シャレード 1963 これは見ておきたい

松本 知彦 for Private Time/2016.02.10/映画映画

ケーリー・グラント、オードリー・ヘップパーンの2人が演じるサスペンスコメディ。
この映画にはたくさんの魅力が詰まっています。

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1963年公開ということで多少の古さは感じさせるものの、ストーリーはよくできていて飽きさせません。
オードリーの魅力ももちろんですが、ジバンシィが提供した衣装がそれをさらに引き出しています。
劇中に出てくるオードリーのコーディネートはどれも素敵です。
既に老年に入りつつあるケーリー・グラント、脇を固めるジェイムス・コバーン、ウォルター・マッソーたちの演技も印象的。
物語の展開はまるでヒッチコックのサスペンス映画を見ているようです。

imgヘップバーンの衣装はすべてジバンシーです。おっしゃれ~!

そして何といっても素晴らしいのはオープニングです。
ヘンリー・マンシーニのテーマ曲に合わせて現れる鮮やかなモーションタイポグラフィー。
このオープニングを手掛けたのはモーリス・ビンダー。
彼は007シリーズで冒頭、銃口を覗いたモノクロの映像で銃声とともに血が流れる、あの有名なガンバレルのシークエンスを作ったデザイナーです。



第1作のドクターノオに始まり、007のオープニングを飾るタイトルバックのデザインを数多く手掛けています。
本作でも矢印が弧を描いて重なるモーションを映像のアイキャッチとして使用していますが、映像だけでなくパッケージやポスターの静止画のグラフィックとして見ても素晴らしいデザインですね。
同じ年代を生きたイタリアの巨匠ピントーリにも通じます。
モーションタイポグラフィーの技法はデジタルソフトの発達によって、今では誰でも実現可能となりましたが、オリジナルの表現としてデザイナーなら1度は見ておかなければいけない映像です。

グラフィック、ファッション、軽妙な会話、そしてパリ。
オードリーは可憐で、ケーリー・グラントは、やはりここでもクールです。
60年代の最先端だったと思われる、たくさんの要素が詰まった映画、これは見なければいけません。

録画してでも見たいTV番組

松本 知彦 for Private Time/2015.05.18/映画映画

皆さん、テレビ見てますか?
生活の中でテレビを見る時間は、以前に比べて相当に減ってしまっていると思います。
ドラマもつまらないし、内容の薄いバラエティばかりで面白い番組がほとんどないですからね。

img数少ないおもしろいTV番組

そこ行くとアメリカは、CSで面白い番組をたくさん作っていて日本と全然違うなあと思います。
TVドラマが映画レベルで面白い。
だからレンタルショップで、アメリカのTVドラマのコーナーがどんどん広くなってますよね。
日本のテレビって録画してまで見たい番組がほとんどないので、このまま行くとコンテンツ配信の場ではなく、ただの宣伝の媒体になっちゃいそうですね。
半沢直樹レベルのドラマってあんまりないし。

さてそんな中で、いま面白いと感じる数少ない番組を紹介します。
散々日本のTVの悪口言っておきながら、僕の好きな番組って「サンデージャポン」とか「誰にも言わんとい亭」とか下世話なものばかりなんですけど、、、笑
「YOUは何しにニッポンへ」「2355」「ぶらタモリ」など面白学習的なのも好きですが。

img今熱い「宇宙人総理」

img石橋杏奈ちゃんは可愛いです

今マイブームは「LIFE 人生に捧げるコント」という番組。
毎週木曜の夜10時にNHKでやってます。
僕はドリフ世代なので、漫才とかお笑いバラエティより、ドラマの要素が強い、ストーリーの練られたコントが好きなのです。
ドリフもバカ殿もストーリーコントですが、今はそういう番組少ない気がします。
数字が取れないのかなあ。
NHKは視聴率関係ないので、逆に面白いものが作れるのかもしれません。
以前、同じNHKで「サラリーマンNEO」という番組があって、それも似たようなドラマ仕立てのコントだったけれど面白かった。
この「LIFE 人生に捧げるコント」も「サラリーマンNEO」のスタッフたちが作ってます。
現在放映しているのはシーズン3。
関係ないけど、シーズン1から出てる石橋杏奈ちゃんは可愛いです、ホントに関係ないけど。笑
過去のシーズンは、どれもDVDになっていないので(NHKだから?)、このシーズン3もDVDにはならないでしょう。
だからテレビで見るしかないです。
僕は録画して見てます。
インテリジェンスも感じさせる面白いコントですから、見てみてください。
番組の中でシリーズキャラが出てくるのですが、今は「宇宙人総理」がメインです。
僕は「どうしてやろか妖怪」やキャッツアイをパクッた「カッツアイ」、「プラス車掌」、極度に緊張すると下ネタを言ってしまうアナウンサーの「我慢の男」シリーズが好きです。
しかしNHKも下ネタのオンエアOKになったんですね。
これにはびっくりです。

img下世話な番組だけど好きです。

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img見るべきは片岡愛之助の切れた演技です。

もう1つはストレートな下世話モノで、テレ東の深夜にやってる「ラブ理論」。
大学に通うため茨城から東京に出てきた男子が女子にモテたい一身で、恋愛理論を学んで好きな女子を落とすというバカバカしいドラマです。
毎週月曜の深夜12時にやってます。
同じテレ東で深夜にやってた「モテキ」と同じ枠でしょう。
片岡愛之助の演技がいいです。
こっちはDVDでの発売が決まってますが、借りて見るほどの内容ではないので、テレビで見てください 笑
録画して見るほどでもないです 笑

