ガス人間第1号 1960

松本 知彦 for Private Time/2011.04.28/映画映画

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公開当時アメリカで続編が作られたほど世界的に大ヒットした東宝の特撮映画。
名作です.

やはり名作と呼ばれるものは映像だけでなく、ストーリーがしっかり練られていることが大前提。その意味でこの作品も特撮が脇に回り、人間の心理描写に焦点を当てた狂気のラブストーリーが主題となっています。

科学実験の結果ガス人間になってしまった図書館員を土屋嘉男、土屋の悲恋の相手として日本舞踊の家元に八千草薫。事件を追う刑事役に三橋道也が扮しています。
銀行強盗と落ちぶれた家元という意外な組み合わせが、非常に印象的です。
特に八千草薫の尋常ではない美しさが土屋の悲恋にリアリティを与えています。
踊りのシーンが何度も出てくるのですが、八千草薫って宝塚出身なんですね、
知りませんでした。
しかしこの時八千草薫は29歳、本当に綺麗です。

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ラストは、日本舞踊を踊る八千草薫がガス人間とともに劇場もろとも火災に包まれるシーンです。
特撮監督を務める円谷英一は、怪奇大作戦の「呪いの壺」で見せたような実写と模型をうまくつなぎ、火災のクライマックスを盛り上げます。
怪獣映画のように、いかにもそれとわかるチープな特撮ではなく、実にうまい演出です。
見終わった後は、真夏の就寝中、熱にうなされて起きてしまった時のような不思議な感覚に襲われる名作です。

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