新宿歌舞伎町 ラブホテルとポンピドゥーセンター

松本 知彦 for Private Time/2012.12.04/東京東京

先月健康診断があって、今年も新宿に行ってきました。
健康診断を受ける場所は、東新宿の駅のすぐ近くにあって、行く時は電車ですが、毎年帰りはJR新宿駅まで歩いていくのが自分の中では恒例となっています。

帰り道は、歌舞伎町のど真ん中を抜けていきます。
もちろんそんな道を通る必要などまったくないのですが、こういう猥雑なところを見るのが好きなのです。
東京のリアルカルチャーがありますから。
変な趣味だと言われると思いますが。笑
久しぶりにホテル街のど真ん中を歩いてみました。
そうすると色々おもしろいものが。

imgずーっと向こうまでホテルが並んでいます。

歌舞伎町と言えば風俗、そしてラブホテルです。
(しかし誰がつけたかわからないですけど、ラブホテルってすごいネーミング。悪くはないけどね)
コマ劇場から職安通りへ抜ける区画にラブホテルは集中しています。
区役所通りを挟んた逆側のエリアにも。

そんな多くのラブホテルを見て、僕がおもしろいなぁと感じたのはエントランスのサインですね。
ザ昭和そのものです。
そこには、自然を取り込んだ箱庭のような風情があって、なんだか今は失われてしまった日本人の感性を感じることができます。
70年代まで普通に存在していた日本人の感性、今はどこへ行っちゃったのかなあ。
建物も老朽化してますが、いったい内装はどんなことになっているのでしょう。
しかし昼間からホテルを利用するカップルは、老若男女すごく多いのにも驚きました。
特に初老のカップルがたくさんいて、見てるだけでなぜかこちらがドキドキします。汗

img「清潔で上品なムード」「和洋王朝風 近代的設備」すごいナイスなコピー!

img休憩3,000円はかなり安いですね。

imgこちらは駐車場のような、ゲームセンターのような明朗な書体。ホテル名がカッコいい。

img一方新しいホテルは滝が流れてたり、仕掛けはあるけどおもしろくありません。〇〇風だったりして日本独自のカルチャーが感じられないからですね。

そしてホテルエリアのすぐ隣にはこんな場所も。
欲望うずまくホテル街から程近い場所に、いきなり周辺とまったくマッチしない近代的でハイテクな建物がこつ然と現れ・・・
そう、リチャード・ロジャースの設計したビルです。
リチャード・ロジャースと聞いてピンと来る人は、かなり建築好きでしょう。
関西国際空港やエルメス銀座ビルの設計者として知られるイタリア人建築家レンゾ・ピアノと組んで、70年代のパリに、あのポンピドゥーセンターを作ったイギリス人建築家です。

imgハイテク&派手な原色、ポンピドゥーセンターとの共通点がありますね。

img1977年開館。パリのレアールにある現代美術館、ポンピドゥーセンター。

ノーマン・フォスターと並びハイテク建築家として知られる彼、男心をくすぐるガンダムのようなハイテク建築は、この歌舞伎町のビルでも全開です。
すでに建築から20年が経過して、多少時代を感じさせるものの、圧倒的な個性を放っています。
設備を外側にむき出しにする手法もポンピドゥーセンターと同じ。
ポンピドゥーセンターを作った建築家が歌舞伎町のど真ん中に、こんなビルを建ててるなんて、みんな知らないんじゃないかなあ。
一見の価値ありです。

しかし同じ町に、かけ離れた要素の様々なものが存在する歌舞伎町は変な街です。
それもカオスなパワーが生み出してきた産物でしょう。
そのパワーもここ10年でどんどん落ちて、今後この街が全盛期のパワーを取り戻すのは、たぶんむずかしい状況・・・
色々なものが交じり合って生まれるカオスの魅力ってありますが、パワーが落ちればそれは無計画に作った廃墟になってしまうのです。
軍艦島や熱海のように。。
僕が生まれた街新宿、、、そうならないで欲しいですね。

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