2014.08.19/クリエータークリエーター

全国で75万人を動員した「だまし絵展」の第2回が渋谷の東急文化村で開催中です。
この展覧会、おもしろかったー。
大人から子供まで楽しめる展覧会だと思うので、皆さんにオススメです。

img今なら少し並ぶだけで入れますよ。後半は絶対に混雑すると思う。

img作品を技法ごとに展示しているっていうのが特徴でしょう。

アートって専門性とか時代背景とか文化とか、見る際には色々知らないといけないって思いますが、そんなの抜きに単純に見ておもしろい展覧会です。
今、新美術館で開かれているオルセー美術館展が大混雑で入場制限もされているみたいですが、それよりこっち見た方がおもしろいですよ。(ってオルセーの方は行ってないですが)
印象派とは、光を色々な色に変換して絵具によって定着させ、それまでの絵画にはなかった影の表現を・・・・とかそんなウンチク一切なしに楽しめますから。

16世紀から現代まで、早足で様々なトリックアートを見ることができます。
トリックアートっていうと軽いですが、きちんとした芸術の系譜ですからね。
だまし絵のジャンルで、みんなが知っている有名なところだとドイツの作家エッシャーでしょう。
あの階段の絵で知られている、教科書にも載ってる作家です。
彼の作品ももちろん展示されていますが、それだけじゃなくて多くの表現ジャンルから、新旧問わずに展示されているのがこの展示のおもしろいところです。

imgエッシャーの有名な作品。教科書にも出てますね。

imgイギリス人パトリック・ヒューズの作品。これ凄いんで実物見て欲しい。

img高松次郎の影のシリーズ

個人的には、高松次郎の影シリーズ、ブリジット・ライリーなど自分の好きな作家たちの作品が見られたのが意外でよかったです。
高松次郎の原画見る機会あんまりないですから。
日本のエッシャー、福田繁雄の作品も、もちろん展示されていました。
そして説明がないので誰も気が付かなかったかもしれないけど、福田繁雄の娘・福田美蘭の作品も展示してあって、会場で親子が共演しているのも見逃せない。
思えば、美蘭ちゃん(みんなそう呼んでいた)は美術大学に入るための予備校の夜間部で一緒でした。
僕が高2で基礎科に通っている時、美蘭ちゃんは1つ上の夜間部にいて、現役で芸大の絵画科に進みました。
カワイイ人で絵も抜群にうまくって、当時みんなの憧れ的な存在でしたね。
僕もしゃべったりする機会があると、ちょっと緊張したものです。
でもファインアートで成功するというか、それで食べていくというジャンルは日本には存在しない。
商業デザイナーだったお父さんとは違う道を選び、こうして成功というか、マグリットやダリなど世界の巨匠たちと並んで親子で作品が展示されているのを見ると、若干感慨深いものがあります。
あの美蘭ちゃんが、っていうのも含めて。
無意識に自分の育った背景と照らし合わせているのかな・・・

img展示は9月一杯までやってますが、夏休み中に是非。

だまし絵って広く解釈すると、今のARも含まれるのじゃないかとも思いました。
だからARの展示もあったらおもしろいかもですが、ARってアートとは呼ばないのかな。
今後ビジュアルを容易にコントロールする技術はどんどん高くなっていって、誰でもだまし絵が簡単に作れるようになるでしょう。
いやもう既にそうなってきている。
16世紀のだまし絵と現代のだまし絵、表現方法は違うけど、やりたいことは同じように思いました。

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