digのバンドがデビューします。

松本 知彦 for Private Time/2016.07.04/仕事仕事

さて、いよいよ今週水曜、あさって6日に迫ったdig創立20周年パーティ。
現在、その準備が着々と進んでおります。
既に100名以上の方の出席を受け付けました。
ありがとうございます!

パーティの企画は主に3つ。
1つ目は、先日からこのブログでもお伝えしている松本正彦・知彦親子展です。
会場となる代々木上原のファイヤキングカフェで先週から開催がスタートしました。
既に売れてしまった作品もありますが、展示は7月17日までやっていますので、皆さんどうぞお越し下さい。
パーティの当日は、僕を支えてくれた父親の絵に囲まれてイベントを行う予定です。
http://tabelog.com/tokyo/A1318/A131811/13012564/

2つ目の企画はスタッフによる動画作成です。
全員がそれぞれ異なる場所で、自分自身で動画を撮影し、それらをつなげて1本にするという企画。
こちらは当日会場で流す予定になっています。
僕もまだ出来上がり見てないですが。

imgスタジオで練習中のメンバー。

そして3つ目がバンドの演奏です。
今回3つのバンドが出る予定になっています。
1つは、僕が20歳くらいの時に一緒にバンドをやってた友人と、つい最近組んだバンド。
当時、僕はリリー・フランキーとバンドをやっていましたが、その彼に頼まれて別のバンドも手伝っていました(僕のパートはドラムです)
元BOOWYのサックスの人がいたバンド。
BOOWYのメンバーにサックスがいたなんて、皆さんはたぶん知らないと思いますが、ファーストアルバムの時にはいたんですよ。
ジャケットの写真にも写ってますが、NO NEW YORKの作詞をした人です。
そのバンドでギターを弾いていたのは同じ大学の後輩でしたが、大学卒業後に彼はプロになり、今は宮藤官九郎とバンドをやっています。
そしてベースの彼とは、その後もm-floのリサとバンドをやってCD出したり、フィンガー5のバックをやったり、色々やりました。
そのベースの彼と最近何十年ぶりかで再開して、一緒に遊びでやってるバンドです。
出会ったのが玉川上水なので、ニュー玉川カルテットというバンド名にしました (注:浪曲はやりません 笑)

img自宅で練習中の兄妹。

もう1つはリンタロとアンヌ隊員のユニッットです(松本家の長男と長女)
同じく兄弟で、彼らの好きなバンド、キリンジの曲を演奏するようです。
リンタロが弾くギター1本です。
キリンジの曲はコード進行が相当難しいですからねえ、本当に弾けるのかナゾです。。

imgまずは演奏を担う僕以外の3人。重要です。

img笑ってますが、1回目の練習なのでチョー緊張しています。

そして3つめがdigのスタッフによるバンド。
これがですねえ。
もちろん僕がやろうと提案したんですが、最初は誰も賛同してくれませんでした。
かなり雰囲気が悪かった。笑
参加したい人もいないし、楽器も本当はできるのに手が挙がりませんでした。
とにかく、みんな相当に腰が引けていたんです。
僕は、みんなで力を合わせて1つのことを体験するのはよいこと&絶対に楽しいはず!と思って提案したんですが、みんなはそうは思わなかったようでした。
その様子を見て僕は、みんなが嫌な思いをするなら、また強制的にやらされるという感覚なら、そもそも本来の目的と異なるのでやめようと提案しました。
目的は来た人も、それを迎える人も楽しむことですから。
でもみんな僕に気を遣ってくれたようで、、、(汗)最終的には渋々やることになったのでした。。。

img初めてみんなでスタジオに入って楽しかったー

img僕もドラム叩きます。

でも、いざ練習してみたら、、、、
みんな楽しそうでした。
伝えたいこと、わかってくれたようでした。
事実、楽しかった。
練習はみんなが1つになる、本当に楽しい時間でした。
自分のパートに集中して、全員の共同作業で完成する音楽ってやっぱりいいですね。

img当日全員が着るオリジナルTシャツも出来上がってきました。

というわけで、7/6水曜18時半から
誰でも参加可能ですので、もしお時間ありましたら、皆さんお越し下さい。
※クライアントの方は無料ですが、その他の方は恐縮ですが、お1人2,000円いただきます。
↓↓
http://goo.gl/forms/p3PSF9aONSB7XWmt1

親子展はじまりました!そして冊子も作りました

松本 知彦 for Private Time/2016.06.30/私の履歴書私の履歴書

前回このブログでお伝えしましたが、
今週から代々木上原にあるファイヤキングカフェにて松本正彦・知彦親子展が始まりました。
皆さん、お忙しいかと思いますが、お時間ありましたら是非足を運んでいただければと思います。
http://tabelog.com/tokyo/A1318/A131811/13012564/

imgカフェのエントランスに展覧会のポスターを貼りました。

カフェなので、絵だけを見に来る人も特にいないのですが、いくつか企画を立てています。
ますはこちら。

img大好きなバナナジュースのグラスをどけると現れます。

そう、コースターをオリジナルで作ったのです。
コースターのデザインは3種類ありますが、展示している期間中、冷たい飲み物を注文すると、すべてこのコースターで運ばれてきます。
注文してみてください 笑
まあ、飲んでても気が付かない人の方が多いと思いますけど・・・
でも面白い試みでしょう?
今まであんまり見たことないです。