やっぱり好きな番組は、自然とNHKとテレ東になっちゃうんですよね。

寄生獣 前編 2014

松本 知彦 for Private Time/2015.01.20/映画映画

会社を作って間もない頃、一番最初に受注した仕事が、講談社のモーニングという漫画週刊誌のサイト構築でした。
全然実績のない小さな会社に、メジャーな大手の出版社が、しかもみんなが知っている本に関連する仕事を直接発注してくれたことが当時とても嬉しかった。
サイトを作った後、毎週雑誌発売と同時に情報を更新する業務にはじまり、本誌のページデザイン、はたまた単行本の装丁、マンガCD-ROMの制作まで色々やらせていただきました。
毎週タダでマンガが読めるというのも、(僕は置いておいて)スタッフにとっても楽しい仕事でしたね。

img20年ぶりに全巻読みましたが、面白い!

その頃モーニングに連載されている中で人気のあったマンガといえば、「沈黙の艦隊」「課長島耕作」「えの素」などでした。
会社設立と同時にその業務を受注して、以後11年間ずっと担当することになるのですが、後半になると「バガボンド」が人気だった。
そんな中で、ちょっと異質なマンガを目にします。
それはアフタヌーンで連載を開始する「寄生獣」という作品でした。
うちのスタッフもそうでしたけれど、一部の間に熱烈なファンがいました。
人にエイリアンが寄生して人を食べるという、ストーリーの詳細までは覚えてなかったけれど、映画化されたということで見に行きました。

img予想に反して映画もかなり面白かった。

img結構マンガを忠実に映像化してるんですね。

img一番最初に寄生獣が人間を襲うシーンは、ほぼマンガと同じ。

マンガが原作の映画って面白くないものがほとんどなので、まったく期待していなかったのですが、これがかなりおもしろかった!
思わず、もう1度単行本を全部買ってしまいました。汗
20年前の追体験です。

感じたのは映画「遊星からの物体X」からの影響です。
当時もそう思っていましたが、映像になるとなおさらそれを強く感じました。
大学生で、この映画を見た時は本当に震え上がってしまった。
「遊星からの物体X」のストーリーは、南極探検隊の1人がエイリアンに襲われるのですが、このエイリアンは襲った人間のカタチになる=寄生するという特性を持っており、外見は人間とまったく同じで区別がつかない。
南極という外部から遮断された場所で、隊員同士、誰がエイリアンなのかわからないまま、1人また1人とメンバーが減っていくという話です。
人が食われるシーンが恐ろしい。。

imgファーストコンタクトの1シーン。もうほとんど寄生獣です。

「寄生獣」では、寄生された人の髪の毛を抜くと、抜いた後にも毛が動くというのがエイリアンを見抜く方法として紹介されますが、「遊星からの物体X」では血に熱を加えると動物のように逃げる反応をするというものでした。
他にもエイリアンは人を食って寄生するというコンセプト、2人きりになった時だけ正体を現わすなど、類似点が多くあります。
ジョン・カーペンター監督の「遊星からの物体X」の公開は1982年、「寄生獣」の連載は1988年ですから、間違いなく「遊星からの物体X」にインスパイアされて制作されたものでしょう。

img「遊星からの物体X」は、画像でも恐ろしすぎ・・・・

この「遊星からの物体X」は、2012年にその続編「遊星からの物体X ファーストコンタクト」が公開されました。
これも見ましたが、CGの技術は格段に上がったものの、ストーリーは最初の方が面白い。
心理描写の緊張感がハンパじゃないです。
「寄生獣」は、「遊星からの物体X」にいくつかのヒントを得て作られているものの、そこに親子愛や恋愛というテーマを重ねていて、特撮シーンもグロくないので、楽しく見ることができます。
子供でも大丈夫。


原作もよいですが、「寄生獣」は是非映画館で見て欲しいです。
そのあとに、「遊星からの物体X」もDVDで是非。
4月に公開される「寄生獣」の後編が待ち遠しいですね。

オーシャンと十一人の仲間 1960

松本 知彦 for Private Time/2013.07.25/映画映画

オーシャンズイレブンの元ネタとなった「オーシャンと十一人の仲間」。
1960年に公開されたアメリカ映画です。
ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピットなど豪華キャストで2001年に公開されたオーシャンズ11は、その後オーシャンズ12、13とシリーズ化されて人気でした。
僕も全部見てますが、こういう犯罪ものはワクワクして子供の頃から大好きです。

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「オーシャンと十一人の仲間」は、オーシャンズ11と同じストーリーかと思いきや、内容もオチも違います。
共通するのは刑務所を出たオーシャンが仲間を集めて、ラスベガスのカジノから現金を盗むというテーマだけ。
ジョージ・クルーニーは「オーシャンと十一人の仲間」をリメイクしたと言っていますが、構成や内容が異なるので随分印象は違います。
でも彼がリメイクしたかった理由が、この映画を見るとちょっとだけわかったような気がしました。
男たちだけで構成された、ちょっとクールで洒落た映画です。
全体的にコミカルで、歌のエンタメ要素も盛り込まれています。

