社内のコミュニケーションでパワープレーは必要?

松本 知彦 for Private Time/2015.07.16/仕事仕事

こういう仕事をしていると、企業の経営層に会ったり、クライアント社内のミーティングに参加させてもらう機会が多くあります。
そんな中でいつも気になるのが、クライアントの社内におけるコミュニケーションの取り方です。
スタッフ間というより、上司部下の関係におけるコミュニケーションの取り方を見ていて、いつも感じることがあります。

img最近、社内で研修を多くするようになりました。変わることが必要です。

上場企業から中小まで色々な企業がありますが、そのうち8割近くの会社のコミュニケーションの手法がパワープレーで成り立っているのではないかと感じています。
特に社長と部下が出席するミーティングに関しては、このケースは10割近いでしょう。
トップダウンというか、有無を言わさず上司の言うことに従わせるやり方ですね。
外部の人が出席している会議の席でも、机を叩いて部下を叱咤したり、言葉で圧力をかけたり・・・・
昭和の時代には当たり前だった、パワハラギリギリのコミュニケーションです。
僕はそうした状況を目にするたびに、なぜ多くの企業がパワープレーによるコミュニケーション手法を取っているのか(無意識にでも)、そこには理由があるのではないかと思えてきました。
上司が参加するミーティングと、上司が参加しないミーティングではまったく雰囲気が違う会社もよく見かけます。
上司がいるとシーンと静まり返って、誰も発言しない。
1度のミーティングに出席しただけで、その会社が普段どのような雰囲気なのかがわかります。
上司の発言に対して反論や意見は許されない、絶対に従わなければならない、というルールが存在するのです。

部下の立場からすれば、高圧的な社長や上司の下で働くのはキツイだろうと思います。
自分が言われる立場でなくても、誰かが言われている席に同席するだけで重い空気を感じるでしょう。
実際外部から参加している僕でも、そんなミーティングに参加すると、重い気持ちになってしまうものです。
そしてそれは、社内コミュニケーションの方法として、部下に次々と伝染する。
僕が以前いた会社では、センパイが新人の部下のことを足で蹴り飛ばしていました。
そのセンパイは東大卒でしたけど、僕の同期の何かが気に障るらしく、常に怒って足で蹴っていました。
それを見る度に、あのセンパイが自分の指導員じゃなくて本当によかったと思っていましたね。。
随分昔の話ですが、今でもそういう会社は少なくないのじゃないかと想像します。
蹴り飛ばすのは極端ですが、強い言葉で圧力をかけるシーンはあるでしょう。
言われた方は相当凹むだろうから、決していい気分ではないでしょうけど、それでも凹むくらい叱咤されたことで、結果が出るのなら必要なことなのではないかと感じる部分もあります。

余談ですが、暗黙の圧力で部下に2つ返事で言うことを聞かせることは、ある一面でいいなぁと羨ましく感じる部分も正直あります。
うちの会社はトップダウンがまったく効かないので、、、汗
あのコミュニケーションを見ていると、組織を動かすのは楽だろうなと感じてしまうのです。

パワープレーで得られるもの。
それは短期的に導き出される結果でしょう。
達成とは人に言われて、やらされて出すものではない。
自分で自主的に見つけて、努力して乗り越えるものです。
しかし、自分で自主的に設定した課題を乗り越えて、達成感を味わうというプロセスは、なかなか多くの人ができるものではない。
自主性を育てるためには、フィロソフィや考え方の共有などから始まって膨大な時間を使わなければならない。
それにそれを行った結果、ほとんどの人に自主性が生まれるかというと決してそんなことはないでしょう。
それをショートカットするために、パワープレーのコミュニケーションがあるのかなと最近では思うようになりました。
膨大な時間を使わず、意味やプロセスを教えずに、結果だけを求めるやり方なのです。
そして結果というのは往々にして数字や売上です。
売上があがれば、みんなの給与も上がるのでハッピーだ。
時間のかかる面倒な意思の共有などしなくても、一番必要なことは何よりも今すぐに結果を出すことだ。
ビジネスは結果こそがすべてなのだから。
確かにそうかもしれないですね。
だから無意識だとしても、その手法が多くの企業内で取られているのだと思います。

僕はパワープレーで圧をかけて物事を進めるのは好きではありません。
好きではないというか、今まで生きてきてそういう選択肢が自分の中にありませんでした。
エネルギーを使うだけで、そのコミュニケーションからは、あまりよいものは生まれないだろうと思っているのです。
しかし、しかしですよ、周りを見ると多くの企業がその手法を取っており、それできちんと会社は収益を上げている。
僕は間違っているのでは?
もしかしたら間違っているのは僕の方で、パワープレイこそビジネスに必要なスキルなのじゃなかろうか?
会社を運営するためには、そうしたコミュニケーションが必須なのでは?とも思うのです。

パワープレーをしないで結果を出す方法はないものだろうか?
パワープレーが好きな人もいるでしょうけれど、ほとんどの人はそうしたやり方に意味を見いだせないのでは?
特にクリエイティブを生業としている企業なら、なおさらそれは強いように思います。
クリエイティブの会社であっても、暴力や圧力で部下を従わせる会社はたくさんあります。
有名なゆるきゃらを作ったことで知られる某有名デザイン事務所も、暴力は日常茶飯事と聞きます。
結果は出るかもしれないけれど、自分はそうした企業のやり方がよいとはあまり思えないのです。
しかし一方で、パワープレーを選択せず、部下たちが結果も出せないのなら、ただの負けです。
社内でのコミュニケーションでパワープレーは相応しくない、だからと言って、それを選択せず結果も出せないなら、ただの負け犬のチームなのです。

僕らに必要なのはパワープレー以外のコミュニケーションで結果を出すことです。
それは何か?
時間はかかるかもしれないけれど、地道な教育しか選択肢はないのではないかと感じています。
やらされるのではなくて、自分でやるように仕向ける。
モノを創り出す人なら、達成こそがすべてだと思っています。
達成感はパワープレーの中からは生まれにくい。
だとしたら、時間はかかっても自主性を育てて、みんなを本当の達成に向かわせることが必要だと感じています。
必要なことは成長です。
と、書いてはみたものの、、毎日毎日悩み多き日が続いているのも事実なのですが。。。

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