もう1つは冊子です。
父親が70年代に描いた単行本「たばこ屋の娘」の中から、珠玉の名作を1本収録しました。
普通のマンガよりもサイズを大きくして、A3サイズで作りました。
着色して上質紙に印刷したので、オリジナルより迫力&読み応えがあると思います。
70年代の情景とノスタルジーを味わっていただければ。
プロフィールととともに、亡くなる1週間前に寝たきりになっていた父へ僕自身がインタビューした内容も掲載しています。
ただ、こちらは印刷含め、ある程度の製作費がかかっているので、販売することにしました。
ですが、なんと200円という駄菓子みたいな値段設定です!!笑
もちろん言うまでもなく赤字ですが(汗)、気軽に1人でも多くの人に読んでもらいたいので。
当初300円にしようかとも思いましたが、気軽に買えるのってやはり200円かなと。
そもそも読みたくない人は読まないので、値段はあんまり関係ないかな、、

img是非とも手に取って読んでみてください。

その他にもポストカードやクリアファイルも売ってますので、(こちらはまったく売れないないと思いますが、、汗)
よろしくお願いします!

img最近出版された本とヴィンテージの書籍も展示してあります。

展示は、今週月曜の朝から始まったのですが、飾りつけは前日の夜中に行いました。
カフェの営業は、夜中の3時まで。
壁に作品を掛ける作業は、営業が終わった3時半からスタートなのです。。。
今回一番大きいパネルは、横幅3メートル近くあります。
それらを夜中に担いでカフェに赴きました。

imgライトの調整をしているところです。

img夜はこんな感じでライトが効いてます。

imgこちらが原画。かなり小さいのです。

マンガの原画は、絵の部分がA4サイズくらいの大きさなのですが、その中の1コマを撮影し、自分で色をつけて3メートル近くに引き伸ばしました。
もう本人はいませんが、親子での共同作業です。
3メートルに引き伸ばすと、リキテンシュタインみたない感じですね。
ベレー帽を被って叫んでいるコマの絵柄を見た人は、みんなそれが父親だと思うらしいのですが、叫んでいるのは父親ではなく、さいとう・たかをさんです。

展示の準備が終わったのは、6時を回った頃でした。
朝日を見たのは久しぶりでしたね。
いやあ、徹夜はキツイわ。
というわけで、来週は20周年パーティも控えてますが、皆さんお時間ありましたら、ちょいと代々木上原まで足を延ばしてみてください。
ご連絡いただければ、松本が顔出しますので。
よろしくお願いしますー。

松本正彦、知彦親子展は、6月27日(月)から7月17日(日)まで。

img幸運を意味する象も飾ってあります。

なんと父親と2人で親子展を開くことになりました

松本 知彦 for Private Time/2016.06.23/私の履歴書私の履歴書

数年前、雑誌でイタリアの家具デザイナー、マリオ・ベリー二が息子と2人で1つの椅子をデザインしている記事を目にしたことがあります。
2人が共同で創作活動をしているのを見て、とても羨ましいと思いました。
同じDNAを持つ親子が、同じジャンルで、しかも1つの作品を共同で作るなんて、本当に素晴らしい。

imgまったくテイスト違いますが、正真正銘の親子なのです。

ビジネスでの共同経営などではなく、創作という感性が求められるジャンルで行われていることが本当に羨ましかった。
感性には上も下もない、だから師匠と弟子のように教える、教えられるという関係ではなく、並列で互いがリスペクトしていなければ、共同作業はできないと思います。
その記事を読んだとき、僕の父親は既にこの世にはいませんでした。

小学校の高学年の頃から、僕は父親と一定の距離を置くようになっていました。
それは父親の仕事が、売れない漫画家だったということが大きかったと思います。
学校でまわりの友達におとうさんは何をやっているの?と聞かれるのが本当にイヤだった。
ずっと働いている母を見て、僕は徐々に父の仕事について触れないようになり、また他の家とは少し違っていた家庭環境についても、徐々に人に話さないようになっていきました。
それはどこかで自分のコンプレックスにつながっていったように思います。
父との関係は決して悪くはなかったけれど、仕事に関してだけは一切話さない親子でした。

imgいま親子展の準備を着々と進めているところです。

芸術を志せば周りの人が必ず不幸になる、そんな刷り込みをずっと抱えて大人になっていきました。
僕のこれまでの人生を振り返れば、常に芸術と自分の距離の取り方が主題だったように思います。
それはまるで、父親と自分との関係をそのまま表わしているかようです。
僕は常に葛藤し、やりたいことと、やらなければならないことの間を行ったり来たりしていた。
そして本当に何が好きなのかもわからなくなっていた。
それは父親が亡くなるまで続きました。