オーシャンズ11は現金を盗んで運び出すシーンが山場ですが、「オーシャンと十一人の仲間」は盗み出すシーンそのものより、カジノから現金を盗み出した後の展開の方が面白い。
でもさすがに50年前の映画だけあって、前半オーシャンが仲間を集めるまでのくだりは、テンポが遅くて退屈です。
オーシャンと手を組むまで、メンバーそれぞれ個人的な事情があって、最終的に仲間全員が揃うまでに1時間もかかります。
そこまで60年代のインテリア、ファッション、車は楽しめますが、ストーリーはかったるいです。
11人が集まってからは突然おもしろくなるのですが。

imgなんつっても彼らの着ているスーツがめちゃカッコいい。

オーシャン役のジョージ・クルーニーは、オリジナルではフランク・シナトラ。
ブラッド・ピット演じるオーシャンの相棒は、ディーン・マーティンが演じています。
そして忘れてはならないサミー・デイビス・ジュニア。
劇中で歌を歌う彼の役どころがとってもよいです。
これらのメンバーは当時シナトラ一家と呼ばれて、一緒に仕事をするパートナーでした。
そして劇中に出てくるラスベガスのカジノ「サンズ」のオーナーは、シナトラ自身。
自分のカジノに、強盗で入るという役なんですね。笑
最近、個人的にはフランク・シナトラがとても気になっています。

そして彼らのスーツ姿がカッコいい。
まさに60年代。
特にディーン・マーティンの着ている、Vゾーンの深い細いラペルのスーツが一番カッコいいです。
シナトラと違ってこういうデザインが似合うのは、彼に身長があるからでしょうね。
調べてみると全員のスーツは、LAにある老舗テーラーSy Devoreで作られているようです。
今もこのテーラーはあるみたいですね。
http://www.sydevore.com/#!HISTORY/cwzy

タイトルデザインは大御所ソウル・バス。
Googleのロゴにも採用されたデザイン、やっぱりこの人のデザインはタダでは済まない。
ネオンをモチーフにしているヴィジュアルが洒落てます。

imgモーションタイポグラフィでラスベガスのネオンを表現。

imgこちらはソウル・バスのデザインをパクった(カバーした?)Googleのロゴ。 Googleがこういうマニアックな映画を取り上げるのはイカしてます。どれだけ見た人がわかったかは別として。

僕が一番心を奪われたのは、ラストで11人が歩くシーン。
後ろに流れているのは、サミー・デイビス・ジュニアの唄です。
どこかレザボア・ドッグスを彷彿とさせるシーン、最高です。
歩いている俳優の位置に合わせて、下から名前のクレジットが出てくるという洒落た演出。


おまけで、サミー・デイビス・ジュニアがエド・サリバン・ショーに出演した時のムービー。
アメリカのエンターテイナーはスゴイです・・・・
彼の歌がいいのはもちろんですが、本当に素晴らしい才能。
即興で簡単にやってのけてますが、並大抵ではありません。
ビックリです。


以前、中古レコード屋で高額で買った、彼のアナログ盤を久しぶりに聞きたくなりました。

007 Skyfall 2012

松本 知彦 for Private Time/2013.01.16/映画映画

皆さん、昨日ブログに書いたシャーロックはどうでしたか?
おもしろかったでしょう?
また来週の火曜深夜にも放映されますから、是非見てみてください。

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さてイギリス映画つながりで忘れてはならないもう1つの重要な作品、007最新作スカイフォールはもう見ましたか?
まだ見てない人は、こちらも是非映画館へ足を運んでください!
ストーリーはまだ見ていない人のためにここでは書きませんが、おススメです。
第1作目「007ドクター・ノオ」から数えて23作目、007映画誕生50周年の記念すべき作品であり、シリーズの中でアカデミー監督賞の受賞監督がはじめて手掛けた007映画でもあります。
ロンドンオリンピックの開会式で、ボンドがバッキンガム宮殿から女王陛下を連れてヘリコプターに乗り込み、スタジアムの上空から2人でパラシュート降下してくるという、度肝を抜く演出には本当に驚きましたね。
世界中があっと驚く瞬間でした。
007映画に女王陛下も協力するなんて、なんという国民的映画でしょう。
http://blog.10-1000.jp/cat32/000768.html

その際女王陛下をエスコートしたボンド役のダニエル・クレイグは、本作で3作目。
前作「慰めの報酬」もそうですが、ボンドがダニエル・クレイグになってから、ピアーズ・ブロスナンの時のような軽さはなくなり、作品の内容もよりシリアスに、リアルを追求したアクションシーンが多くなりました。
今までのボンドは女好き、酒好き、スタイリッシュ、軽いけど仕事は確実という印象ですが、ダニエル・クレイグ演じる新生ボンドは、仕事は確実だけれど1人で孤独というイメージです。
女好き、酒好きというシーンはあまり出てきません。
それにあまりしゃべらない。笑
タキシードを着た時以外、スタイリッシュでもないし。
肉体を駆使したハードなボンドになりました。
(でもちょっとランボーみたい・・・・個人的にはもう少し都会的な方が好きなんですが、、)

imgダニエル・クレイグの身体はムキムキだけど、ファッショナブルではないです。

そして3作目スカイフォール。
全体的には今までのボンドをもう1度リセットする内容になっています。
今までの2作「カジノ・ロワイヤル」と「慰めの報酬」のストーリーはつながっていたけど、スカイフォールはそれとは関係のない、まったく別のストーリーになっています。
劇中でボンドの台詞にも出てくるResurrection―「復活/再生」それがこの映画のテーマです。
見ている側は「女王陛下の007」を下敷きにした「カジノ・ロワイヤル」で十分再生したように思ってましたけど、違ったんですね。
登場する人物もこの作品で新旧交代します。
ダニエル・クレイグが演じた3本の中では、この作品が一番いいと思いましたね。
007誕生50周年なのですから、よくないわけがありません。

