思い入れのある雑誌が休刊に・・・2

松本 知彦 for Private Time/2015.12.10/仕事仕事

前回の続きです。
東洋経済のThink!という雑誌の休刊が決まりました。
うちの会社で13年間ずっとデザインを担当してきた雑誌です。
思い返せば本当に色々なことがありました。

imgThink!の別冊2号目です。

担当してきた雑誌が休刊してしまうというのは寂しいものです。
プロジェクトが終ってしまうことは、期間の短いWebではたくさん経験してきましたが、雑誌では初めてでした。
始まったらいつかは必ず終わる時が来ますが、この仕事は思い入れが強かっただけに郷愁があります。
特に表紙のアートディレクションでは色々試行錯誤を重ねました。
その中の1つが岡本一宣さんの目に留まって、取り上げてもらえたのは嬉しかった。
時間と手間を惜しまずにかけました。
毎号200ページを作るのは大変でしたが、他にない雑誌を作ろうという意気込みがあると同時に、ロゴから中身まですべてまかされているという責任感も感じていました。
次々と休刊に追い込まれる競合誌を横目に、いつかは終ってしまうかも、、、という不安も抱えながらデザインに打ち込んでいました。

img別冊もたくさん出ました。あと単行本も。

それが結果に結びついたかどうかはわかりませんが、Think!本誌から単行本や別冊が多く発刊されるようになり、僕たちは単行本の仕事も多く手掛けるようになった。
嬉しいことでした。
同様にスタッフも増えていきました。
広がった仕事の1つに別冊Think!がありました。
その中に自分でイラストを描いた仕事があります。

img鉛筆やサインペンではなく、カラーインクの1発描きです。

imgカラーインクはスポイトで描くので難しいのです。その後水彩で着彩。

img鍛えるというテーマで、本文中に入れるカットをたくさん描きました。

僕は以前企業にいたとき、サンデー毎日に毎週挿絵を描いたり、スマップ×スマップの番組セットの絵を描いたり、月刊誌やシャ乱Qのレコードジャケット、企業の販促物などなどにイラストを描く仕事をしていた時期があります。(会社には内緒でしたけど、、、汗)
そんなことを思い出しながら別冊Think!の表紙を描いたのでした。
久しぶりで楽しい仕事でした。
今見ると納得いかない部分も多々ありますが 笑 

img家にあるスペルガのスニーカー見て、カラーインクで。

img飾り系やら、ベタ面やら手描きでいろいろ。

中身の罫線や小見出しの画像も全部手描きにしました。
時間もないのにスケッチブックに水彩で描いて、それをスキャンして、フォトショップでいじって、、、こんな手間をかける必要はないかもですが、やり切りたかった。
当時気の効いたデジタルの素材集はありませんでしたから。
ファッション誌ならともかく、ビジネス誌でこんなことまでする雑誌はたぶん他になかったでしょう。
当時の自分のテーマは、ビジネス誌らしくないビジネス誌でした。
発行日を見たら、もう10年くらい前なんですね・・・
ちょっとびっくりです。
デザインもかなり古いし、、、今じゃ全然新規性が感じられないですが・・・

でもあの時、時間がないからという理由で、全編手描きにしなかったら、
今見たらきっと「あー、あの時やっておけばよかった。。。」と感じるに違いありません。
忙しかった時の状況は忘れても、やれなかった後悔の記憶は最終成果物を見る度に蘇ってしまうもの。
だから仕事はやるべきと1度判断したことは、やらないといけない。
やらなきゃ次はないのです。
言い訳は効かない。
他者への言い訳より何より、自分への言い訳ほど悔しいものはない。
見ていて、そんなことを思い出しました。

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