それでも父親が亡くなる数年前から、徐々に父親のことを素直に見られるようになったと思います。
芸術には無限の可能性がある。
幼稚園で初めて学年で1人だけ賞をもらったとき、
小学校1年生で自分の絵が初めて新聞に掲載されたとき、
小学校の全校生徒が集まる前で朝礼台に登って何度も表彰されたとき、
絵を描いてみんなに褒められたとき、
中学校で東京都のコンクールで都知事から表彰状を手渡されたとき、
美大の予備校のコンクールで、現役生では珍しくベスト10以内に何度か入ったとき、
美術大学の入試に受かったとき、
いつも僕の小さな自信は、父親に教えてもらった美術につながっていました。
それは社会でどう生きるかではなく、生きていくために必要な小さな自信と勇気を与え、いつも僕を励ましてくれたのが美術だったということです。
僕はどう生きるかのことばかり考えていたけれど、本当に大事なことはそれではなかった。
父親はその素晴らしさを教えてくれた。
それがなければ、僕を励ましてくれるものなんて何もなかったかもしれない。
大人になるまでの間に経験した小さな自信が、僕の性格に大きな影響を与えている事は間違いないでしょう。

imgマンガの原画を見たことがない人もいるでしょう。今回貴重な原画も展示します。

img叫んでいるのは、父と共に活動したゴルゴ13で知られるさいとう・たかをさん。

今でも父のことをよく思い出します。
マリオ・ベリーニの記事を読んだとき、いつか父と2人で展覧会が開けたらなあと思うようになりました。
そしてもし父に会えたら、同じ美術の道を歩んできた父が、僕の年齢の時に何を考えていたのかを聞いてみたい。
そんなことを考えるようになりました。

チャンスは突然やってきます。
会社の20周年の記念行事で、父親と親子展を開くことになりました。
本人はもうここにはいませんが、彼と僕と2人で展覧会を開きます。
父親の作品が飾られた空間の片隅に僕の作品も存在する、共に見てもらえることが僕は嬉しいのです。
目指したゴールは違ったかもしれないけれど、同じDNAを持ち、共に何かを志した父親と息子。
人生ってわからない。
こうして小さな夢がかなうこともある。

imgこれは僕の作品です。親子で全然違いますが性格が出てますよね。

img僕の作品は販売してますので、どうぞ買ってください!笑

見ている人は何を感じるのかわかりませんが、いえ、僕がここに書いたことなどまったく感じないと思いますが(笑)、変わった試みだと思って見てやってください。
この世にいない自分の父親とその息子の競演を、息子自身が企画するなんて、世の中にはまずないでしょうから。
松本正彦、知彦親子展は、6月27日(月)から7月17日(日)まで。
代々木上原のファイヤキングカフェで開催されます。
http://tabelog.com/tokyo/A1318/A131811/13012564/


会社の20周年パーティがある7月6日(水)の時にも見られますが、期間中は普通のカフェなので、お茶を飲めば無料で誰でもいつでも絵を見ることが可能です。
是非皆さんお出かけください。
連絡もらえれば、僕がお迎えにあがります。
待ってますね。

父の書籍がアメリカで出版されました!

松本 知彦 for Private Time/2016.06.21/私の履歴書私の履歴書

先月、父親の単行本「たばこ屋の娘」の英語版が、アメリカの出版社から発刊されました。
この作品は父親が70年代に発表した短編を集めたものです。
日本では、2009年に青林工芸舍から発行されました。

img先月アメリカで出版された「たばこ屋の娘」の英語版です。

ストーリーは、都市で生活する貧乏な男女の若者の話が中心です。
事件も何も起きない、ごく普通の日常をテーマにしたもので、かなり地味な印象を持たれるかもしれません。
しかし、なんとも味わい深い世界が描かれているのです。
リアルに描かれた1970年代初頭の街の情景。
その何気ない日常の中に描かれた、都市で生活する若者の細やかな感情の動き。
読み終わった後の余韻がたまらない味になっています。
でも一部の漫画好きの人じゃないと、この独特な余韻は理解できないのじゃないかなあと思います。
今から45年も前に描かれた作品ですしね。。

img一応冒頭に英語で父親の解説がありました。

imgいつも思いますが、擬音をその国の言葉に翻訳するのは難しいだろうなと。

作品が世に出た1970年代初頭、これらの作品はまったく話題にはなりませんでした。
しかし、単行本「たばこ屋の娘」として再出版された時には、「このマンガを読め!」の2010年度ランキングで33位に入ります。
「このマンガを読め!」は、マンガの専門家たち50人が1年間に出たマンガの中からベストな作品を選んで投票し、集計した結果をランキング形式で発表するもの、書籍として毎年出版されています。
ちなみに年間で発行される単行本の点数は、1万3000点もあるのです。
その中で、もうこの世にいない作家の本が33位に入る、というのは驚異的だと個人的には感じているのですが。

img右側は先に出版されたフランス語版「たばこ屋の娘」。デザインにお国柄が出ますね。

imgアメリカ版は、表紙のエンボス処理が効いてます。

しかしマンガの専門家が選ぶマンガと、一般の読者が選ぶマンガってやっぱり若干違うのじゃないでしょうか。
前者はプロで、いわば通の人達ですからね。
だから日本人であっても、45年前の地味なマンガを読んで、いいなあと感じる人はそんなに多くはないのじゃないかなあとも思います。
なのに、アメリカ版ですよ。
アメリカ人は、45年前に描かれた極めて日本的なストーリーを英語で読んで、どう思うのだろうか?
45年前の日本といえば、アポロの月面着陸の成功に湧き、仮面ライダーがTVで放映を開始、小柳ルミ子の「私の城下町」が大ヒット、そんな年です。
このブログを読んでいる人の中でも、生まれてないっていう人もたくさんいるでしょう。

img上が昨年、ロンドンで出版されたイギリス版「隣室の男」。 下が1956年出版のオリジナル。60年前です。古いですねえ。

昨年はロンドンで、父の1950年代の作品を集めた短編集が出版されました。
今回はそれに続くアメリカ版での出版です。
世界中の一人でも多くの人に、父親の作品に触れる機会があったらよいなあと常に思っています。
だからアメリカでの出版は、とても嬉しいです。
松本正彦作品の中に流れる、独特のゆったりとした時間を感じてもらえたらと。
アメリカ人に感想聞いてみたいなぁ笑

