スペインの旅

北中 良枝 for Private Time/2014.01.29

こんにちは、クリエイティブチームの北中です。

昨年の秋、新婚旅行でスペインとフランスに行ってきました。
どちらもとても魅力的な国でしたが、スペインについて印象的だった場所を
いくつか書きたいと思います。

【サグラダファミリア】
まずはバルセロナ、スペインを代表する建築物サグラダファミリア!
アントニ・ガウディの建築として日本でもとても有名な建築ですね。
スペインの観光の目玉でもあり、年間200万人以上が訪れるそうです。
私も行く前からこういうものだろうという大体のイメージはありました。
しかし、実際に見てみると驚かされる事が沢山ありました!

いくつか挙げてみると、
・内装がとてもきれい
・外壁の彫刻全てに物語があり、たくさんの動物がいる
・設計図が無い(ほとんどが火事で焼失)
・建築構造が独創的
・塔の建造の手順が独特
・建設費用は寄付(入場料やグッズの収益を含む)によって賄われている

外装はイメージ通りでしたが、内装は圧巻でした。
外装の歴史を感じさせる雰囲気とは打って変わって、内装は塔を支える木の枝のような形の支柱が、
天井に向かって何本も伸びており、上を見上げると柱の隙間から陽の光りが降り注ぐ、大きな森にいるような感覚でした。そのギャップがあまりに凄く、中に入った瞬間に思わず息を飲みました。

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ガウディの建築物は、横構造を支える「梁」が極端に少なく空間が広いことに驚かされます。
かねてより持っていた「自然美こそ機能美を兼ねる」という考えの元、
おもりと紐を用いた重力と構造の実験を積み重ね、梁を必要としない構造を考案します。
それは、それまで真っ直ぐ建てるのが当たり前だった柱を、斜めに建て、更に柱をねじる事で
横の強度を保つというものでした。
これはガウディ独自の構造理論に基づく手法であり、当時としては画期的なものだったそうです。

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おもりと紐を用いてできる弛みを、反転させて見たものこそが、垂直荷重に強い構造であると主張した。

また壁側はステンドグラスも入りカラフルに彩られ、天井の照明にはなんと、
LEDが用いられていました。これはその時代の最新の技術を取り入れながら作るという、
ガウディの意思が反映されているそうです。
不思議な形の柱とそれによって作り出される美しい空間と光、ステンドグラスの彩りがとても魅力的でした。

もう一つ、驚いたことが、建造の手順です。
通常、建築物は基礎から全ての箇所を均等に建てていくものですが、
サグラダファミリアは最初に建築のメインイメージとなる塔を先行して建てたのです。
(現在も、10本の塔、1つの門が未完成の状態)

それはなぜか?

サグラダファミリアが寄付を頼りに建造されているからです。
通常通り均等に進めていたのでは、完成のイメージが伝わりにくく、寄付が滞り工事がストップしてしまうのではないかと考え、まず建築のメインイメージを象徴する塔を建造し、最終的に作り上げる建築の素晴らしさを現実のものとして伝え、寄付を集めやすくなるようにしたそうです。

実際、先に塔ができたお陰で寄付は集まりやすくなり、観光地としても認知され、
観光収益もかなりの額が上がっています。
(しかし、なにせスケールの大きなプロジェクトの為、それでも建設費用を賄いきれなくなった時期もあり、何度も建築がストップしたことがあるそうです。)
ちなみに、スケジュール通りに工事を進めるには20億円/年の寄付が必要なようです。

2026年に完成する予定と発表されましたが、現地の方の話だと完成は無理だとか・・・
ずっと工事をしていないと寄付は集まらないそうで、完成したとしても、修復工事が続くそうです。

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【アルハンブラ宮殿】
アルハンブラ宮殿はあまり耳にしないかもしれませんが、スペイン南部の都市グラナダにある
世界遺産です。(グラナダはフラメンコ発祥の地としても有名です!)

この建築はイスラム文化の影響が多く見られます。
一番の特徴として、具象表現を排したアラベスク模様が、天井も含めた壁という壁、
全てに彫りこまれています。
建物の壁は遠くから見るとただの茶色の壁ですが、近くに寄るととんでもなく細かな模様が
装飾されていました。この装飾の細かさには本当にびっくりしました!

指示一つでこんなものを作らせることができたなんて、当時の王の権力がどれだけ絶対的で
強力なものだったのか想像しただけでも頭がクラクラしそうです。

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また、この建物のもう一つの特徴として、建物のありとあらゆる場所に「水」が通してあるということがあります。
建物全体が石造りで、廊下や寝室に至るまで、水を通す溝が掘られ要所要所に小さな噴水が
作られています。これは単なる装飾の一つとしてではなく、大きな別の目的を持って作られました。
その目的は、緊急時の連絡手段として利用することでした。

通信手段が発達していない時代、敵襲を知らせるにはのろしを上げるというのが一般的な方法でしたが、それでは敵にもこちらが気づいたことがわかってしまい、他の手を打たれてしまう可能性がありました。
そこで利用されたのが、水で知らせる方法でした。

普段は宮殿内の水路や噴水に常に水を通しておき敵襲などの緊急時になると、宮殿の端にある堰で水をせき止めて知らせたのです。これなら敵にばれることなく、いち早く王や重役、また宮殿内の人達に敵襲を知らせ、退避することができたそうです。

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圧倒される程に細かく、かつ壮大で美しい装飾と水を利用した伝達網。
遠くから見た地味な印象とは全然違う、とても内容の濃い素晴らしい建築でした。

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【白い村 フリヒリアナ&ネルハ&ミハス】
白い村が点在するのはスペイン南部のアンダルシア地方です。
その中でもフリヒリアナは、かつて「スペインで一番美しい村」に選ばれたことがあるそうです。
楽しみにしていた一つでしたが、この日は生憎の曇り空で、真っ青な空と白い村のコントラストを写真に残すことはできませんでした。
ですが、素朴で美しい景観はとても魅了されました。

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壁に飾られた色とりどりの花やカラフルに塗られたドアは
白い村の美しさを一層引き立て、小石を敷き詰めてモザイク模様になっている道も印象的でした。
それにしても、どこをどう切り取っても絵になる村です!

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ネルハは海岸沿いにある村で、10月というのに水着になっている人も。
空気が済んでいるときは、アフリカ大陸が見えるそうで、
海を渡ってモロッコ半日観光なんかもあるそうです!

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この他にもまだまだ書ききれないほど、今回の旅行では沢山の場所を訪れ、多くのものに触れ、
色々なことを考えるきっかけとなりました。
スペインに行かれた際は是非ガイドさんと共に行ってみて下さいね。

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