KITTE 

松本 知彦 for Private Time/2013.04.05/東京東京

先月オープンしたKITTE。
皆さんはもう行かれましたか?

img古い建物と新しいガラス張りのビルとの組み合わせ

img元の建物は昭和 6 年に竣工した東京中央郵便局

改修中に当時法務大臣だった鳩山由紀夫さんの弟が「古い建物を壊すんじゃない!」と怒っていたあのビルですね 笑
その気持ちもわからないではないくらい、東京駅の脇にひっそりと建っていたそのビルの佇まいはクラシックで映画のセットのようでカッコ良かった。
その旧東京中央郵便局局舎を一部保存しつつ、地下1階地上6階、98店舗を有する商業施設JPタワーとして生まれ変わりました。
外観は古い建物の上に新しい近代的なビルが乗っかっているように見えます。
今週オープンした歌舞伎座もこんな感じですね。

日本郵便がはじめて手掛けた商業施設ということで、ネーミングはもちろん切手から取られています。
手紙に貼る切手と同じように、商品やサービスに「KITTE」という付加価値を加えて、想いまでもきちんと届けることができる施設でありたいという気持ちを込めて名付けられた、そうです。
同時にこの施設に“来て”という意味も兼ねているそうです。
内装は隈研吾で、「Feel JAPAN」がテーマらしいですが、テーマが似ているせいか同じく隈研吾が手掛けた東京ミッドタウンにも若干似ている気もします。
小売りの業界では、数年前から日本を見直そうという動きがありますね。

全国各地から集められたスイーツやお弁当を販売する「KITTE GRANCHE(キッテ グランシェ)」など、館内の店舗はほとんど女子向けなので、自分の興味にはそんなに引っかからず、ここでは紹介しませんが、僕が注目したのはビジュアル計画です。
地下鉄東京駅から直結するエントランスを持つKITTE。
駅の改札口から館内へ誘導するサインはちょっと新鮮です。

img駅を降りてすぐの広いスペースは、災害時の避難場所も兼ねてます。

img地下道に貼られた色々な種類のポスター。

災害時の緊急避難場所としても使える用途として広いスペースを持つ地下ですが、そこにKITTE館内への誘導サインがあります。
ロゴは郵便局を象徴する赤と補色の緑、等間隔で置かれた赤い5本の柱は垂直に伸びる商業空間を想起させるデザイン、だそうです。

地下のエントランス周辺には、この赤い柱をキーに様々なビジュアルが展開されています。
そのどれもが、動ではなく静のイメージ。
じっくり見れば味はあるけど、瞬間的なインパクトには欠けるというか、趣味性が感じられるビジュアルだと思います。
こういうビジュアルグラフィックって、あまり商業施設らしくないですよね。
本の装丁のようにも見えます。
個人的には好感が持てるけど、これで集客の数字に影響はないのかなあと思ったり。
オーナーはよくこれに決めましたねって感じもあります。

imgロゴの展開手法が可愛いですね

imgダジャレシリーズ笑

デザイナーは誰だろう?と思って調べたら原 研哉でした。
それを知ってなるほどねと。
広告プロモーションからのアプローチではないデザインだと思いました。
地下鉄丸ノ内線の新宿3丁目の改札から、LEDの照明とサイネージでエントランスまでグイグイアプローチしてくる伊勢丹とは全然違う。
ビジュアルは静かで品のよい、和服をきたような佇まいです。
ちょっとかわいらしい。

皆さんも機会があったら東京駅のKITTEに行ってみてください。
あ、行く時は地下からね。

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