hLam

松本 知彦 for Private Time/2011.03.09/ファッションファッション

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今このブランドを知っている人はファッション関係者か、相当の服好きかではないでしょうか? 
1998年、イタリア人のピエランジェロ・ダゴスティン(Pierangelo d'Agostin)とスウェーデン人のグン・ヨハンソン(Gunn Johannson)夫婦がイタリアで設立したブランドです。
彼らはジル・サンダーやストラネス、そしてクルチアーニやマーロなどのデザイナーを歴任、確かピエランジェロは、サヴィルローで伝統的なテーラリングを学んだ経歴も持っていたと思います。

クラシックの確かな技術をベースに現代的なモダンを表現する、クラシックとモードの要素を併せ持つブランドは、以前あまり見かけませんでした。
グッチのようなインターナショナルモードブランドか、アットリーニなどのクラシコブランドか、hLamのように一見するとベーシックなデザインだけれど、モード感があって、かつ両者のどちらにも属さないブランドは見当たらなかったですね。

亡くなってしまいましたが、アレキサンダーマックイーンのようにサヴィルローの歴史あるテイラーでカッティングを学んだ後、ファッションモード界にその要素を持ちこむようなデザイナーは1990年代のオズワルドボーディング以降、2000年当初ほとんどいなかったように思います。
いえ、チョイ悪のイタリアンクラシコの大ブームの陰に隠れて、見つけられなかったのかもしれません。(今でいえばブルネロ・クチネリの上品さに少しモードをプラスしたようなブランドでした。)
その伝統的な技術に裏付けられたクラシックの技法で、トレンド感をうまく表現するスタイル、クラシックとモードの絶妙な掛け合わせが好きでした。
マイケル・タピアや一時期のジル・サンダーなどがそうだったように。

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その後hLam は、5年前くらいから日本ではレナウンの傘下に入り、ライセンスも始めて東京ミッドタウンにも出店しますが、二年前の閉店と同時にブランド自体も終わってしまったようです。

その後ピエランジェロは、伊勢丹新宿店でインフォリオプラスという自身のブランドを始めたという噂を聞き、試着しに行ったのですが、日本独自のマーケットに合わせたのか、スーツは細いラペルで着丈が極端に短くタイトで、悪い意味での若年層ターゲットの安価な流行服になってしまっていて、なんだか寂しい思いがしました。
数字を取るために日本側に言われて作っているのか、自身のデザインスタイルが変化したのかは不明ですが、残念です。

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