IBM Design from Japan/ 日本IBM

松本 知彦 for Private Time/2015.04.24/本

10年以上前に出版された、ちょっと前の書籍です。
三木健の装丁によるIBM のデザイン、特に同社のthink padをメインに取り上げた本。
自分はthnk padの愛用者ではないので内容にそれほど興味はないですが、装丁が素晴らしい。

img今まだ売っているかわかりませんが素晴らしい1冊

thnk padのPCを使う際の最大の特徴、それは指でマウスを操作する際に使う、キーボードの中心にある赤いボタンでしょう。
それをこの本では、視覚的に視点を誘導する装置としてグラフィックデザインに落とし込んでいます。
赤いボタンだけでなく、それを操作する手も、グラフィックの重要なエレメントして扱っていて、ブルーノ・ムナーリの手のシリーズを思い起こさせます。

1955年にIBMでは既に「Good Design is Good Business」というテーマを掲げ、全社的にデザインを重視していたそうです。
50年代と言えば、ポール・ランドがIBMのCIロゴを手掛けた頃。
60年代のブラウン、2000年代初頭のアップルもそうですが、デザインを経営戦略の中心に位置付けて活用していくということが、如何に重要で経営にインパクトをもたらすか、それを物語っていますね。

imgビジュアルコミュニケーションともいえる、テキストなしの贅沢な誌面構成はブランドブックならでは

IBMが目指すデザインの方向は、みんながsmileを感じられるデザイン「Think Smile」というキーワードを掲げて、4つのデザイン手法によってそれを実現しているそうです。
企業らしさや印象などに関わる「Brand Design」
国境や文化、年齢や障害などに関係なく製品を利用してもらうための「Universal Design」
利用者を中心に考えた「User Centered Design」
感性に訴えかけるような「Smile Design」
なるほど、他の企業にもすべて当てはまるデザイン手法ですね。

それにしても、僕の大好きな三木健のクリエイティブワークの真骨頂ともいえるこの書籍は、自分にとって貴重な1冊です。

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