どこか懐かしいモノたち

高橋 一嘉 for Private Time/2016.02.15

近頃、自分の趣向が変わってきた。
なんとなくそんな気がしていたが、やはりそうだ。
今まではどちらかと言えばシャープでエッジが効いたモノに惹かれたのにここ1年くらいの間に気に入ったものや、購入したのは丸みを帯びどこかノスタルジックな風情を醸し出している。

例えば目覚まし時計は、復刻版のアルネ・ヤコブセンのテーブルクロック。
丸っこいフォルムに、真鍮の足。しかもグリーン。

t001.jpgアルネ・ヤコブセン テーブルクロック
1930年台後半、アルネ・ヤコブセンが手がけたテーブルクロック。独特な丸みを帯びたボディーが特徴で、美しい曲線のシンプルな脚部


リビングのシーリングライトは懐かしくてどこか温かい光のエジソンバルブ。

t002.jpg
エジソンバルブ
1879年にエジソンによって作られたカーボン電球をベースに、フィラメント部分に遊びを加えて複雑でアートのような光になっている。


そしてずっと欲しいと狙っているのは、アングルポイズランプ。

t003.jpg
アングルポイズランプ
1932年 自動車エンジニアのジョージ・カワーダインの手によって誕生。サスペンション技術の応用で、アームを動かした後にポジションを保つことが出来るスプリングを開発。


単に古いもの、ノスタルジーをくすぐられるというなら、祖父母の家にあったようなミッドセンチュリー風のプロダクトもよく見かけるが残念ながらこれらには全くそそられない。

不思議だが、惹かれたモノたちにはなんとなく共通点がある。
緩やかな曲線が特徴的で、真鍮を使っているところ。

エッジのきいた直線的で無機質なモノから
流線的なフォルムとぬくもりを感じさせる有機的なモノへ。

流線的といえば、テーブルクロックやアングルポイズランプが生まれた1930年台に"ストリームライン"と呼ばれる美しい流線型でスピード感を表現したかのような未来的デザインが特徴のプロダクトデザインがもてはやされた。
有名なのがレイモンド・ローウィで
コカ・コーラ、ラッキーストライクなどのロゴが代表作だが、流線的な機関車、鉛筆削りまで手がけ
「口紅から機関車まで」と言われたプロダクトデザイナーである。
以前はこのようなボリュー感のある流線型は野暮ったい感じがして余り好みではなかったのだが今見返すと結構気になる存在となってきている。

歳をとってゆくと、自然回帰に傾向していくのだろうか?
理由はともあれ、こうしたモノが身近にあることが心地よいこの頃です。

ページトップ
表示切替:モバイル版パソコン版