アメリカ版の父の作品情報はこちら
↓↓
http://www.topshelfcomix.com/catalog/cigarette-girl/940

創業20周年記念プロジェクト2

松本 知彦 for Private Time/2016.06.16/仕事仕事

前回の続きです。
普段クライアントの実案件では、守秘義務もあるので、ブランド構築のプロセスは、なかなか紹介することができません。
今回はうちの会社の20周年を記念したVI&ロゴマーク制作事例として、この機会にプロセスの一部を紹介します。

制作するロゴマークは、招待状、封筒、名刺、Webサイト、ポスター、ムービーなど多媒体に展開する前提がありました。
紙、デジタル問わず、様々なコンタクトポイントで、齟齬のない同一イメージをマネジメントしていくことがブランド構築の根幹の考え方です。
初回の提案はモノクロでしたが、プロジェクトメンバーの意見も聞きながら、そこからブラシュアップしていきました。

img調整後に完成したロゴタイプ

今回は、めでたい行事として水引から発想しています。
そのコンセプトをデザインの細部にも落とし込んでいきました。
水引は、中国の陰陽説に由来しており、奇数本数の紐で結ぶというルールがあるので、まずラインを5本に修正。
色は、日本古来から使われてきた伝統色である朱とシルバーを基本カラーにしています。
そこからメキシコオリンピックのVI事例を参考に、オリジナルの書体を制作し、各種ツールへと展開していきました。
※この辺のくだりは前回の記事を参照してください
http://blog.10-1000.jp/cat35/001329.html

今回は記念行事的な意味合いもあるため、イメージとは別に、今後会社が向かうべき方向性を暗示するスローガンも必要だと考えていました。
受け手側に記憶してもらうことを目的の1つとするなら、見た人が事後にそのイメージを思い出し、頭の中で再構築するような仕掛けが必要です。
それには饒舌で明快な機能訴求より、すべてを言い切らない情緒的な視覚的アプローチが有効。
20年間行ってきた企業の魅力作り、それを今後もさらに高い次元で実践していくという意味を含めて、CREATE BRANDというメッセージを考案しました。
しかしこれは、主役のビジュアルを引き立てる脇役程度に。

img招待状のデザイン

imgグレーに見えてますが、実際にはシルバーです。

img写真だとわかりにくいですが文字部分が凸になっています。

最初に着手したのは招待状のデザインです。
20th、1996、2016、企業スローガンであるMAKE DIFFERENCE、YOYOGIUEHARA、そしてCREATE BRAND。
印象的な言葉を羅列して、タイポグラフィとして組み合わせました。
印刷は、朱色とシルバーが映えるフォーマルな白で、凹凸が出やすいクッション紙を選択。
1ミリほどの厚さがあるクッション紙は、その名の通りクッション効果があり、エンボス加工の効果が出やすい紙です。
カフェで出てくるコースターのような紙と言えば、イメージしてもらいやすいですかね。
通常エンボス加工を使うときは、凹処理をすることが多いですが、今回は水引ということもあり、凸加工を指定しました。
全体が沈んで、文字部分だけが浮き上がる処理。
写真だとわかりにいくかもしれませんが、ライン部分が凸になって飛び出しています。
同様に同じ色である朱色とシルバーを使って、透かしのある日本的な和紙の封筒にデザイン、印刷しました。

img記念サイトは、5年ごとの実績画像とテキストで構成しています。

imgサイト用に制作したオリジナルのフォント

並行して、間髪入れずに20周年の記念サイトを制作。
創業から5年ごとに区切ってページを作り、実績画像と言葉で構成しています。
全体のデザインエレメントは、ロゴのVIをベースに。
ここは通常の業務でもポイントになるところですが、ユーザはブランドに対してどのルートで接触してくるか?ということがデザインする上で重要なことです。
今回の場合なら直接Webにはアクセスはして来ないだろうと。(この記事を読んでいる方は別ですが)
郵送した招待状を受け取ったクライアントの方が文面を読み、サイトにアクセスし、そこから応募していただく、という流れを想定しています。
ですので、エンボス加工された招待状で目を引いた後、来訪してくるサイトでは、招待状の世界観が失われないよう情報を絞って演出することが必要です。
留意したのは各コンタクトポイントにおける、統一されたイメージコントロール。
ほかにもいくつかツールを作っていますが、それはまた後日紹介しますね。

img

20周年記念パーティは、7月6日の18時半~代々木上原のファイヤキングカフェで開催します。
どなたでも参加OKですので、みなさんお誘いあわせの上、ぜひ気軽にお越しください。
ワタクシ、10年以上ぶりにバンドもやらせていただきます。汗
そして同時に、僕と父親の作品も当日展示する予定です。
ただ大変に申し訳ないのですが、クライアントの方は無料、その他の方は2,000円の会費をいただきます。
これについては悩んだ上での決定で、、、来ていただける方は、何卒ご了承いただければと。
ちなみに素敵な?ノベルティもご用意してお待ちしていますので。

