春に思ったこと

小野田 恵子 for Private Time/2012.04.20

こんにちは。デスクの小野田です。

先日のスタッフブログとやや内容がかぶってしまうのですが・・・
春といえば、やっぱり桜。(そしてお花見ですね!)
会社のお花見はすでに詳しく書かれていますので、ちょっと別のお話を。

毎年桜の時期になると思い出す歌があります。

  世の中に絶えて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし

有名なのでご存知の方も多いと思います。
在原業平が桜の下での酒宴の際に詠んだといわれる和歌です。桜に揺れる春の心を見事にあらわした一首。私はこの和歌が大好きです。
桜が好きなので内容に共感したのはもちろんのこと、感動したのはそれがこの短い一文で完全に表現されていること!

和歌はたったの31文字。
なのにそこからは驚くほどたくさんのこと・情景・思想までもが伝わってきます。また、この歌では言葉もすごくしっくりきていて、無駄なんかありません。
これが俳句になるとさらに文字数は少なくなって17文字。それでもやっぱり、伝わってくるものはたくさんあります。

和歌や俳句は文字数などの制限ゆえに伝えるための表現が磨かれ、
そして私たち受け手も想像力を働かせて短い文からいろんな情景を読み取ってきたのかな、
なんて思います。
枕詞や洒落といった決まりごとやテクニックはあるにしても・・ずいぶん受け手の想像力を信頼していますよね。これぐらい当時の人々の間では当然だったんでしょうか?

よく、「伝えるということと、伝わるということはまったく別物である」といわれます。
仕事でのメールのやりとりやこうしてブログを書かせてもらうことを通して、言葉だけで相手に伝えたいことを伝える、ということの難しさを日々実感しています。
たくさんの情報をこめればより相手に伝わる、ということでもなく、相手がわかっていると思って言葉足らずになれば伝わりきらない。
相手の想像力を信頼しつつ、独りよがりにならないように伝えるというバランスを大切にしなければ・・。
芸術作品である和歌や俳句と、実生活でのコミュニケーションはまったく事情が異なりますが、今年はそんなことを考えてみました。

東京のソメイヨシノは終わりましたが、今は八重桜なども見ごろですね。まだまだ心はのどかになりそうにもありません。それでは、みなさん良い週末を!

名古屋城の庭園にて。
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満開をすぎても見ごたえがありました。
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