見どころは、映画開始15分です。
ここがクライマックスかというくらい相当に惹きつけられます。
後半からペースは落ちますから、個人的にはボンドが悪役に出会うまでの前半が山場なんじゃないかと。笑
落下を意味するスカイフォールは、ボンドが落ちることを意味していると思っていましたが、ボンドが生まれた故郷の地名だと言うのを映画を見て知りました。
そこが映画のクライマックスの舞台になっています。

img上が悪役を演じるハビエル・バルデム、下は昨年来日したベレニス・マーロウ

img上からボンドの同僚イヴ、そしておなじみ上司のM、今回新登場のQ

今回の悪役シルヴァは元MI6の諜報部員、以前Mの部下だった人物ですが、このキャラ設定と俳優がかなりいい味出してます。
個人的には「ロシアより愛をこめて」でショーン・コネリーと列車の中で対決したロバート・ショーと同じくらい存在感のある悪役、いい演技だと思いました。
非情な犯罪者ですが、旧来の悪役のように単純に描かれておらず人間的で、僕はボンドよりこちらに感情移入しちゃいます。
アカデミー賞助演男優賞の受賞経験を持つスペイン人ハビエル・バルデムが演じるこの悪役の演技の方が、ダニエル・クレイグより光ってます。
そしてフランス人とイギリス人2人のボンドガール。
去年来日していたフランス人女優ベレニス・マーロウは、写真で見る限りとイマイチだと思っていましたが、作品で見るとこれがなかなかよいです。
ボンドと上海のカジノで出会うシーンが印象に深く残ります。
「あなたは本当の恐怖を知っているの?」「その分野の専門家だ」と語るシーンです。
この言葉の間を表情でやり取りするシーンがなかなかよい。
もう1人のボンドガールは、MI6の同僚であるイヴ。
それを演じるのは、パイレーツオブカリビアンでジャック・スパロウを生き返らせた女占い師です。全然イメージ違いますけど笑
余談ですが、ハリーポッターでヴォルデモードを演じた俳優も出てきます。
このイヴのポジションは、今後の007映画で重要な役どころになるでしょう。
詳しくはネタバレになるので言えませんが・・・汗

imgやっぱり出てきたアストンマーチンDB5

その他にも、「ゴールドフィンガー」の時の武器を装備したままのアストンマーチン、お約束のワルサーPPK、ドライマティーニも出てきて、嬉しくなっちゃうシーンがちゃんと盛り込まれています。
新しいQも登場しますが、これがナショナルギャラリーのターナーの絵の前でボンドと出会うという、、、イギリスらしいニクイ演出です。
あとはロケ地の多くがロンドンであるというのがいいですね。
シャーロックの記事でも書きましたが、ロンドンの街を映像にしているのが、今までにはないアプローチで、観光映画としての側面を持っていた007シリーズに新しいリアリティを与えていると思います。
ロンドンのチューブ(地下鉄)で悪役を追跡するシーンとか、今までの007作品ではありませんでしたから。
(過去に日本の地下鉄は出てきましたけど、、 笑)
ちょっとジェイソン・ボーン風ですが。
関係ないけど長崎の軍艦島も出てきます。

今後50周年事業として、ドキュメンタリー映画も作られるそうで、いやあ楽しみですね。
現在世界中でヒットしており、日本では007シリーズで初めて吹替え版も上映されています。
まだ見てない人は是非映画館で見てみてください。

SHERLOCK シャーロック 2012

松本 知彦 for Private Time/2013.01.15/映画映画

イギリスのBBCで去年放送されたシャーロックというTV番組を知ってますか?
コナン・ドイルの小説シャーロック・ホームズの舞台を現代のロンドンに置き換えた、21世紀版シャーロック・ホームズです。
英国アカデミー賞最優秀テレビドラマ賞、エミー賞など数々の賞を受賞しているドラマです。

imgシーズン1と2があります。

シャーロックというと、どうしてもロバート・ダウニー・Jrが主演した映画のシャーロック・ホームズを想像してしまいますが、これは現代版。
自称「コンサルタント探偵」のシャーロック・ホームズと元軍医ジョン・ワトソンの2人が、スマートフォンやGPSなど現代の最新技術を活用して事件を解決していくというストーリー。
これが相当におもしろい!
久しぶりにハマってしまいました。

シャーロックとワトソンは、シーズン1の第1作目で出会うのですが、ワトソンの立ち振る舞いを見たシャーロックは、ワトソンが戦場からの帰還兵だということを言い当てます。
このくだりは原作と同じですが、戦場は現代のアフガニスタンに変更されており、この出会いのシーンから見る者をドラマにグイグイ引き込みます。
2人は有名なベイカーストリートで一緒に暮らすことになり(これも原作と同じ)、その後原作にも映画にも出てくる強敵モリアーティと対決するのです。

