現代美術のサウンドの夕べ

松本 知彦 for Private Time/2015.02.19/クリエータークリエーター

何が縁で仲良くなったか忘れてしまいましたが、宇治野宗輝という現代美術をやっている20年来の友人がいます。
彼とは昔、一緒にバンドをやったり、クラブに人を集めてアートと音楽のイベントを開いたり、たくさんの楽しいことをやりました。
麻布から芸大という異色の経歴を持つ彼は、クレバーで話がとても面白い。
いまは現代美術家として世界を舞台に活躍しています。
そんな彼の個展をSPACE8で開くことができました。

img今回展示しているサウンドスカルプチャーのセット。

出会った頃の彼は、まだアーティストとして本格的に活動する前で、当時博報堂に勤めていた友人の佐藤可士和に頼まれて、森高千里のCMのタイポグラフィを作ったりしてました。
その後現代美術のアーティスト1本に。
今では森美術館や彫刻の森美術館、ヨーロッパなど世界各地で展示を行っています。
その主題はポップ。
1950年代にイギリスで生まれたポップアートはアメリカへ渡り、やがて世界へ広がって新しいアートの波として認知されます。
それは主に大量生産、大量消費をテーマにした表現。
ポップアートは日本にも上陸しますが、結局のところ日本でポップアートは生まれませんでした。
ポップアートは戦勝国だけのカルチャー・・・
それを確認する行為として、いまポップを再構成し、日本という地から発信しようとするのが宇治野宗輝の作品です。

img多くのドローイングの展示は今回が初。

imgユニークなドローイングは販売もしています。

そんな美術史概論的な話は抜きにしても、彼の展示はただ見るだけでもカッコいい。
コカコーラのペットボトル、ジュースミキサー、ベースギター、ラジカセ、車のワイパー、自転車の車輪、20世紀の大量生産の中で生まれた日用品、どこの国にもある製品を組み合わせて、即興演奏を行います。
そこにはユーモアもあるし、カッコよさもあるし、カルチャーもある。
去年の年末に浅草のアサヒビール本社で行われた彼のライブパフォーマンスを見に行きましたが、展示プランとして描かれた彼のスケッチが好きで、今回はそのドローイングの展示をメインにお願いしました。
行った先の国で、現地にある日用品を使って作品を作る彼は、言葉の通じない現地スタッフたちに、作品の組み立て方の指示を出さなければならない。
サウンドスカルプチャーと呼ばれる音の出る作品は、配線だったり、電源だったり、技術的な仕掛けが必要なのです。
それを説明する際に手っ取り早いのが言葉ではなく、絵による説明書でした。
ドローイングと言ってますが、それは本来展示する作品ではなく、スタッフへの組み立て用の指示書なのです。
でもこれがとても魅力的で、今回壁3面を使って展示してもらってます。

img伊東さんとの音と光の競演。面白かった。

彼は現在、元ピチカートファイブのボーカル、野宮真貴とバンドを組んでいますが、今週の土曜日にはそのバンドのギタリスト、ブラボー小松さんとのライブセッションをSPACE8にて行います。
ブラボー小松といえば、高木完と一緒に東京ブラボーというバンドをやってた人ですよ。
高木完といえば、藤原ひろしとタイニーパンクスというユニットを組んでいた人で、、、ってもう古い話なので若い人たちは知らないかもですね。汗
ま武道館にも紅白歌合戦にも出た、とにかくその筋では有名なミュージシャンなのです。
ライブは超楽しみ。
先週の金曜に行われた美術家/OPTRONプレーヤーの伊東さんとのライブもおもしろかった。
蛍光灯が楽器になるなんて知りませんでした。

img作品について語る宇治野氏ご本人。

最終日は21日。
ブラボー小松さんとのライブは16時半からですからね。
皆さん是非見に来てください!

profile

recent entry

category

archive

saru

ページトップ
表示切替:モバイル版パソコン版