皆さん、応募はこちらから是非!参加される人数をお知らせください。
↓↓
http://goo.gl/forms/p3PSF9aONSB7XWmt1

創立20周年プロジェクト1

松本 知彦 for Private Time/2016.06.13/仕事仕事

以前も少しだけお伝えしましたが、うちの会社、今年でなんと創立20周年なのです。
いやあ、ホントに時が経つのは早いものですねえ。
部屋で一人ぼっちで働いてたのが、つい昨日のことのように思い起こされます。
でもそんなことを言って、ノスタルジックな気分に浸っている暇はありません。

来月7月6日の水曜に、簡単な20周年記念パーティをすることを予定しています。
それについては、また後日改めてこの場でお知らせしたいと思いますが、そのイベントに向けて様々なことを決めて、グイグイ進めなければならないという状況に追い込まれております・・・
すべての作業は、通常の業務をやりながら、同時進行で進めていく必要があるので大変なのです。
いつもはクライアントから依頼されて、企業の魅力作り=ブランディングの仕事をしていますが、今回は自社の魅力を伝える仕事をしなければならない 汗
通常業務の方が忙しいから時間がない、などとは言えず、、、最小の努力で最大の効果を上げる方法を取らなければならない。
その方法論は何かと言ったら、やっぱりアイデアだと思います。
プランがしっかりしていれば、作業の時間は最短で済む。
通常業務の仕事のセオリーと同じですね。
今回は、なかなか実案件では紹介できないそのプロセスをお見せしたいと思います。

img社内のデザイナーたちから出て来た案です。

さて4月から社内で、20周年記念プロジェクトを立ち上げて、色々なことをプランしています。
一番最初にやらなければならないのが、VIとしての周年記念ロゴマークの制作です。
これは重要ですね。
企業の周年記念のロゴって、だいたいがカッコ悪い。
あれは、なぜなんでしょうね?
クライアントから依頼されるブランド構築の仕事では、コンセプト設計から着手することが多いですが、今回は視覚的なカッコ良さを優先させたいため、ノープランで社内のデザイナーから案を出してもらいました。
そこから松本の独断と偏見で、1案に絞り込んでスタートです。
皆さんはデザイン案が決まったら、ほぼ仕事は終わりだと思われているかもしれません。
いや、ほとんどのデザイン制作会社は、そうなのかもしれませんね。
でもうちでは、ここからが本番のスタートなのです。
クオリティを上げて、相手の心を打つレベルにまで昇華させないといけない。
今回はノープランで、視覚的な要素を優先して自由にデザイナーに案を出してもらったあとに、コンセプトを組み立てるという通常とは逆のプロセスを選択しました。
デザインを依頼する際に、デザイナーには詳しく伝えていないけれど、自分の頭の中には既にぼんやりとイメージがあって、それに近い案を選んだという方が正しいでしょう。
時間をショートカットするためです。

imgモノクロの状態で選んだ初回ラフの状態

今回の主旨として3つのことを考えていました。
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1.めでたい行事であること
2.考えたコンセプトをあとからデザインの細部に落し込むこと
3.他のデザイン参考事例から学び、クオリティを上げること
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今回は1がハズせない、マストの要件です。
でも、めでたい表現って色々ですよね。
デザイナーは作るとき、まずカッコ良さを優先しているので、そこまで考えてないかもしれない。
選んだのはラインを使った案ですが、そこから僕が発想したのは、めでたい=水引のエレメントでした。
水引について色々調べた。
由来、結び方、色、ルールなどなど。
その中で水引は、室町時代から祝儀として用いられ、封印の意味のほか、魔除け、人と人を結びつけるという意味があることを知ります。
紅白の奇数本数の紐で結ぶルールがあり、結び方にもいくつか種類がある。
その中でも、結び目が何度も簡単に結び直せることから、「何度も繰り返したい」という願いを込める結び方=「花結び」が今回の主旨には適切だということがわかってきます。

img普段見慣れている水引ですが、その意味を調べると意外に深いんですよ。

imgランス・ワイマンが手掛けた1968年開催のメキシコオリンピックのロゴ

imgメキシコオリンピックのVIが素晴らしいのは、その一貫した展開性です。

img渋谷で、今年春に開かれていた英国のクリエーターユニットTOMATOの展示

でも水引だけではあまりにトラッドすぎる。
現代的にチューニングするために、他に参考になる事例はないものか。
思いついたのが、昔から大好きだった1968年のメキシコオリンピックのVIシステムでした。
デザイナーのランス・ワイマンは、ジョージ・ネルソンの設計事務所を経て、グラフィックデザイナーとして独立しただけあって、根底に流れるモダニズムが心地よい。
多媒体への展開の汎用性も素晴らしいと思っていました。
他にも、今年渋谷で開かれたTOMATOの展覧会で見たタイポグラフィも大いに参考になりましたね。
それらのイメージを組み合わせて、タイポグラフィに落し込む構想が思い浮かんできました。

imgまだラインは4本ですが、水引とエレメントを揃えた状態。

古来からめでたい行事の際に用いられて来た日本の伝統的要素、海外アーティストによる現代的なタイポグラフィの優れた仕事、その展開性、これらのミックスですね。
用途も、内容もまったく違うものをミックスして、異なるイメージを作り出すこと。
それが今回のデザインの作り方でした。
普段からまったく関係ない情報を蓄積しておき、必要な時にそれらを取り出して組み合わせてみる、
組み合わせたものをまた分解して再構築してみる、そうしたことを繰り返す行為が、すべてに共通するクリエイティブな発想プロセスだと思います。