imgシャーロックが着ているのは、サヴィルロウのテーラー、スペンサー・ハートのスーツ。

ドラマの中でシャーロックは、頭はめちゃめちゃ切れるけれども、冷淡で少し無礼な人、エキセントリックな人物として描かれています。
それをフォローするのがワトソンで、このあたりは映画の描かれ方と同じですね。
ただワトソンはブロガーで、日々起こる色々なことをWebにアップロードしている設定がおもしろいです。
ホームズを演じているのは、ベネディクト・カンバーバッチ。
ワトソン役はマーティン・フリーマン。
この2人のキャラクター設定、関係の描かれ方がドラマをより一層おもしろくしています。
マーティン・フリーマンはこの作品で英国アカデミー賞の最優秀助演賞を、ベネディクト・カンバーバッチは、BTJA批評家賞の最優秀主演賞をそれぞれ受賞。
ベネディクト・カンバーバッチは、次回出演するスタートレックのPRのために先月来日していましたが、空港にファンが500人、、、日本でも既にそんなに人気があるなんて知らなかった。
その人気は、シャーロックが押し上げていることは間違いありません。
007の次回作では、ダニエル・クレイグが対決する悪役の候補にもなっています。

imgベネディクト・カンバーバッチ来日時の空港の様子。

ベネディクト・カンバーバッチは確かにイケメンです(爬虫類っぽいけど)
シャーロックを演じる際のファッションは、ベルスタッフのコート、スペンサー・ハートのスーツなど、すべて英国製のもの。
これがカッコいいんです。
これを見て、同じ格好をしたくなった視聴者はたくさんいると思います。
しかし、、スペンサー・ハート???
これを見て僕はなるほど、と思いましたが、これについてはまた次回のブログに書きたいと思います。
ワトソンが着ているのは、英国王室御用達ブランド、バブアーのオイルドコートにも見えます。
プロフィールには、デニムは日本のユニクロと書いてあります。

そしてシャーロックのもう1つの見所は、ロンドンの情景の描かれ方です。
ホームズとワトソンの移動手段は、すべてロンドンタクシー。
向かい合って座る黒塗りのあのタクシーですが、車内から見える景色、町並み、天気の悪さも含めて空気感が伝わってくる映像は、ロンドン好きは必見です。
現代のロンドンの名所もたくさん出てきて、行ったことがない人でも十分に楽しめるでしょう。
ベイカーストリート含め、ロケ地はすべて実在の場所で撮影されています。

imgスペンサー・ハートのデザイナー、ニック・ハートとカンバーバッチ。

imgジャケットはショールカラーの1つボタン、ミッドナイトブルーですよ。

日本で人気の海外テレビドラマといえば、アメリカものばかりですが、それらと比較すると、まったく違う構成・進行なのがおもしろいです。
たとえば「24」のようにアメリカ的な?わかりやすい描かれ方ではなくて、見る際は頭を使って集中しないとストーリーが理解できません。
難解です。
大統領暗殺とか、もの凄い大事件が起きるわけでもない(そこそこ大事件ですが)、心理的なことに重きを置いて描かれています。
全体的に暗く湿った感じというのもイギリス的?
ハリウッド的な万人受けする内容にしていないところが逆に好きです。
脚本はよくできていますが、90分というのはちょっと長い気もします。

さて、このシャーロック、1/16、23、30の3日間、NHKで深夜に放映されます。
初回は今日の夜12時過ぎです!
皆さん、おもしろいですからとにかく見てください!
次の日の朝、会議で早く起きないといけない人は、TSUTAYAでDVDも借りられるので是非そちらで。笑

a tast of 007 style/VULCANIZE LONDON

松本 知彦 for Private Time/2012.11.27/映画映画

いいね!がどんどん減りますが(汗)、懲りずにこれでもか!っていうくらい007ネタで続けて行きます。笑
ここ3週間、TOHOシネマズ六本木に毎週通っています。
それというのも007の映画が毎日日替わりで上映されているからですが、自宅に007のDVDはすべて持っているものの、やっぱり大きなスクリーンで見るのは違います。
劇場の大きなスクリーンで映画を見る良さを改めて知りました。
最新作「007スカイフォール」も大きなスクリーンで早く見たいものですね。

imgコカコーラとタイアップした滝の流れるウォールに貼られたポスター(六本木ヒルズ)

映画には毎回リンタロと2人で行っているのですが、観客で子供は常に彼1人だけなんです。
毎回、おじさん8割、女子2割、子供一人って感じです。笑
チケットの席の予約も彼が自分でしてるんですが、勉強と違ってそういう時だけめちゃめちゃモチベーション高くてサッサとやってます。
僕が誘ったから行くのではなくて、自分で席まで勝手に予約して、007の本も読み込むなど、かなりマニアックな子供。
この先どうなっちゃうんでしょうね。

先日もリンタロが予約した席でピアーズ・ブロスナン主演の1作目「007ゴールデンアイ」を見た帰り、007のキャンペーンが開かれている青山にあるヴァルカナイズ・ロンドンへ行ってきました。
余談ですが、ゴールデンアイとは原作者イアン・フレミングの持っていた別荘の名前なんですよ。
知ってました?

img7には今来日しているボンドガール、ベレニス・マーロウのサイン。

img最新作Skyfallで使用されたグローブトロッターの007モデル。持ち手がスコープになっています。60万円!

