センスは知識からはじまる / 水野学

松本 知彦 for Private Time/2014.11.11/本

佐藤可士和に代わって、「くまもん」で快進撃を続ける水野学の最新著書です。
最近、こうした花形クリエーターが一般の人にも紹介されるようになりましたが、本も売れているのかな。
今話題になっている、イケてるってことは、個人的な好き嫌いは別として、プラスになる情報が必ずそこにはあるというのが持論です。
知っておいて損はない。

img水野学「センスは知識からはじまる」 朝日新聞出版

水野学の1つ前の著書「アイデアの接着剤」も読みましたが、書かれている思考プロセスには共感できる部分もあって、それが最新刊も読んでみようと思わせる理由でした。
何が共感できるのか?それは感覚的と思われがちなクリエイティブのアウトプットは、論理的なプロセスによって作り出すことが可能だと説明しようとしている点にあります。
この本もセンスがよいという、極めて感覚的な能力を論理的に説明しようとしている。

img短い時間で読めますから、通勤途中に読んでみてください。

本の中で彼は、センスのよさとは数値化できない事象を判断して、最適化できる能力だと言っています。
そしてその能力は誰にでも備わっているものだと。
最大の敵は、思い込みと主観性。
思い込みと主観性による情報収集をいくら繰り返しても、センスはよくならないと説いています。
ビートルズマニアが「ビートルズはスゴイ!」というのと、坂本龍一が「ビートルズはスゴイ!」というのとでは、説得力がまったく違う。
理由は坂本龍一の方がジェネラルに音楽への知識をたくさん持っているからに他ならない。
だからその人が言った言葉の方が精度が高いということです。
今時代が求めているのは、知識の集積による、そうしたご意見番の存在、クリエイティブディレクションだと書いています。

本の中で彼はクリエイティブディレクターのことを千利休に例えています。
千利休が現れたのは安土桃山時代。
海外から鉄砲が伝来し、軍事技術が著しく発達したこの時代、人々は千利休のような「センスのよい人」、クリエイティブディレクションの能力を求めました。
技術の発達が限界まで達すると、人はノスタルジ―に身を置き、美しいものを求めるようになる。
軍事目的で開発されたGPSがスマホの地図アプリに形を変え、一般に利用されるようになった今の時代と安土桃山時代の類似点を指摘し、そこに現れた千利休こそが時代が求めるクリエイティブディレクターだったと水野学は言っています。

いま時代は千利休の能力を求めている。
だから人も企業も、時代が求める能力、「センスをよくする」技術を磨いていかなければならない。
じゃどうやったらセンスがよくなるのだろうか?
センスの磨き方のノウハウについて書かれているのがこの本です。
どうですか?
ちょっと読んでみたくなりませんか?

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