次回へ続く

ALIITAのコードブレスレット

松本 知彦 for Private Time/2016.06.09/ファッションファッション

僕は普段、アクセサリーはそれほどつけません。
でも夏になると、薄着になって肌を露出する分、いつもよりアクセサリーをつける機会が増えます。
これは新しく購入したアクセサリー。

imgこちらも例にもれずパッケージのデザインがよいです。

ALIITA(アリータ)の紐ブレスレットです
ユニセックスでOKと言ってますが、たぶんレディースでしょう。
男子でしてる人はあまりいないと思います。
他にも同じデザインでネックレスやシルバーチェーンのブレスレットがあります。
ネックレスは女子がカシミアのグレーのセーターなどにしてたらカワイイかもですね。(素肌にではなく)

ALIITAはミラノ発のジュエリーブランド
マルニのデザイナーコンスエロ・カスティリオーニの義娘シンシア・ヴィルチェス・カスティリオーニがデザインを手掛けています。
人生にとって大切な場所である「家」がテーマで、素材はイエローゴールド。
すべてイタリアで生産されているとのこと。

こういうあまりジャラジャラしないシンプルなアクセサリーが好きです。
イタリア好きなおじさんって、腕周りに時計と共にジャラジャラアクセサリーを巻いてる人もいますが、あんまりそういうスタイルはしませんね。
両腕に巻いている人もいますけど。笑
自覚したことはないけど、自分はシンプルな紐ブレスが好きなようです。
今までもディンバン、カルティエなどの紐ブレスをしてきました。
オラオラ系じゃなく、コーディネートを邪魔しない控えめなのがよいです。

img紐にイエローゴールドの組み合わせなんていいでしょう?

紐ブレスには難点もあります。
1つは着脱が難しいこと。
濡れると紐が固くなって取りにくくなったり、何度も着脱しているうちにゆるくなったりします。
それに耐久性ですね。
紐の色が褪せてきたりして、取り替えたいと思ってもなかなか取り替えることができない。
理由は、、、、、
上述のカルティエの紐ブレスは既に廃番だし、ディンバンはまだやっているのかなあ。
ブランド的に、紐ブレスはメンテの手間が発生するので、販売を継続すること自体が店側のクレームのリスクなのかもしれませんね。
カルティエは販売していた最初のうちだけ、紐の交換もしてくれていましたが、そのうち一切対応しない方針を出して、その後廃番になりました。
紐を取り替えに来る人のために、紐だけを店にストックしておくのは薄利で面倒なだけってことなのだと思います。
人の教育もあるしね。

imgコードブレスは意外に運用面で弱点も多いのです。

このALIITAも紐を取り替えたくなったらどうすればいいのかなあ。
(日本にショップはないので)
どっかに取り替えてくれる店ないかなあ・・・

代々木上原にやってきたマクロビ和菓子って何?

松本 知彦 for Private Time/2016.06.02/食べる食べる

話題の店が集中する代々木上原ですが、今まで和菓子の分野ではこれという店はありませんでした。
岬屋という地元では有名な和菓子屋がありますが、駅からはかなり遠く、お店も小さいので、そこを目指して他の駅から来る人もそんなに多くはなかったと思います。

img店は駅から井の頭通りを渡って少し行ったところ

コーヒー屋、パン屋、蕎麦屋、ケーキ屋、ピザ屋、ドーナツ屋(予定)、新しい店が次々にオープンする競争の激しいこのエリアに、今回新しく和菓子屋がやってきました。
「和のかし 巡」
4月15日にオープンした、できたばかりのお店です。
代々木上原に和菓子ってあまりマッチしないイメージがあります。
上原ってどちらかというと、新しいカルチャーやビジネスを起こす人が、小さなこだわりの店を出店する街だからです。
和菓子は昔ながらの業態で、ビジネスとしては完成されてしまっている感がありますから。
しかしですねえ。
この和菓子屋も例に漏れず、やっぱりそこか!って声に出して言っちゃうコンセプトの店でした。

コンセプトがマクロビなのです。
マクロビ=マクロビオテック、簡単に言っちゃうと健康によいオーガニックな和菓子ということです。
血糖値を上げないために、砂糖、乳製品、小麦粉、もちろん添加物も一切使わずに和菓子を作っているとのこと。
男子的には、健康と甘い和菓子ってまったく相容れない組み合わせのように思いますが、これが新しいのでしょうねぇ、、、たぶん。。。
血糖値があがっても食べたいって思うのが、甘いものが持つダークサイドからの誘惑だと思うのですけどね。
毎日食べるものでもないし。
太っちゃうとか、虫歯になるとか、ダークサイドからの誘惑があってこそ、また食べたくなるという心理。笑
それをなくても甘いものの魅力ってあるのだろうか?とすら感じるのです。
甘さは、唯一血糖値を上げないココナツシュガーとアガベシロップのみを使用しているそうです。

img包装は昔ながらの包み方

img大福6個を買ってみました

imgこぶりでまん丸

img味は、、、、、、極めて普通です。

さっそく塩大福を買ってみました。
う〜ん、味は普通かな・・・
他の店との大きな差はわかりませんが、若干固いです。
大福と言えば、東京3大名店の1つ、原宿の瑞穂が有名ですが、それと比較すると瑞穂の方がダントツ美味しいと感じます。
きっと瑞穂の大福は、オーガニックではないし、砂糖もたくさん使っているけれど、食べた時の至福感は他に替えがたいものがあります。

imgこちらは有名な原宿瑞穂の大福。うまい!!!