img左が今回使用されたトム・フォードのスーツ。映画の撮影のために80着作られたとか。 実際と比較して見ると確かに着てはいるのですけどねえ。

img真ん中がショーン・コネリー着用のスーツです。う~ん・・・・ 下はカジノロワイヤルでダニエル・クレイグが着用したシャツ

さてヴァルカナイズ・ロンドンは英国ブランドを集めたセレクトショップですが、キャンペーン期間は実際に007の映画で使われた衣装が展示されています。
マニア垂涎なんでしょうけれど、う~ん。。。
展示の方法が問題なのかなあ。
色気のないトルソに着せられて、なんだか浅草橋にあるテーラーのショーウィンドーみたいな感じです。
ショーン・コネリーが60年代に実際に着ていたスーツや、ダニエル・クレイグが最新作のスカイフォールで着用したトム・フォードのスーツも展示されていますが、「え?これトム・フォード??」という感じで、まったくそれには見えない。
60年代の服は浅草橋でも仕方ないかもしれませんが、トム・フォードの服はトム・フォードのショップで見た方が100倍カッコよく見えます。
しかしダニエル・クレイグは、映画の中でトム・フォードのスーツにクロケット&ジョーンズの靴を合わせていたことも判明し、、、コーディネート的には「ん?それでいいのか?」っていう気もちょっとしました。

洋服より、映画のシーンとかポスターとか、もっとたくさんのビジュアルでグイグイ見せた方がいいのに。
ロンドンでは007の大きな展覧会が開かれていたみたいですが、それを見たかったですね。

↓↓これが見たかった。
http://www.barbican.org.uk/bond/

imgやや、前回ブログでも紹介した美術担当のケン・アダムの作品集。欲しい。

当日はボンドが着用していたシャツとして有名なTurnbull & Asserのオーダー会も行われていました。
英国本国から3年ぶりにカッターを呼んでの採寸会でしたが、シャツのオーダー価格は1枚5万で最低3着から受付(15万)。
ちょっと、、、やめときました。ハイ。汗

そんなショップで売られていたものの中で、1つだけ気になったものが。
それはショーン・コネリーが写っているゴールドフィンガーの映画の1シーンの写真です。
以前同じものをヴァルカナイズで見た時にも、かなり気になっていました。
他のも見せてください、と言ってついつい連絡先を。
これは、買っちゃうかもなあ・・・・・

007 は二度死ぬ  1967

松本 知彦 for Private Time/2012.11.20/映画映画

前回このブログで紹介した「007ゴールドフィンガー」「007サンダーボール作戦」に続く、007シリーズ第5作、1967年上映の「007 は二度死ぬ」です。
この映画では日本が舞台となっており、いよいよボンドが日本にやってきます。
日本人としては、かなり興味深い作品なのですが、これがなぜかストーリーは全くよろしくなく、ストーリーというよりも、興味はやっぱりデザインと当時の日本を歩くショーン・コネリーに尽きます。
ボンドが日本を歩くっていうだけでも必見です。

img

前作ゴールドフィンガーが大当たりしたため、「007 は二度死ぬ」はそれに続く作品として莫大な予算をかけて作られたと思いますが、エンタメに走りすぎてストーリーの細かい組み立てとかリアリティが失われてしまった感があります。
ボンドが日本人になりきるためにカツラをかぶったり(当時からショーン・コネリーはズラですが)、和服を着て偽装結婚したり、、、その他にも日本の秘密司令部の移動手段が地下鉄丸ノ内線だったり、特殊部隊が忍者だったり、複数の日本女性と一緒にボンドがお風呂に入ったり、ほとんどギャグでしょコレ、っていう展開の連続です。
(これをそのままやっているのが、オースティン・パワーズです)
それでもエンディングでは、阿蘇山の火口下に作られた秘密基地を舞台に、悪の組織スペクターと壮大なスケールで戦闘が繰り広げられるというゴールドフィンガー以降のお約束の展開になっています。
まあ、日本側で戦うのは全員忍者ですけどね 笑

img007映画の中でロンドンが一度も出てこないのはこの作品だけ

一番惹きつけられるのは、東京にやってきたボンドが銀座を歩いたあと、国技館で相撲を見るシーンです。
そこで丹波哲郎扮するタイガー田中の部下アキ(若林映子)と落ち合うんですが、60年代の東京の雰囲気が出ているこのシーンはカッコいいです。
同じ流れで、ボンドカーのトヨタ2000GTや大里化学工業本社という設定のホテルニューオータニが出てきます。
このホテルニューオータニの部屋(大里化学工業本社の会議室という設定)がカッコいい。
ゴールドフィンガー同様、インテリア含め美術デザイン担当はケン・アダムです。

img上から劇中に出てくるニューオータニ、その会議室という設定の部屋、ヘンダーソンがボンドを出迎える部屋のデザイン、一番下はボンドを日本人に仕立てるシーン。どれもインテリアがクール。

ボンドの捜査に協力するヘンダーソンというオーストラリア人が出てくるのですが、この人の住んでいる家のインテリアもカッコいい。
「インテリアは和洋折衷で申し訳ない。純和風は好みではなくてね」とヘンダーソンが言うセリフが出てきます。
和の要素を取り入れつつ、インターナショナルなモダンスタイルにアレンジしたインテリアは、ケン・アダムの手腕ですが、やっぱり冴えてます。

imgケン・アダムのスケッチと実際に作られた阿蘇山にある秘密基地のセット。

阿蘇山の火口の下には、スペクターの巨大な秘密基地があり、ここからロケットが打ち上げられるという設定ですが、この秘密基地もケン・アダムがデザインしています。
ステンレス製のシャッターに守られた堅牢な司令部のデザインもクール。
金属を用いたソリッドなデザインは10年後、ロジャー・ムーア主演の「007私を愛したスパイ」に引き継がれていきます。
ゴールドフィンガーに出てくる銀行、本作に出てくる阿蘇山の秘密基地、私を愛したスパイに出てくる巨大タンカーの内部、ケン・アダムが手掛けるこれらのデザインは、メカニカルで共通点が多いですね。

img日本初そして世界初の日本人ボンドガール浜美枝

ボンドガールは浜美枝ですが、今までずっとイマイチだと思ってました。
そんなに美しくないというか、セクシーではないというか、他のボンドガールのように肉感的でもないし、、、強いパーソナリティがあるようにも見えず、、、
改めて見るとチャーミングっていう方が近いですね。
セックスアピールは全然感じませんが、可愛いです。

