手編みのセーター

松本 知彦 for Private Time/2014.01.17/ファッションファッション

最初に言っちゃいますが、今回はマザコンの話です。
ほとんどの男子はマザコンだと思います。
僕も一人っ子だということもあって、その例に漏れません。
少なくとも母親との関係性が(女子だったらお父さんとの関係が)大人になってそのまま異性との関係構築に、また自分の恋愛感に影響を与えているのじゃないでしょうか。

img白と赤のセーターは両方とも手編みです。

さて今回は28年前にお母さんが作ってくれた手編みのセーターです。
僕は28年前に大きな病気をしました。
数か月入院する病気になったのですが、その時にお母さんが病室で編んでくれたのがこのセーターです。
30年近く経っているのに全然古さを感じさせません。
今巷ではラギッドな土臭いスタイルが流行しているので、こうしたケーブル編みのアランセーターもたくさんお店で見かけますよね。
ニット帽も流行ってますし。

img最初に編んでくれたのは赤いセーターでした。

img先月ほころんだところをお母さんに直してもらいました。

少しウンチクを話すと、アランセーターとはアイルランドの西にあるアラン島の女の人が漁に出る夫の無事を祈って編むニットのことを言います。
女の人によって編み方が違うので、もし夫が水難事故に遭った場合、編み方で身元がわかるという背景もあるんです。
だから基本ハンドメイドなのですが、今ショップで売ってるものはハンド(ハンドメイドの略)に見えるマシンメイドのセーターとして売られていて、要は手編み風っていうことです。
今の時代、スーツでも何でもハンドメイドが貴重になってますが、セーターに限ってはちょっと違和感ありますよね。
高校の頃、手編みのマフラーやセーター(イニシャル入り!!)という昭和感満載のベタな贈り物を彼氏にあげるという女子は、さすがに多くはなかったけれど、学年に2人くらいはいて、社会的にはまだまかり通っていた時代でした。
僕はもらったことはないですが、今そんなガラパゴス女子は、東京では一人残らず死滅してるんじゃないでしょうか。
何が言いたいかっていうと、アラン島でも日本でも手編みのアイテムは、やっぱりその人を想う気持ちっていうのが大前提ってことですね。
僕も入院中は死にそうでしたから(冗談抜きで)、お母さんは祈って編んでくれたのだと思います。

久しぶりに最近このセーターを着ています。
先日打ち合わせでクライアントへ行く際にも着ていって、お母さんの手編みだということを話したらびっくりされて・・・
そんなに驚くことなのかなと逆に思って、ブログに書くことにしました。笑

img今お母さんは、孫のセーターを編んでいます。

うちのお母さんは今年で80歳です。
まだ元気ですが、随分年を取りました。
僕が大学で組んでいたバンドのメンバーたちも、両親のどちらかがいない状況になっています。
仕方ないことですが、もうそんな年齢なんですよね。

このセーター、大事にしたいと思います。
着る度にお母さんのぬくもりを感じて、暖かいです。
そして、時々マザコンもよいものじゃないかと感じたりしているのです。

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