しかし、ここは文脈で味わわないといけませんw
というか、味より文脈の方が消費に直結することもあるのだと思います。
もしかしたら、この店ならではの得意技の和菓子が他にあるのかな。
いや定番の大福が一番多い・・・
しかしなあ、甘い和菓子とマクロビという文脈が1つのストーリーとして輝くのか、僕にはわからないです。
多くの女性誌に取り上げられているってことは、女子にはストレートに響くのかもしれませんね。
それが証拠に朝から並んで買いに来ている意識の高い女子たちがいるのです。
和菓子ブランドは歴史で見られがちですが、新規参入は歴史ではなく、文脈でブランディングして来るあたり、やっぱり代々木上原を感じないわけにはいきませんねえ。

日本が世界に誇るループウィラー

松本 知彦 for Private Time/2016.05.31/ファッションファッション

最近あちこちのブランドやショップとコラボして話題になっているループウィラー。
日本が世界に誇るメイド・イン・ジャパンのスウェットウェア専門ブランドです。

img世界に誇れるMADE IN JAPANクオリティ。

このブランドの一番の特徴は、吊り編み機と呼ばれる1960年代までメインで使われていた機械を使って、すべての商品が作られていること。
1960年代半ばまでスウェットはこの吊り編み機で製造されるのが一般的でした。
それが大量生産の時代に入り、効率化の流れによってコンピューターが導入され、吊り編み機は姿を消します。
現在稼働しているのは、国内で数十台くらいしかないそうです。
吊り編み機で織れるのは、1時間あたり生地約1メートルだけ。
ゆっくりと編まれるスウェットの特徴は、柔らかいこと、着心地がいいこと、そして長年着てもへこたれないこと。
1度着たら誰もが実感すると思います。

imgショップに展示されている吊り編み機の現物。

スーツの生地でもそうですが、こうした大量生産以前の生産方法が今見直されていますね。
活版やハンドクラフトも同様でしょう。
ハンドペイント、版画もそう。
そこにはデジタルの普及により失われつつあるもの、
非効率と言ってしまえばそれまでだけど、人間の手仕事で生み出すクオリティに対する再評価、モノ作りへのロマンがあります。

img袖のリブ部分についているタグと腰のロゴがトレードマーク

img筒状に作られているため、脇に縫い目がないのです。

img汗止めも前と後ろ両方についています。

img千駄ヶ谷にある小さなショップ

ナイキなどビッグネームともコラボしているループウィラーは、創業から17年。
千駄ヶ谷に小さなショップがあります。
1階が通常の商品、2階がヴィンテージを扱う売場になってます。
インテリアデザインは片山正道が担当。
最近アメリカントラッドの流行もあって、スウェット、トレーナーは見直され、かなり流行っていると思います。
でもシンプルでトラッドなアイテムだからこそ、飽きのこない定番として、こだわった商品を求めたいもの。
そんなニーズにぴったり合うのがループウィラーだと思います。
いくつかタイプがありますが、オススメはLW01というスタンダードモデル。
脇に継ぎのない筒状で縫われた丸胴ボディを採用。
これはありそうで、あまり見かけませんよね。
首元のV字ガゼット(汗止め)も前と後ろの両方についていて、なかなか見かけないヴィンテージ仕様になってます。
左腕の袖口に縫われたカタカナのブルーのタグがワンポイント。
クラシックな作りに現代的なアレンジが加えられているのがいいですね。
トレーナーだと他にも薄い生地で作られたラグランスリーブを採用したモデル、パーカーやボーダー、限定品などもあります。
半袖も3種類くらいモデルがある。

imgこちらは半袖バージョン

アメリカで生まれた文化をローカライズして、アメリカ以上にアメリカらしくして逆にアメリカへ輸出するという、、なんとも日本らしいというか。
日本人が得意な分野なんでしょうね。
ピカソが着ていたボーダーのクルーネックも、本家セントジェイムスよりずっと柔らかくて着やすいと思います。
メイド・イン・ジャパンの職人技が感じられる素晴らしい商品。
1度着てみてください。

代々木上原 パン抗争からコーヒー抗争へ

松本 知彦 for Private Time/2016.05.25/食べる食べる

カタネベーカリー、365、ルルソール、いまや他の地域からも顧客を呼び込めるまでになった有名なパン屋。
しかしこれらのパン屋が注目を集めるようになったのは、ここ5年くらいのこと。
それまで代々木上原の周辺にはルヴァンを除き、昭和感あふれるパン屋しかありませんでした。

img去年駅前にできたカフェNODE。予想に反していつも混んでますw

これほどの短期間で人のライフスタイルは変化するのだろうか?という疑問があります。
しかしながらこれらの店が支持されているのは間違いなく、この現象が代々木上原近辺だけで局地的に起きているのか、東京のあちこちで多発的に起きているのかは謎です。
前回このブログで、パン抗争から始まったライフスタイル論争は、他のジャンルにも波及していることを書きました。
今回はコーヒーについて書こうかと思います。

