SPACE8のツールを活版で レポート2

松本 知彦 for Private Time/2013.06.26/仕事仕事

前回このブログで活版印刷について書きましたが、今回はその続きです。
活版印刷の会社を探している中で、母型(ぼけい)と言われる真鍮で作られた原版(版を作るためのマスター)を持つ数少ない印刷所の1つ、佐々木活字店に行き着き、早速スペース8のツールの印刷を依頼したというのが前回までのお話。

imgカードは活版ならではの表情です

佐々木活字店の作業場で、今ではなかなか見ることのできない50年前の活字製造の機械をはじめ、貴重なものを色々見せていただきました。
依頼した印刷があがったという連絡をいただいたので、今度はまだ工場を見ていないスタッフ3人を連れて、もう1度見学にお邪魔しました。
松本的にはこうした貴重な現場をスタッフにも是非見せたかった。
貴重な体験ですから。

頼んだのはギャラリーのカードと、封筒2種類。
もちろんすべて活版印刷です。

img実際に使った版と刷り上がったカードを並べてみました

imgこういうのはなかなか見る機会はないですよね。

まず名刺から。
活版の効果を引き出す為に、圧がかかると凹むクッション性の高い紙を選んで印刷してもらいました。
真っ白ではなく、暖かみのあるベージュで、クラフトの封筒とセットで使った際にも共通性がある未晒に近い紙を選んでいます。
予想通りの出来映えで、墨版の凹みもカスレ具合も活版印刷ならでは。
ベタの印刷面が広いとカスレも起きやすいですが、今回は数字の8の面積が広いので、カードによってそこにカスレが起きています。
それがまたいい味になってます。

活版の版には亜鉛版と樹脂版の2種類がありますが、カードの版は圧をかけるとより凹凸が出る亜鉛板を選択しています。
350度の高温で溶かした鉛の板でできているのが亜鉛版。
実際に使った版もカードと一緒にもらってきました。
どうせなら刷っているところも見せてもらえばよかった。
いったいこれでどのようにして刷ってるのでしょうね。
次回見せてもらいたいと思います。

imgこちらは封筒2種。サイズ違いの封筒に同じ版で印刷してもらいました。

imgこちらは白。もともとスタンプから発想して活版に行き着いたんです。

もう1つは封筒。
圧をかけないで印刷して欲しいとリクエストしたので、こちらの版は亜鉛板ではなく、樹脂版を使っています。
今回はテストも兼ねて、2種類の封筒に印刷をお願いしてみました。
未晒のクラフトとその外側だけが白い封筒です。
封筒はハグルマ封筒で注文して持ち込みました。

上がりはオフセット印刷とあまり見た目変わりませんね。
こちらも使用した版をもらいましたが、なぜか逆になっていない、デザインそのままの版も同封されていて、これは??使った形跡もなく、なぜ作られたのかわかりません。

imgこちらも実際に使用した樹脂版と刷り上がりを並べてみました。

img樹脂版は柔らかいプラスチック。強い圧をかけると曲がってしまいます。

あがってみて感じたのは、今回Macでデザインしたイラストレーターのデータで入稿しましたが、どうせなら活版の活字を使ってみたいということです。
これも次回チャレンジしてみたいですね。
なんだか活版を使って色々なことをやってみたくなりました。

profile

recent entry

category

archive

saru

ページトップ
表示切替:モバイル版パソコン版