パリ3 パリで見るべきもの(見せるべきもの)

松本 知彦 for Private Time/2012.04.23/旅

パリと言えば、やっぱり美術館でしょう。
ルーブル、オルセーという2大美術館が、歩いて行ける距離にあるのがパリです。
ここは絶対に押さえないといけません。

imgチュイルリー公園は相変わらず美しいです。歩くと土埃で靴が汚れますけど笑

チュイルリー公園からまずはオランジェリー美術館へ。
ここは説明するまでもなく、モネの巨大な睡蓮の作品が有名です。
20年前には確か地下はなかったはず。
エントランスを入ると内部は打ちっぱなしのコンクリートとガラスになっていて、地下に展示室ができていました。
外観は以前と変わらないのに、中が近代的になっているなんて、大英博物館を思い出させます。
7年間も休館して地下を掘ってたんですね。

僕が昔行った時は、人が全然いなくて、静かなひろ~い展示室の真ん中に1人座って、長時間モネの絵を眺めていると、まるで自分が睡蓮の浮かぶ池に佇んでいるような錯覚に陥りました。
でもそんなことは今回まったく体験できません。。。
長い列に並んで、セキュリティチェックを受けて中に入っても、人、人、人です。

imgオランジェリーは改装のため、1999年から7年間休館したのち、2006年再オープン。

続いてオルセー美術館。
オルセーは1900年に建てられた古い駅舎を改造した建物で、印象派を中心に19世紀から近代につながる作品を多く展示しています。
行った時はドガの展覧会をやっていました。

20年前にこの美術館で、はじめてセザンヌやゴッホの本物の作品に触れた時は、あまりの美しさに衝撃を受けました。
印刷ではわからない、発色の美しさに本当にびっくりしました。
特にセザンヌの静物画の圧倒的な存在感は、ただの古臭い絵と思っていた自分の価値観を変えるきっかけになりました。
今回見た中では、マネがよかったですね。
コントラストが強く構成的な絵は、平面的で塗り絵のようにも見えますが、デザイン的で洒脱、現代美術のようです。
しかし、以前作品を展示している壁はすべて白だったはず。
今回行ってみると壁はフロアによって紺だったり、エンジだったりに塗り分けられていました。
これにより、壁面から作品だけを浮かび上がらせる効果を狙ってるんですね。

img上階にあるカフェもお洒落。

そしてルーブル美術館。
過去3回行ったことがありますが、やっぱりこの美術館は素晴らしいですね。
20年以上前に最初にパリに来た時は、ガラスのピラミッドはありませんでした。
1階の狭いエントランスから普通に入ったのを覚えています。
でもこれだけ長蛇の列で、入場するのに1時間半待つような状況は当時ありませんでしたから、ピラミッドから入った地下の吹き抜けホールから、シュリー翼、ドゥノン翼、リシュリュー翼の3つの各展示館に来館者を誘導する導線は正解でしょう。

imgどこまでも続く長い列。しかし1時間半待ちの看板の日本語、誰か教えてあげればいいのに。

img彫刻は自然光で見るのが一番。その点でもルーブルはよいですね。

モナリザの前は相変わらずの大混雑。
モナリザの絵よりも、横にあるスリに注意という大きな看板の方が目立ってます 笑
古典の作品には学ぶところが多いと思います。
フランス以外にも重要な作品はたくさんあるのですが、北方やイタリア絵画の展示室にはなぜか人がおらず、フランス古典絵画に人が集中しています。
本当は3日くらいかけてじっくり見たいのですけど・・・

僕が好きなのは、アングルとその師匠ダヴィッドの絵です。
およそ200年前に描かれたダヴィッドの「ナポレオンの戴冠」は、横幅が10mもあるすごく大きな作品。
描かれている絵の意味はわからなくても、展示されている空間含め、本物の絵画のスケール感だけでも子供に見せる意味はあるのじゃないかと思います。
カタログの印刷物を見て作品について知ったつもりになっていても、このリアル感はホンモノを見ないと決してわかりませんから。
僕がそうだったように。

アングルの絵の展示は、エントランスからかなり遠くの増築された場所に移動になっていましたが、再び本物を見ることができてうれしかったですね。
フェルメールもねぇ、当時日本で本物を見ることは叶わなかったので、実物を見た時は感激しましたが、今見ると、、う~ん、悪くはないですが、投影して描いているだけあって写真的ですね。

以前は、作品の前で模写をしている人がたくさんいましたが、今回ほとんど見かけませんでした。
こんなに人がいたらそりゃできないですけどね・・・
街の中にひっそりと佇むピカソ美術館にも20年ぶりに行きたかったのですが、今回は改装中でした。

img上からダヴィッドの巨大な絵、ドラクロア、アングル、フェルメール、ラトゥールなどなど。

最後にジャン・ヌーベルが設計したケ・ブランリ美術館です。
上記の美術館と違って、ここは並ばずにすぐ入れます。笑
2006年にシラク大統領が作ったこの美術館は「原始美術」(プリミティブ・アート)のコレクションで構成されています。
何が原始美術なのかっていう定義があいまいなのですが、地域ごとに世界の原始美術の展示がされていて、日本のコーナーもありました。

しかし展示よりも、ここで見るべきはジャン・ヌーベルの建築です。
外観はでかい船のようです。
巨大な赤い鉄の箱をピロティで上に持ち上げた構造。
片側にはカラフルな色のコンテナのようなボックスが飛び出しており(1つ1つは展示室)、鉄の塊の外観は異様な迫力があります。

エントランスは1Fですが、展示は曲がりくねったスロープをあがった2階から。
このスロープには、光でいくつものタイポグラフィがうごめいていて、原始の世界にいざなう演出がなされています。
展示スペースは、吹き抜けと小さい部屋(外から見たコンテナ部分)の連続でできていますが、全体的になんだかグニャグニャしていて洞穴のようです。
原始がコンセプトだからこうなのか・・・
光も極端に絞ってあって暗く、こういう美術館はあまりないでしょう。
非日常な空間体験が、おもしろかったです。

img賛否両論ですが、ヌーヴェルの建築は見物です。

しかし、どの美術館へ行っても人が多くて、待たされること必至です。
昔の話をしても仕方ないですが、本当にここだけは状況が変わりましたね。
ルーブルの1時間半待ちはいいとしても(よくないけど)、ホックニーの3時間半待ちは本当に参りました・・・
皆さん、ヨーロッパへ行く予定がある方は覚悟してください。

profile

recent entry

category

archive

saru

ページトップ
表示切替:モバイル版パソコン版