保赤軒 扇子

松本 知彦 for Private Time/2012.07.31/ファッションファッション

ここのところ毎日暑いですね。
データは見ていませんが、節電が叫ばれるようになってから、たぶん以前より売れていると思います。
クールビス推奨で、オフィスの室温が高めに設定されることも売れ行きに関係あるかもしれません。

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そんな暑い日本の夏に、重宝するのは古来からのジャパニーズアイテム、扇子です。
竹と紙で作られていて、扇ぐとほのかな香りが漂ってくる、というのが今までの定番でしたが、紙だけでなく、シルクや竹でできているものなど色々な製品が売られています。
骨が多い方が、少ない力で緩やかな風が起こせるので、価格が高くなります。

img革製のケースに入っています

img中身も真っ黒です

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img多くの骨で作られていて、そこに布が貼られています。

打ち合わせの際に扇子を使っている人って独特の雰囲気があって、今まではちょっと嫌煙してきました。
特に僕が20代の頃、扇子を使っている上司・先輩たち、得意先の人を見ていても、なんだかあまりカッコよくなかった。
勝手な偏見ですが、あまり人の意見を聞かず、人を上から見ているような物言いをする人が多かったように当時は感じていました。
単にそういう先輩がいたっていうだけかもしれませんけど。
そんな雰囲気を助長するような効果が、扇子という小道具にあるようにも感じていました。

去年、これだけ暑いと扇子はマストと思わせるような日が続き、僕も購入に踏み切ったのでした。
しかし考えてみると、ビジネスでこれを使うシーンは非常に限られていると思います。
まず打ち合わせの際には使ってはいけないように個人的には感じています。
僕自身は使いません。
相手に対して敬意を払う場で、そんなに砕けた雰囲気を作り出すことは失礼にあたるのではないかと思うからです。
社内ミーティングの際にも、ほとんど使いません。
あまり使い慣れていないというのもありますが、同じような理由ですね。

こうしたことは買ってみてから、あとでわかったことです。
使う気満々で買ったのに、いざ使おうとするとあまり使うシーンはないんですね。
出社直後の朝とか、外出帰りとか、そんな時自分のデスクでしか使っていません。

エアコンが普及してなかった60年代の映画を見ると、日本のビジネスマンが扇子を使っているシーンがよく出てきます。
刑事とか。
大人の紳士は、夏にパナマ帽と扇子はマストだったのでしょう。
今じゃパナマ帽、誰もかぶっていませんね。(最近ちょっとリバイバルしてますが)
昔と今では、扇子というアイテムの使い方も変わったのじゃないだろうか。
自分が扇子を持ってみると、そんなことを感じるのでした。

保赤軒は青山にある扇子の専門工房。
ここのオリジナルとして開発された60本の竹と絹100%で作られた六十間絹扇子で知られています。

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