コーヒーのマーケットの変化はあちこちで多発的に起きているのは間違いありません。
それを象徴する出来事は、サードウェーブを代表するブルーボトルコーヒーが上陸して話題になったことでしょう。
僕の知ってる限り、TVのニュースでも取り上げられるほど社会的な話題になったのは、西麻布にホブソンズのアイスクリームが上陸した時以来だと思います 笑
明らかにコーヒー屋は、東京の街のあちこちにめっちゃ、ホントにめっちゃ増えた。
先に書いた、こんな短期間に人のライフスタイルは変化するものだろうか?という疑問に対する答えは、既に出ているのかもしれませんね。
簡単に変わるってことですw
理由はわかりませんが、こんな短期間でコーヒーの需要が爆発的に伸びたということがそれを証明しています。

コーヒーと言えば喫茶店ですが、新興のカフェ業態が旧来の喫茶店を閉店に追いやったのは15年くらい前でしょうか。
この時も消えゆく喫茶店、消滅していく日本独自の業態コンセプトを悲しく見ていたものです。
カフェカルチャーの登場と時を同じくして、代々木上原に出現した新興勢力がファイヤキングカフェでした。
今思えばファイヤキングカフェは、別に新興勢力のカフェ業態ではなく、むしろ旧来の喫茶店に近い。
追随するように中目黒で名を馳せていたオーガニックカフェやその他の小さいカフェも代々木上原にオープンして、一時期小さいながらもカフェブームが代々木上原周辺にもありました。
でも定着はしませんでしたね。
それは代々木上原が恵比寿や中目黒、代官山と違って、外部から人があまり訪れない場所と言うのがネックだったからだと思います。
金融系の外国人とクリエイティブ職に従事する人が住む特殊な街でした。
それは今も変わっていませんが。

imgファイヤキングカフェは今や老舗カテゴリーになってしまいました。

あれから15年。
いま代々木上原周辺にもコーヒーの波が押し寄せて来ています。
最初にこの流れを作ったのは、隣の駅にオープンしたリトルナップコーヒーでしょう。
代々木公園へ遊びに行った帰りに立ち寄るのにもちょうど良く、ファッションピープルたちが飛びつきました。
その後日本中で巻き起こった一大コーヒーブームに乗って、周辺でもフグレン、ミーミーミー、ローストワークス、ボンダイカフェなど話題のコーヒーショップたちが歩いて行ける距離に次々とオープンします。
同時にコンビニでもそこそこ美味しいコーヒーが買えるようになりました。
そんな代々木上原周辺で、今も続くブームの最後にやってきたのが去年オープンしたパドラーズコーヒーです。

imgめちゃめちゃ不便な場所にポツリとあるパドラーズコーヒー

imgポートランド発STUMPTOWN COFFEE ROASTERSのコーヒーが飲めます

オーガニックの聖地、アメリカのポートランド発STUMPTOWN COFFEE ROASTERS のコーヒー豆を使った日本初で唯一のエスプレッソが飲めるというフレコミのパドラーズコーヒーは、参宮橋から移転して代々木上原にやってきました。
しかし場所は、駅から10分も歩く相当に辺鄙な住宅街。
こんなとこで開業してダイジョブなの?というくらい不便な場所なのです。
しかも閉店が6時という、、、、(朝7時半から営業してるとはいえ、)やる気あるの?的な 笑
ところがこれまた辺鄙なところにあるカタネベーカリーと組んで、営業は順調のよう。
確かにパンとコーヒーのブームは同じターゲット層に支えられていますよね。
リノベーションされた古い建物の中にはギャラリーも併設されていて、物販もやっています。

img駅を降りて井の頭通り側にあるトモカコーヒー

imgランチのセットはこんな感じ

img朝7時から夜遅くまでやってるのが偉いですね

同じく去年、代々木上原駅前に18時を過ぎてもやっている(笑)コーヒー屋もできました。
本格的なエチオピアコーヒーが楽しめるトモカコーヒーです。
ちなみに営業時間は朝の7時から夜11時まで。
モーニングから夜のお酒まで対応しているお店です。
こちらは、地元で30年やっていたダリオルールというケーキ屋があった跡地。
場所は駅から3分くらいの便利なロケーションです。

あとは同じく去年、駅の真ん前に建てられた小田急電鉄の新築ビル1階で営業するNODE。
ここではリトルナップのコーヒーが飲めます。
ブーイングだった1,300円もするブリトーだけのランチを見直して、最近では選択肢を増やし、値段も少しリーズナブルになりました。
しかし去年1年だけで、1つの駅に新しいカフェが3店舗ですよ・・・・
(正確には3軒以外にももっとあります)
パン屋もそうだけど、こんなに急に特定の需要だけが高まるものでしょうか???
まったくどんだけコーヒー人口増えてるんだよって思わざるを得ません・・・。
近年の日本のコーヒー豆の消費動向ってグラフにしたらかなりの角度だろうなあ。

15年前、旧来の喫茶店を閉店に追いやったカフェカルチャー
それを代表するファイヤキングカフェが、今度は新しい勢力を迎え撃つ番になるという、、
これも資本主義の宿命ですが、あまりにサイクルが早いなあと見ていて驚いている次第です。
このブーム、いったいいつまで続くのだろう・・・

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