箱根 翠松園

松本 知彦 for Private Time/2011.11.22/旅

箱根は江戸時代に関所があった場所です。
こんな山道を徒歩で登っていたのかと思うと、江戸時代の人はすごいですね。

温泉で有名な強羅も、塔ノ沢も決して簡単に行ける場所ではありません。
こんな不便な場所なのに富士屋ホテルなど、明治時代から高級保養地として栄えてきたのはなぜだろう?と思います。
温泉宿場町としてなら山のふもとの箱根湯本の方がロケーション的にはずっと便利。
そこに施設を作らず、こんな山の上の不便な場所に施設を作った理由は、たぶん何か歴史的な背景があるのだと思います。
時間があるときに調べてみたいものですね。
今でもこの地に強羅花壇やハイアットリージェンシーなどラグジュアリーなホテルが点在しています。

img敷地はかなり広いのですが、客室は23室のみ。

さて行ったのは箱根小涌谷にある翠松園という新しい旅館です。
三井財閥が所有していた別荘を譲り受けて改造し、今はホテルとして営業している施設です。
敷地は広く、施設内のレストランは明治に作られた文化財の建築をそのまま利用しています。
宿泊施設は新しいですが、施設内にあるレストランだけはクラシックで風情があります。
聞いてみると、経営母体は六本木や新宿にある深夜営業で人気のうどん屋「つるとんたん」を経営する企業でした。
夏木マリがプロデュースして話題になり、今でも行列ができる有名店です。
「つるとんたん」・・・・これには少し驚きました。

imgここが施設内のレストラン。

img落ち葉が綺麗ですね。

ホテルというのは、ラグジュアリーで、非日常的な体験ができる場所であって欲しいという願望があります。
人たちが想像するラグジュアリーなイメージを、形にして提示することがホテルのビジネス戦略であり、作り手は投資によってそれを実現します。
加えて、外資のホテルなら外国という武器で非日常を、高級旅館は歴史という他社が手に入れられない老舗という武器で勝負をしてきました。
それが差別化につながっていたのです。
しかし今外資や歴史という武器がなくとも、ラグジュアリーは戦略として作り出せるようになったと感じます。
星のやなんかはいい例でしょう。
明治からそこにあるべくしてある富士屋ホテル、外資のハイアットリージェンシー。
「つるとんたん」が経営する翠松園はそれらと比較しても全く負けてはいないのです。
作り出された感性価値が、手の届かない歴史や外国に勝るケースもある、そんなことを感じた箱根でした。

img客室全室に露天風呂があります。そして湯上りサイダー。小瓶で可愛い&おいしい。

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