クリエイティブ談義

松本 知彦 for Private Time/2015.03.26/クリエータークリエーター

3階にギャラリースペースを作った理由はいくつかありました。
もちろん会社のブランディングのためっていう考えもあります。
でもそれだけではありませんでした。

img昨年開催した「高橋真琴 ジャパニーズカワイイの原点」

imgオリジナルの塗り絵も販売。たくさんの人に来ていただき大盛況でした。

クリエイティブを続けていくことは、ある意味大変なことです。
常に色々な事象を吸収していく努力を怠ってはならない仕事だからです。
センスがある、センスがない、ということをよく人は言いますが、このセンスとは人によって色々な解釈があると思います。

クリエイティブという仕事は、物事の問題点を発見して、そこから最適な回答を導き出して提示する仕事です。
問題の核心を発見できなければ、解決もできない。
デザイナーの多くは、フィニッシュの表現のみに目が行って、問題の発見にはあまり感心がない人が多い。
でも実は、問題を発見する力、そして解決していく力、その両方が備わっている必要があります。
発見と解決、まず感じるのはセンスが良い悪いの前に、これができる力を備えていることが大前提なのではないかと個人的には思います。

img11年目のマコ展も、期間中には1000人を超す人が訪れてびっくり。

img横山まさみちさんのやる気満々の原画展は貴重でよかった!

センスって何?
それはチューニングのようなものです。
まず最初に問題の発見がある。
その問題を解決する際、その解決方針が最適かどうかにセンスが問われる。
センスは数値化できないアプローチ、プロセスに滲み出るものだと思います。
問題を解決する力はヒアリングから始まっている。
相手の情報を読み取る力や感じ取る力、周辺情報を集める力、過去の経験から導き出す力、それらをうまく組み合わせて改善して行く方法を考える。
その結論として導き出されたアウトプットに対して、1人でも多くの人が最適だと感じられること、それがセンスと呼ばれるものの正体ではないかと思います。
要は世の中を見て、最適な回答をチューニングして出せる能力のことです。
それを磨いていくためには、色々なものを見て経験するしかない。
自分にないもの、それを身近に見て、感じること。
そして組み合わせてみること。
自分から能動的に探していかなければならない。
教えてくれる人はいないのです。

imgタカヨン展では、夏らしく海の中を描こうのワークショップがありました。

話を戻しますが、
うちの企画でアーティストの方が展示を行う際には、必ずクリエイティブ談義を開いてもらっています。
スタッフ全員を呼んで、アーティスト本人から話を聞く時間を設けています。
それはスタッフのクリエイティブマインドが、同じプロのクリエーターの話を直に聞くことで刺激されると思っているからです。
クリエイティブの感性はクリエーター同志の響き合いによってスパークすることがあります。
そこには気づきや発見があったり、新しい考え方に耳を傾けることで次の扉が開くことがあります。
クリエーターにとっては、会社の上司の言葉より、同じクリエーターの言葉が刺激になる場合があるのです。
その刺激を会社としてみんなに提供したい。

img展示中に、子供向けワークショップを開催してくれた半谷学さん

img鈴野まいさんのクリエイティブ談義は和んだ雰囲気。

だから、できるだけうちのスタッフにはこのクリエイティブ談義に出席して、アーティストに直接質問して感じてもらいたいと思っています。
アーティストの側でも、こうした経験が自分のプレゼンテーションスキルを向上させるよい機会になれば、と勝手に思っています。
SPACE8での展示は、外へ向けた情報発信ですが、実は内側へ向けた貴重な接点の提供ということも含んでいるのです。

新しいことに触れることは、自分のクリエイティビティを成長させることにつながり、知識を集積することは必ずセンスを磨くことにつながると思います。
センスという得体のしれないものは、実は情報の蓄積や収集により、形成されているのです。

img先月、自身の現代美術作品の前でコンセプトを語る宇治野さん。

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