視覚的な経験値を高めること

松本 知彦 for Private Time/2010.12.28/本

「よい作品を作るのにはどうすればよいのでしょうか?」
「それにはまずたくさんモノを見ることだよ。」
これはよく大御所のデザイン事務所の先生、あるいは建築事務所の先生とスタッフの間で交わされる会話ですが、20代の頃の自分はこうした教科書的な模範解答にはまったく興味がなく、「そんなもん生まれ持ったセンスに決まってんだろ」と高を括って馬鹿にしていました。
それが本当に重要だと気付くのはもっとあとになってから。

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たくさんモノを見て行けば、当然ゴミもあるし、素晴らしいと感じるものもある。
個人の主観でその時々に物事を判断することはできるけれど、一流と言われるもの、永続的に残る素晴らしいものは視覚的な偏差値を上げないと、なかなかゴミとの差は見えてこない。
もちろんよいものだけを見ていれば感覚は磨かれていくのかもしれませんが、なかなか簡単にそうはうまく行きません。
たくさんモノを見ることが重要だと気づいたとき、自分の周りには情報をくれるよい先輩やナビゲーターは残念ながらいませんでした。
仕方がないのですべて自分の嗅覚のみで探し、できるだけ体験しようと努力してきました。
あの時誰かナビをしてくれる人がいたなら、今の自分も少しは変わっていいただろうか?と時々思うことがあります。

コンピテンシーという理論。
優秀な結果を出している人がなぜ優秀なのかを調べていくと、それは結果のアウトプットのスキルが高いのではなく、結果を出すまでのプロセス、その人の普段の行動(コンピテンシー)に要因があるという考え方です。
優れたアウトプットを導き出す力のある人は、普段から決まった行動を取っていて、見習うべきはアウトプットそのものではなく、プロセスにあるという理論ですが、これには僕も大いに同意できます。目に見える結果は目に見えない普段の行動の上にはじめて成り立っているのです。

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この場を借りて、今まで自分が影響を受けた本をいくつか紹介していきたいと思います。
どれも松本のフィルタを通ったものから選んでいきますが、色々なモノを見るときのナビとして役立ててもらえればと考えています。
こうした書籍との出会いによってもっとデザインが好きになって欲しいし、そこから新しい発見をしてもらえればうれしいです。

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