余談ですが、タイトルの「二度死ぬ」は松尾芭蕉の俳句から取られています。
「人は二度しか生きることがない、この世に生を受けた時、そして死に臨む時」というものですが、原作者のイアン・フレミングは芭蕉も読んでいたなんて博学ですねえ。
フレミングは当時日本に並々ならぬ関心を寄せていたようです。
古くから残る日本の文化と高度成長がミックスしていた60年代、今よりエキサイティングな時代だったことでしょう。
そしてボンドはこの日本滞在中に、日本人との間に子供をもうけて、その息子に会うために再度日本にやって来るという話が、実はあるという、、、
ルパン3世みたいな展開ですが、それを日本で是非映画化して欲しいものです(して欲しくない気も半分ですが 笑)

主題歌はフランク・シナトラの愛娘ナンシー・シナトラが歌ってます。
これはとってもいい歌です。

img自分の持ってるナンシー・シナトラのアナログ盤。ジャケットがカッコいい。

007 ゴールドフィンガー 1964

松本 知彦 for Private Time/2012.11.15/映画映画

以前このブログでも紹介しましたが、先週末からTOHOシネマズ六本木で「007シリーズ製作50周年記念上映イベント」が始まりました。
1962年に発表された第1作「007ドクター・ノオ」から毎日日替わりで、過去のボンド映画を上映するという内容のイベント。
僕も早速行ってきました。

img

僕が生まれてはじめて007の映画に触れたのは「ゴールドフィンガー」でした。
テレビの水曜ロードショーとか、日曜映画劇場とかそんなので見たのが最初だったと思います。
当時は小学生でしたが、それでも十分に楽しめる内容で、かなり惹き付けられたのを覚えています。
その後中学生になって、はじめて自分でお金を払って映画館で「私を愛したスパイ」を見るまで、テレビで007が放映される度に楽しみにして見ていました。
当然ビデオなんてないですから、劇場以外で映画を見るにはテレビの放映しかない時代です。。。

そんな訳で「ゴールドフィンガー」が自分にとって007映画との最初の出会いでした。
しかし劇場では一度も見たことがなく、今回この機会を利用して劇場の大きいスクリーンで見てみたかった。

img金粉を塗ってゴールドフィンガーに殺される、あまりに有名なシーン

imgそしてこれも有名なガンバレルのオープニング。シルエットはショーン・コネリーじゃないの知ってました?

ゴールドフィンガーは1964年の劇場公開で、007映画の3作目。
公開と同時に世界中で大ヒットし、以後に続く007映画の基礎を作った作品です。
ボンドカー、秘密兵器、世界各国でのロケ、Qの登場、主題歌などなど、以後の007映画の定番はすべてこの映画からはじまったのです。

改めて劇場の大きなスクリーンで見ると・・・・
DVDを家で見るのとはまったく違う印象で、びっくりしました。
ストーリーも出てくるシーンも全部知っていますが、違う映画を見ているようです。
やっぱり映画館で見ないとダメですね。
1964年の作品には見えません。
64年と言えばビートルズが東京にやって来る1年前、自分が生まれた頃ですが、そんなことはあまり感じさせません。
ストーリーは荒唐無稽でリアリティは全くありませんが、ボンドの仕草や台詞まわし、セットのディテールの完成度が時代を超えてカッコいい、それが古さを感じさせない大きな理由でしょう。

img上からゴールドフィンガー演じるドイツ人俳優ゲルト・フレーベ、アストンマーチンDB5、最年長ボンドガールのオナー・ブラックマン37歳、オッドジョブは日系アメリカ人ハロルド坂田

有名なガンバレルのオープニングシーンとジョン・バリー作曲の007のテーマにはじまり、金粉を全身に塗られて殺される美女、秘密兵器が仕込まれたアストンマーチンDB5、ハロルド坂田演じる悪役オッドジョブ、ヒットしたシャーリーバッシーの主題歌などなど、お約束が盛り沢山で全部書いていたらきりがないくらいですが、映画の見所はやっぱりボンドのダンディズムにあります。

imgネイビー、ブラウン、グレーフランネルの3ピース。すべてに色違いのニットタイを合わせてます。

映画の冒頭、池を泳いで敵のアジトに忍び込み、爆薬を仕掛けたあと、スウェットを脱ぐとその下は白のタキシードで、そのままバーで酒を飲むシーンとか、何度見てもハッとさせられます。
ショーン・コネリーは劇中、ほとんどロンドンのアンソニー・シンクレアで仕立てたスーツにネクタイを締めてますが、そのネクタイがスーツに合わせた色違いのニットタイのみで、またそれがカッコいいんです。

