鉛筆削り カールVSダーレ

松本 知彦 for Private Time/2016.10.05/文房具文房具

皆さんは鉛筆削りって使ってますか?
先につけてくりくり回す小さなヤツではなく、机の上に置いてハンドル回す昔ながらのタイプです。
ハンドルを回すタイプの鉛筆削りのデザインがこれ以上進化しないということは、ある意味鉛筆削りの機能&デザインはこれで完成形なのだと思います。

img久々の松本画伯の絵の登場です!

僕が小学生の時は、教室の黒板の脇の机に常に鉛筆削りが置いてあって、休み時間にはみんなそこで鉛筆を削ってました。
その後電動式が登場し、ブイーンって短時間に削れるようになると、手動式の鉛筆削りは時代遅れの商品となりました。
ウォークマンを使っていたある日、MDウォークマンが出たら、急にウォークマンを使っている自分が嫌で仕方なくなったように、小学生の僕も電動式鉛筆削りの登場により、手で回すタイプの鉛筆削りは急に色あせた旧時代の遺物のように見えたものです。
しかし、今電動式はどこへ行っちゃったのでしょうね。
まだあるかどうかもわかりませんが、売られているのは手動式ばかり。
シャーペンの登場で鉛筆の需要が減ったと同時に、削る行為に利便性を極める必要はなくなっちゃったのでしょうか。
しかしカセットテープを聞くウォークマンしかり、一時期石器時代の遺物のように扱われていた初代の方が今、求められるというのは面白い現象ですね。
もう利便性は行くところまで行きつき、今は非効率なロマンをみんな求めているようです。

imgCARLの鉛筆削り

この鉛筆削りはカールというブランドのもの。
見た時はてっきりドイツかどこかのインポートかと思いましたが、意外にも日本製でした。
調べてみるとカール事務器は1954年創業の葛飾区の会社。
東京の下町のメーカーでした。

img表現しにくいですが、非常にまろやかな使い心地

さっき鉛筆削りのデザインは完結したと書きましたが、カールの鉛筆削りは平成23年に日本文具大賞を受賞しています。
ということは、まだ進化する余地があるのかもしれませんね。
最近ダイソンが出したドライヤーのように、長い間それが当たり前だと思われている商品を改革するのって見ていて気持ちがいいです。
でも、鉛筆削りって今どのくらいの人が使ってるのかなあ
文房具とクラフトブームで、もう1度見直されてるのもしれませんね。

imgこちらDAHLEの鉛筆削り

img3つのギザギザの金属で鉛筆を押さえる構造です

鉛筆削りをもう1つ。
これは銀座松屋のデザインコレクションで買いました。
1930年創業、ドイツのカッティング機器製造メーカーDAHLE(ダーレ)です。
モデル155は小型ながら洗練されたデザイン。
しかしインポートだけあって4,000円以上します。汗
高い!!!
でもクラシックで工業製品らしい、媚びないデザインが魅力。
あえてクラシックなスタイルを採用しているので、鉛筆を挟む際に鉛筆のボディに歯型のような傷が少しつきます。
昔、小学校で使っていた自分の鉛筆にも必ずこの傷がついていたのを思い出しました。
なんだか懐かしい気持ちに。

imgDAHLEはCARLに比べると鋭い使い心地

どちらも芯をどのくらい尖らせたいか、調整する機能がついています。
日本製は優しくまろやか、ドイツ製は甘さがなく、硬く鋭い使い心地です。
ドイツ製の方が工業製品の原点らしい、粗野な部分が残っているような気がします。
調べてませんが、鉛筆もドイツで生まれたことを考えると、鉛筆削りもたぶんドイツで生まれたのじゃないでしょうか。

img

鉛筆って100年以上前からあるプロダクトだと思います。
それを削る鉛筆削り機も結構以前からあるものでしょう。
デジタルデバイスが色々登場する中、100年も使い方が変わらない個人向け工業製品って他にあんまりないのじゃないかなあ。
ロマンがありますね。
使い心地は別として、機能にあまり差異のないプロダクツだからこそ、デザインは重要です。

imgクルマなどと同じで使い心地が全然違うのが面白いですね

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