imgケン・アダムスのラフスケッチと実際に作られた銀行内部のセット

そしてインテリアです。
ゴールドフィンガーがアメリカ各地から集まったギャングたちに銀行襲撃を説明するシーンで使われる部屋、そして大量の金塊を保有するアメリカのケンタッキー州に実際にあるフォート・ノックス銀行の内部のセットが素晴らしい。
これらはプロダクトデザイナー、ケン・アダムスが手がけたデザインですが、実にカッコいい!
このケン・アダムスというクリエーター、ボンド映画で7本の美術を担当していますが、どれもデザインの根底にバウハウスのようなモダニズムが流れていて、ものすごくクールです。
ドイツ人で第二次世界大戦中イギリスに亡命したという、ケン・アダムスの出自ととても関係がある気がします。
子供の頃、モダニズムなんてまったく知らなかった僕は、劇中に出てくるインテリアがなぜこんなにもカッコよいのか、本当に惹きつけられました。
特に「007は二度死ぬ」に出てくる和洋折衷のインテリアとかもう最高にカッコいい。
今のホテルオークラのロビー(谷口吉郎設計)まんまのようなインテリアで、本当にクールです。
これも機会があれば是非紹介したいですね。

imgこのタイトルバックもかなり有名ですね。

そしてイギリス人デザイナー、ロバート・ブラウンジョンが手掛けたタイトルデザインも話題になりました。
金粉を塗った女子の体に映像を投影したタイトルバック、単純なアイデアですが官能的でグッと惹きつけられます。
僕の持っている古いアナログのレコードジャケットもこのタイトルバックがカバーになっています。

ファッション、デザイン、車、インテリア、音楽
ゴールドフィンガーは、ストーリーを楽しむというより、60年代のスウィンギングロンドンを背景に、ビートルズを筆頭としたイギリスのカルチャー、アイコンをアメリカをはじめ世界各国に輸出しようとした精神、当時の最高のクリエイティブが詰まっています。

007 スカイフォール

松本 知彦 for Private Time/2012.11.07/映画映画

来月から007の最新作スカイフォールがいよいよ劇場公開されます。
007シリーズ23作目、ダニエル・クレイグ演じるジェームズ・ボンド3作目。
それだけでなく、今年は、なんと言ってもショーン・コネリーが初代ボンドを演じた第1作「007ドクター・ノオ」から50周年ですから、盛り上がらないわけがありません。
かなり楽しみです。

img早く来ないかなあ、楽しみ。

それもあって今書店に並んでいる雑誌の多くが、007特集を組んでいます。
雑誌の編集内容によって切り口は様々ですが、どれもおもしろい内容です。
どの雑誌も大筋は50周年を振り返って、ショーン・コネリーとダニエル・クレイグ演じるボンドを比較しています。
ダニエル・クレイグは6人目のボンドにして初の金髪なんですよ、知ってました?
過去の5人のボンドは全員黒髪ですから。
みんなダニエル・クレイグをベタ褒めしていますが、僕はやっぱりショーン・コネリーが一番好きです。
彼がいなければ、ここまでボンドの魅力を世界に広めることはできなかったでしょう。

img雑誌によって内容が全然違うのはおもしろいですね。

img

今月のHUGEは歴代ボンド比較。僕がブログでやったのと同じです 笑
http://blog.10-1000.jp/cat32/000768.html

スコットランド人で(言葉が訛っている)、当時無名の俳優だったショーン・コネリーを起用した初代ボンドに始まり、
オーストラリア人モデルで「女王陛下の007」たった1作で降板になった2代目ボンド、ジョージ・レイゼンビー。
軽いジョーク連発で(広川太一郎の吹き替えがさらにそれに拍車を)実はショーン・コネリーより年上のロジャー・ムーア。
ロジャー・ムーアとは打って変わって、渋くてシリアスなイメージの4代目ボンド、ティモシー・ダルトン
都会的でスタイリッシュ、ロジャー・ムーアとコネリーの要素を併せ持つ、ブリオーニのスーツを着たピアーズ・ブロスナン。
そして強靭な肉体を持つ6代目ボンド、ダニエル・クレイグ。

時代によって演じる人によって、007映画も印象が違います。
ダニエル・クレイグが演じた今までの3作品のボンドは、どちらかというとシリアスでリアリティを追求した内容。
その分、ちょっと暗い印象もあります。
全部見てますが、もうちょっとウィットがあってもいいのになあ。

img今月発売のGQのページから。ゴールドフィンガーの1シーン。

imgこちらは今月のゲーテ。アストンマーチンDB5でコネリーと同じポーズ。

今回も衣装はトム・フォードが担当しています。
でも写真を見るとなんか少しだけ、60年代のボンドに回帰しているようにも見えます。
同じアストンマーチンDB5に同じポーズで寄りかかる2人。
以前より細くなったように見えるスーツのラペル幅、ワイドスプレット(開いた襟のカタチ)ではなく、タブカラー(襟の下にボタンがついていてタイを固定する)のシャツ、タキシード姿も今までのようにブラックではなく、コネリーと同じミッドナイトブルーを着用しています。
これは偶然なのでしょうか?
映画を見てみないとわからないですね。

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imgミッドナイトブルーのタキシードを着た2人のボンド

今週末からTOHOシネマズ六本木で、日替わりでボンド映画が上映されます。
11/9金曜の「ドクターノオ」にはじまり、11/30には「慰めの報酬」、そして翌日12/1の「スカイフォール」公開につなぐという何とも粋な演出。
自分の好きな作品に併せて、家ではなく劇場の大画面でボンドを見る絶好の機会です。
毎日レイトショーもありますから(オールナイトもあり)、僕も行きたいと思います。

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